プロパティの取得と設定

CIM プロパティは、CIM クラスの特性を記述する値です。プロパティは、プロパティ値を取得する機能と、プロパティ値を設定する機能の組み合わせとして考えることができます。

例 3-8 プロパティの取得

次の例では、enumerateInstanceNames を使用して Solaris プロセッサのすべてのインスタンス名を返し、getProperty を使用して各インスタンスの現在のクロック速度の値を取得し、println を使用して出力します。

...
{
/* オブジェクト CIMObjectPath を作成して、
Solaris_Processor クラスの名前を格納する */ 
 
CIMObjectPath cop = new CIMObjectPath("Solaris_Processor"); 
 
/* CIM Object Manager は、Solaris_Processor クラスのインスタンス名を
   含む列挙を返す */
 
Enumeration e = cc.enumerateInstanceNames(cop); 
 
/* インスタンスオブジェクトパスの列挙を繰り返し処理する。
   getProperty メソッドを使用して、Solaris プロセッサごとの
   現在のクロック速度の値を取得する */
 
while(e.hasMoreElements()) {
        CIMValue cv = cc.getProperty(e.nextElement(CIMObjectPath), 
                                     "CurrentClockSpeed");
        System.out.println(cv);
}
...
}
 

例 3-9 プロパティの設定

次の例では、すべての Solaris_UserTemplate インスタンスの初期シェル 値を設定します。このコードセグメントは、enumerateInstanceNames を使用して Solaris_UserTemplate のすべてのインスタンス名を取得し、setProperty を使用して各インスタンスの初期シェル値を設定します。

...
{
    /* オブジェクト (CIMObjectPath) を作成して
    Solaris_Processor クラスの名前を格納する */ 
 
    CIMObjectPath cop = new CIMObjectPath("Solaris_UserTemplate"); 
 
    /* CIM Object Manager は、Solaris_UserTemplate クラスおよび
       そのサブクラスすべてのインスタンス名を含む列挙を返す */
 
    Enumeration e = cc.enumerateInstanceNames(cop); 
 
    /* インスタンスオブジェクトパスの列挙を繰り返し
処理する。setProperty メソッドを使用して、初期シェル値を
Solaris_UserTemplate インスタンスごとに /usr/bin/sh に
設定する */
 
   for (; e.hasMoreElements(); cc.setProperty(e.nextElement(), 
        "/usr/bin/sh", new CIMValue(new Integer(500))));
 
...
}