『共通デスクトップ環境プログラマーズ・ガイド (国際化対応編)』は、デスクトップを国際化対応にするための情報を提供します。また、アプリケーションを利用するとき、さまざまな言語および規則を一貫したユーザ・インタフェースで提供できるようにします。
特に、このマニュアルは次のような情報を提供します。
開発者に対して、世界中に配布されるアプリケーションを作成するためのガイドラインおよびヒントを提供します。
デスクトップ内の異なる階層にわたる国際化対応トピックの全体像を提供します。
リファレンス・マニュアルと、より詳細なドキュメントを紹介します。標準ドキュメントを参照することもあります。
このマニュアルは、すでにあるリファレンス・マニュアルや概念的なドキュメントと重複することなく、特定の国際化対応トピックについてのガイドラインと規則を提供することを目的とします。このマニュアルは、オープン・ソフトウェア環境の特定のコンポーネントや階層ではなく、国際化対応トピックに焦点を絞っています。
このマニュアルは、アプリケーション・プログラマおよび開発者とその関連分野の方を対象としてさまざまなレベルの情報を提供します。
このマニュアルの内容を説明します。
デスクトップの国際化対応とローカライズの概要を、ロケール、フォント、描画、入力、クライアント間通信、ユーザ・ビジュアル・テキストの抽出を含めて説明します。国際化対応基準の重要性についても説明します。
アプリケーションを国際化対応にする際に、一般的に開発者が考慮する必要のある一連のトピックについて説明します。これには、ロケール管理、ローカライズされたリソース、フォント管理、ローカライズされたテキスト・タスク、ローカライズされたテキストのクライアント間通信、国際化対応関数などが含まれます。
分散ネットワークにおいてエンコード文字の処理に関連するトピックについて説明します。国際化対応の分散環境での手引として、開発者にクライアント間の相互運用のための基本原理と例を提供します。
国際化対応アプリケーション、ロケール管理、ローカライズされたテキスト、国際化対応ユーザ・インタフェース言語 (UIL)、ローカライズされたアプリケーションなどのトピックを説明します。
ロケール管理、ローカライズされたテキスト・タスク、フォント・セット・メトリクス、ローカライズされたテキストのクライアント間通信規約、文字セットおよびフォント・セットのエンコーディング、登録情報などのトピックについて説明します。
メッセージを記述するための一連のガイドラインです。
このマニュアルで紹介するトピックについての追加情報は、次のドキュメントを参照してください。
ISO C:ISO/IEC 9899: 1990,『Programming Languages --- C』(ANS X3.159-1989,『 Programming Language C』と技術的に同じ)
ISO/IEC 9945-1: 1990, (IEEE Standard 1003.1)『Information Technology - Portable Operating System Interface (POSIX) - Part 1: System Application Program Interface (API) [C Language]』
ISO/IEC DIS 9945-2: 1992, (IEEE Standard 1003.2-Draft) 『Information Technology - Portable Operating System Interface (POSIX) - Part 2: Shell and Utilities』
OSF/Motif 1.2:『OSF Motif 1.2 Programmer's Reference』Revision 1.2, Open Software Foundation, Prentice Hall, 1992, ISBN: 0-13-643115-1
Scheifler, W. R.,『X Window System, The Complete Reference to Xlib, Xprotocol, ICCCM, XLFD - X Version 11, Release 5』 Digital Press, 1992, ISBN: 1-55558-088-2
X/Open:『X/Open CAE Specification System Interface Definition』Issue 4, X/Open Company Ltd., 1992, ISBN: 1-872630-46-4
X/Open:『X/Open CAE Specification Commands and Utilities』Issue 4, X/Open Company Ltd., 1992, ISBN: 1-872630-48-0
X/Open:『X/Open CAE Specification System Interface and Headers』Issue 4, X/Open Company Ltd., 1992, ISBN: 1-872630-47-2
X/Open:『X/Open Internationalization Guide』X/Open Company Ltd., 1992, ISBN: 1-872630-20-0
ISO/IEC 10646-1: 1993 (E):『Information Technology - Universal Multi-Octet Coded Character Set (UCS). Part 1: Architecture and Basic Multilingual Plane』
http://docs.sun.com では、Sun が提供しているオンラインマニュアルを参照することができます。マニュアルのタイトルや特定の主題などをキーワードとして、検索をおこなうこともできます。
このマニュアルでは、次のような字体や記号を特別な意味を持つものとして使用します。
表 P–1 表記上の規則
字体または記号 |
意味 |
例 |
---|---|---|
AaBbCc123 |
コマンド名、ファイル名、ディレクトリ名、画面上のコンピュータ出力、コード例を示します。 |
.login ファイルを編集します。 ls -a を使用してすべてのファイルを表示します。 system% |
AaBbCc123 |
ユーザーが入力する文字を、画面上のコンピュータ出力と区別して示します。 |
system% su password: |
AaBbCc123 |
変数を示します。実際に使用する特定の名前または値で置き換えます。 |
ファイルを削除するには、rm filename と入力します。 |
『 』 |
参照する書名を示します。 |
『コードマネージャ・ユーザーズガイド』を参照してください。 |
「 」 |
参照する章、節、ボタンやメニュー名、強調する単語を示します。 |
第 5 章「衝突の回避」を参照してください。 この操作ができるのは、「スーパーユーザー」だけです。 |
\ |
枠で囲まれたコード例で、テキストがページ行幅を超える場合に、継続を示します。 |
sun% grep `^#define \ XV_VERSION_STRING' |
コード例は次のように表示されます。
[ ] は省略可能な項目を示します。上記の例は、filename は省略してもよいことを示しています。
| は区切り文字 (セパレータ) です。この文字で分割されている引数のうち 1 つだけを指定します。
キーボードのキー名は英文で、頭文字を大文字で示します (例: Shift キーを押します)。ただし、キーボードによっては Enter キーが Return キーの動作をします。
ダッシュ (-) は 2 つのキーを同時に押すことを示します。たとえば、Ctrl-D は Control キーを押したまま D キーを押すことを意味します。