IPQoS の管理

IPQoS 構成の有効化

IPQoS 構成の有効化およびそのほかの操作には、 ipqosconf コマンドを使用します。

新規構成の IPQoS カーネルモジュールへの適用方法

IPQoS 構成ファイルを読み取り、UNIX カーネル内で IPQoS モジュールを構成するには、ipqosconf ツールを使用します。次の手順では、Web サーバー用 IPQoS 構成ファイルの作成で作成したファイル /var/ipqos/Goldweb.qos を例として使用します。詳細については、ipqosconf(1M) のマニュアルページを参照してください。

  1. IPQoS 対応のシステムでスーパーユーザーになります。

  2. 新規構成を適用します。


    # /usr/sbin/ipqosconf -a /var/ipqos/Goldweb.qos
    

    ipqosconf により、指定された IPQoS 構成ファイル内の情報が Solaris カーネル内の IPQoS モジュールに書き込まれます。上の例では、/var/ipqos/Goldweb.qos の内容が現行の Solaris カーネルに適用されます。


    注 –

    -a オプションを指定して IPQoS 構成ファイルを適用すると、ファイル内のアクションが現行のセッションの間だけ有効になります。


  3. 新規 IPQoS 構成のテストおよびデバッグを行います。

    UNIX ユーティリティを使用して、IPQoS の動作を追跡し、IPQoS 実装に関する統計を収集します。こうして、構成が期待どおりに機能するかどうかを調べます。

次に進む手順

作業 

参照先  

IPQoS モジュールの動作状況に関する統計を表示する 

統計情報の収集

ipqosconf メッセージをログに記録する

IPQoS メッセージの syslog によるログ記録の有効化

現行の IPQoS 構成をリブート後も適用する 

リブート後にも IPQoS 構成を適用する方法

リブート後にも IPQoS 構成を適用する方法

リブート後にも IPQoS 構成を持続させるには、明示的に指定する必要があります。そのように指定しないと、システムのリブート後に現行の構成が適用されません。システムで IPQoS が適正に動作するときは、次の操作を実行してリブート後にも構成が持続するようにします。

  1. IPQoS 対応のシステムにスーパーユーザーとしてログインします。

  2. カーネルモジュール内に IPQoS 構成が存在することを確認します。


    # ipqosconf -l
    

    構成がすでに存在する場合は、ipqosconf によって画面に表示されます。出力が表示されない場合は、新規構成の IPQoS カーネルモジュールへの適用方法の説明に従って構成を適用します。

  3. IPQoS システムをリブートするたびに既存の IPQoS 構成が適用されるようにします。


    # /usr/sbin/ipqosconf -c 
    

    -c オプションを指定すると、現行の IPQoS 構成が、ブート時の構成ファイル /etc/inet/ipqosinit.conf に書き込まれます。