Solaris 9 9/02 ご使用にあたって (SPARC 版)

共通デスクトップ環境 (CDE)

Solaris 共通デスクトップ環境 (CDE) の実行時に発生するバグの情報および注意事項について説明します。

共通デスクトップ環境 (CDE) に関する注意事項

Solaris 9 では、文字集合 JIS X 0212:1990 に対するフォントが、「平成明朝体」から、「RICOH ゴシック体」と「RICOH 明朝体」に変更になりました (今までの平成明朝体も引き続きインストールされますが、利用するにはシステム側の変更が必要となります)。

また、文字集合 JIS X 0213:2000 に関しては UTF-8 ロケール上で利用可能ですが、UNICODE3.1 で定義された文字集合が対象となります (ただし、Java および DPS からの利用はできません)。

FontList オプションが指定されている場合、コマンド行から起動した dtmail がクラッシュする (バグ ID: 4677329)

dtmail をコマンド行から起動した場合、FontList オプションが指定されていると、IMAP サーバーに接続した後で dtmail がクラッシュします。次の例を参照してください。


/usr/dt/bin/dtmail -xrm "Dtmail*FontList: -*-r-normal-*:"

次のエラーメッセージが表示されます。


Segmentation Fault

この問題は、C および ja ロケールの両方で発生します。

回避方法: dtmail をコマンド行から起動するときは、FontList オプションを指定しないでください。

行数の多い電子メールの表示中に CDE がハングアップしたようになる (バグ ID: 4418793)

Solaris 9 9/02 Unicode または UTF-8 ロケールで、行数の多い電子メールメッセージを読むと、CDE Mailer (dtmail) がハングアップしたようになり、メッセージがすぐには表示されない

回避方法 : 次のどちらかを実行してください。

PDA Sync がデスクトップ上の最後のエントリを削除できない (バグ ID: 4260435)

デスクトップから最後のエントリを削除した後に、PDA デバイスに対して同期処理を実行すると、最後のエントリが PDA デバイスからデスクトップに復元されてしまいます。 たとえば、カレンダの最後のアポイントメントやアドレス帳の最後のアドレスが、削除した後に復元されてしまいます。

回避方法 : 同期処理を実行する前に、PDA デバイスから最後のエントリを手動で削除してください。

国際化 (複数バイト文字) 対応の PDA デバイスとのデータ交換を PDA Sync がサポートしていない (バグ ID: 4263814)

国際化 (複数バイト文字) 対応の PDA デバイスと Solaris CDE とで、日本語などの複数バイト文字のデータを交換すると、両方の環境において、交換した複数バイト文字データが壊れる可能性があります。

回避方法 : PDA Sync を実行する前に必ず、PDA デバイスに付属しているバックアップ機能やバックアップユーティリティを使用して、PC などにデータの完全なバックアップをとってください。間違ってデータ交換をしてしまった場合には、バックアップデータからデータを復旧させてください。

dtmail で不在返信メッセージを作成すると、dtmail を起動したロケールと同じエンコーディングで不在返信メッセージが保存される (バグ ID: 4394110)

不在返信メッセージを作成する場合、dtmail はその内容を (日本語のメールの場合) ISO-2022-JP エンコーディングではなく、dtmail を起動したエンコーディングで保存します。 このため、不在返信メールを受信した際に、メールの内容が文字化けすることがあります。

回避方法 :不在返信メッセージが保存されている .vacation.msg ファイルを、次のように入力して (日本語のメールの場合) ISO-2022-JP エンコーディングに変更し、保存し直します。


% /usr/bin/iconv -f org_locale -t ISO-2022-JP $HOME/.vacation.msg \
> $HOME/.vacation.msg_tmp
% /usr/bin/cp $HOME/.vacation.msg_tmp $HOME/.vacation.msg

上記の org_locale には、iconv で使用されるコードセット (dtmail で作成した .vacation.msg ファイルのエンコーディングに対応) を指定します。日本語環境では、次の 3 つのいずれかです。

[日本語環境のみ] ja_JP.PCK ロケールおよび ja_JP.UTF-8 ロケールに関する注意事項

[日本語環境のみ] 移動メニューの設定で追加したメールボックス名が文字化けする (バグ ID: 4066565)

Solaris CDE 1.2 より前のメールプログラムで、オプションメニューの「移動メニューの設定」で登録したメールボックス名に日本語文字列が含まれている場合、Solaris CDE 1.2 以降のメールプログラムではそれらのメールボックス名が文字化けすることがあります。

回避方法 : Solaris CDE 1.2 あるいは Solaris CDE 1.3 のメールプログラムで、再度登録してください。