この章では、問題として認識されている実行時の問題について説明します。
この章には、Solaris 9 9/02 INSTALLATION CD に含まれている Installation Kiosk、および Solaris 9 9/02 DOCUMENTATION CD に含まれている『Solaris 9 9/02 ご使用にあたって (SPARC 版)』の発行後に見つかった、実行時の以下のバグに関する説明が追記されています。
ocfserv が終了し、ディスプレイがロックされている場合は、スマートカードを挿入しても取り出しても、システムはロックされたままになります。
回避方法 : 次の手順を実行してシステムのロックを解除してください。
ocfserv プロセスが終了したマシンにリモートログインして接続します。
スーパーユーザーになります。
端末ウィンドウで次のように入力して、dtsession プロセスを終了させます。
% pkill dtsession |
スマートカード Management Console の「構成ファイルを編集」メニュー項目を使用して 、/etc/smartcard/opencard.properties にあるスマートカードの構成ファイルを編集することができません。 メニュー項目を選択すると、テクニカルサポートを受けないと編集を継続できないことを示す警告メッセージが表示されます。
回避方法 : スマートカード Management Console の「構成ファイルを編集」メニュー項目は使用しないでください。スマートカードの設定に関する情報は、『Solaris スマートカードの管理』を参照してください。
Solaris 共通デスクトップ環境 (CDE) の実行時に発生するバグの情報および注意事項について説明します。
Solaris 9 では、文字集合 JIS X 0212:1990 に対するフォントが、「平成明朝体」から、「RICOH ゴシック体」と「RICOH 明朝体」に変更になりました (今までの平成明朝体も引き続きインストールされますが、利用するにはシステム側の変更が必要となります)。
また、文字集合 JIS X 0213:2000 に関しては UTF-8 ロケール上で利用可能ですが、UNICODE3.1 で定義された文字集合が対象となります (ただし、Java および DPS からの利用はできません)。
dtmail をコマンド行から起動した場合、FontList オプションが指定されていると、IMAP サーバーに接続した後で dtmail がクラッシュします。次の例を参照してください。
/usr/dt/bin/dtmail -xrm "Dtmail*FontList: -*-r-normal-*:" |
次のエラーメッセージが表示されます。
Segmentation Fault |
この問題は、C および ja ロケールの両方で発生します。
回避方法: dtmail をコマンド行から起動するときは、FontList オプションを指定しないでください。
Solaris 9 9/02 Unicode または UTF-8 ロケールで、行数の多い電子メールメッセージを読むと、CDE Mailer (dtmail) がハングアップしたようになり、メッセージがすぐには表示されない
回避方法 : 次のどちらかを実行してください。
132 桁が表示されるように、dtmail メールボックスウィンドウを拡大する。
次の手順で、Complex Text Layout 機能を使用不可にする。
スーパーユーザーになります。
使用システムのロケールディレクトリに切り替えます。
# cd /usr/lib/locale/locale-name |
上の例では、locale-name はシステムの Solaris 9 9/02 Unicode ロケール名または UTF-8 ロケール名です。
ロケールレイアウトエンジンカテゴリの名前を変更します。
# mv LO_LTYPE LO_LTYPE- |
パッチを適用する場合は、ロケールレイアウトエンジンカテゴリ名を元の名前 (LO_LTYPE) に戻してから、ロケールレイアウトエンジンにパッチを適用してください。
デスクトップから最後のエントリを削除した後に、PDA デバイスに対して同期処理を実行すると、最後のエントリが PDA デバイスからデスクトップに復元されてしまいます。 たとえば、カレンダの最後のアポイントメントやアドレス帳の最後のアドレスが、削除した後に復元されてしまいます。
回避方法 : 同期処理を実行する前に、PDA デバイスから最後のエントリを手動で削除してください。
国際化 (複数バイト文字) 対応の PDA デバイスと Solaris CDE とで、日本語などの複数バイト文字のデータを交換すると、両方の環境において、交換した複数バイト文字データが壊れる可能性があります。
回避方法 : PDA Sync を実行する前に必ず、PDA デバイスに付属しているバックアップ機能やバックアップユーティリティを使用して、PC などにデータの完全なバックアップをとってください。間違ってデータ交換をしてしまった場合には、バックアップデータからデータを復旧させてください。
不在返信メッセージを作成する場合、dtmail はその内容を (日本語のメールの場合) ISO-2022-JP エンコーディングではなく、dtmail を起動したエンコーディングで保存します。 このため、不在返信メールを受信した際に、メールの内容が文字化けすることがあります。
回避方法 :不在返信メッセージが保存されている .vacation.msg ファイルを、次のように入力して (日本語のメールの場合) ISO-2022-JP エンコーディングに変更し、保存し直します。
% /usr/bin/iconv -f org_locale -t ISO-2022-JP $HOME/.vacation.msg \ > $HOME/.vacation.msg_tmp % /usr/bin/cp $HOME/.vacation.msg_tmp $HOME/.vacation.msg |
上記の org_locale には、iconv で使用されるコードセット (dtmail で作成した .vacation.msg ファイルのエンコーディングに対応) を指定します。日本語環境では、次の 3 つのいずれかです。
ボリュームマネージャのメッセージを表示するためのダイアログウィンドウは XViewTM アプリケーションなので、ja_JP.PCK ロケールおよび ja_JP.UTF-8 ロケールでは英語表示で起動されます。
ja ロケールで登録したカレンダは、ja_JP.PCK ロケール および ja_JP.UTF-8 ロケールで起動されたカレンダ・マネージャで見ることができません (ja_JP.PCK ロケールまたは ja_JP.UTF-8 ロケールで作成した場合も同様です)。
Solaris CDE 1.2 より前のメールプログラムで、オプションメニューの「移動メニューの設定」で登録したメールボックス名に日本語文字列が含まれている場合、Solaris CDE 1.2 以降のメールプログラムではそれらのメールボックス名が文字化けすることがあります。
回避方法 : Solaris CDE 1.2 あるいは Solaris CDE 1.3 のメールプログラムで、再度登録してください。
Solaris システムのシステム管理作業を実行する際に発生するバグの情報および注意事項について説明します。
Solaris 7 のディスクレスクライアントを構成する場合、OS サービスを追加した後、OS サービスにパッチ 106978-10 および 107456-01 を適用する必要があります。
このパッチを適用しないと、ディスクレスクライアント追加時に設定したクライアントのパスワードが、正しく反映されない場合があります。
パッチを OS サービスに追加する方法については、『Solaris のシステム管理 (基本編)』を参照してください。
Solaris 8、Solaris 8 6/00、Solaris 8 10/00 のディスクレスクライアントを日本語環境で構成する場合は、OS サービスを追加した後、OS サービスにパッチ 110416-02 を 適用する必要があります。
このパッチを適用しないと日本語入力システム ATOK12 が正しく動作せず、 CDE 上でアプリケーションが正しく起動できないなどの問題が発生することがあります。
パッチを OS サービスに追加する方法については、『Solaris のシステム管理 (基本編)』を参照してください。
Solaris 2.6 3/98 または 5/98 の Sun4U ディスクレスクライアントを構成する場合は、 OS サービスを追加した後、OS サービスにパッチ 105654-03 を適用する必要があります。
このパッチを適用しないと Sun4U ディスクレスクライアントがブート中にハングアップすることがあります。
パッチを OS サービスに追加する方法については、『Solaris のシステム管理 (基本編)』を参照してください。
UltraSPARC II ベースのシステム上で動作する Solaris 9 9/02 オペレーティング環境では、 いくつかの訂正不可能なメモリーエラーメッセージを伴う CP イベントメッセージが、常に作成されるわけではありません。このようなシステムの例には、Sun EnterpriseTM 10000、Sun EnterpriseTM 6500/6000/5500/5000/ 4500/4000/3500/3000 があります。つまり、障害のあった CPU を識別するのに必要な情報が常に得られるわけではありません。
回避方法 : この問題に関する最新の情報については、SunSolve の Web サイト http://sunsolve.sun.com を確認してください。
Solaris WBEM Services 2.5 デーモンは、com.sun.wbem.provider インタフェースまたは com.sun.wbem.provider20 インタフェースに書き込まれたプロバイダを検出できません。これらのインタフェースに書き込まれたプロバイダ用に Solaris_ProviderPath インスタンスを作成した場合でも、Solaris WBEM Services 2.5 デーモンはプロバイダを検出しません。
回避方法 : デーモンがこのようなプロバイダを検出できるようにするには、Solaris WBEM Services 2.5 デーモンをいったん停止してから再起動します。
# /etc/init.d/init.wbem stop # /etc/init.d/init.wbem start |
javax
API を使用してプロバイダを作成した場合は、Solaris WBEM
Services 2.5 デーモンを停止してから再起動する必要はありません。Solaris WBEM Services 2.5 デーモンが javax
プロバイダを動的に認識します。
javax
アプリケーションプログラミングインタフェースではなく、com.sun アプリケーションプログラミングインタフェースを使用して WBEM ソフトウェアを開発する場合、全面的にサポートされるのは、CIM
リモートメソッド呼び出し (RMI) だけです。XML/HTTP など、他のプロトコルについては、com.sun
アプリケーションプログラミングインタフェースで完全に機能するという保証はありません。
次の表に、RMI では正常に実行され、XML/HTTP では失敗する呼び出しの例を示します。
メソッド呼び出し |
エラーメッセージ |
---|---|
CIMClient.close() |
NullPointerException |
CIMClient.execQuery() |
CIM_ERR_QUERY_LANGUAGE_NOT_SUPPORTED |
CIMClient.getInstance() |
CIM_ERR_FAILED |
CIMClient.invokeMethod() |
XMLERROR: ClassCastException |
Solaris 管理コンソール (Management Console) の Mounts and Shares ツールでは、/(root)、/usr、/var などのシステムに必須なファイルシステム上のマウントオプションを変更できません。
回避方法 : 次のいずれかを実行してください。
mount コマンドとともに remount オプションを使用する。
# mount -F file-system-type -o remount,additional-mount-options device-to-mount mount-point |
-remount オプションを指定した mount コマンドで行なったマウント属性の変更は、一時的なものです。また、上記のコマンドの additional-mount-options の部分で指定しなかったマウントオプションのすべてがシステムによって指定されたデフォルト値を継承するわけではありません。詳細は、マニュアルページの mount_ufs(1M) を参照してください。
/etc/vfstab ファイル内の適切なエントリを編集することによって、ファイルシステムのマウントプロパティを変更し、システムを再起動する。
使用可能なメモリー容量が十分にない時に、次のエラーメッセージが表示されます。
CIM_ERR_LOW_ON_MEMORY |
メモリー容量が十分にない場合に Common Information Model (CIM) オブジェクトを実行していると、エントリを追加することができません。CIM Object Manager のリポジトリをリセットする必要があります。
回避方法 : 次のようにして CIM Object Manager のリポジトリをリセットしてください。
スーパーユーザーになります。
CIM Object Manager を停止します。
# /etc/init.d/init.wbem stop |
JavaSpacesTM ログディレクトリを削除します。
# /bin/rm -rf /var/sadm/wbem/log |
CIM Object Manager を再起動します。
# /etc/init.d/init.wbem start |
CIM Object Manager のリポジトリをリセットすると、データストアに格納されている独自の定義は失われます。定義が含まれている MOF ファイルを mofcomp コマンドを使用して再コンパイルする必要があります。次に例を示します。
# /usr/sadm/bin/mofcomp -u root -p root_password your_mof_file |
Sun ONE Console の「証明書の管理」ダイアログ等でボタンが重なって表示されたり、欠けて表示されたりという問題が発生する場合があります。
回避方法 : ウィンドウの幅を広げることでこの問題を回避できます。
admintool 上でログインシェルを sh または ksh に指定してユーザーを作成した場合、ホームディレクトリに自動生成される .profile には以下の 1 行が記述されています。
stty istrip
この行は、入力文字を 7 ビットにストリップすることを意味していますので、このままの設定ではそのユーザーが端末上で日本語入力を行うと、文字が化けてしまいます。
回避方法 : 上記の 1 行をコメントにするか、もしくは削除してください。
シリンダ 0 から始まっていないルート (/) ファイルシステムをミラー化する場合には、接続されるすべてのサブミラーにシリンダ 0 から始まるものを含めることはできません。
シリンダ 0 から始まるサブミラーを元のサブミラーにあるミラーに接続しようとすると、シリンダ 0 から始まるサブミラーは使用できず、次のエラーメッセージが表示されます。
can't attach labeled submirror to an unlabeled mirror |
回避方法: 次のいずれかを実行してください。
ルートファイルシステムとほかのサブミラー用のボリュームの両方がシリンダ 0 から始まるようにする。
ルートファイルシステムとほかのサブミラー用のボリュームの両方がシリンダ 0 から始まらないようにする。
JumpStart インストールのデフォルトでは、swap パーティションがシリンダ 0 から始まっていて、ルートファイルシステム / はディスク上の他の場所から始まっています。システム管理者は通常、スライス 0 をシリンダ 0 から始めようとします。デフォルトの JumpStart インストールにおいてスライス 0 上にあり、シリンダ 0 から始まってないルートパーティションを、別のディスクのシリンダ 0 から始まるスライス 0 にミラー化しようとすると、ミラーを追加しようとする際に、エラーメッセージが出力されます。Solaris インストールプログラムのデフォルト動作の詳細については、「スワップインストールについて」を参照してください。
metadetach コマンドを使用してミラーからサブミラーを切断する場合、サブミラーを接続し直すことができなくなることがあります。この問題が発生するのは、サブミラーを切断した後にミラーの大きさが自動的に変更されるためです。
回避方法: metadetach コマンドを使用してサブミラーを切断する前に、切断したいサブミラーと同じサイズのサブミラーを接続します。
システムからソフトパーティション化されたディスクを物理的に削除して新しいディスクに交換した場合、metareplace -e コマンドはソフトパーティションを有効にできません。ソフトパーティションを有効にするために metareplace コマンドを実行する前に metarecover コマンドを使用したかどうかにかかわらず、この問題は起こります。
回避方法: 新しいディスク上にソフトパーティションを作成し直してください。
ソフトパーティションが、ミラーまたは RAID5 の一部である場合、 -e オプションをつけずに metareplace コマンドを使用して、古いソフトパーティションと新しいソフトパーティションを交換してください。
# metareplace dx mirror または RAID5 old_soft_partition new_soft_partition |
次の場合に、metahs -e コマンドが失敗することがあります。
ホットスペアデバイスに障害が発生した場合。たとえば、metaverify テストユーティリティを使用したときに、エラーが発生した場合など。
メタデバイスにエラーが発生して、Solaris ボリュームマネージャソフトウェアがホットスペアを起動しようとしたが、このホットスペアが「broken」とマークされている。
システムが停止して、障害が発生したホットスペアを含むディスクが同じ配置で新しいディスクに交換された。
システムが起動しても、Solaris ボリュームマネージャソフトウェアが新しいホットスペアを認識しない。
新しいディスクのホットスペアを有効にするために、metahs -e コマンドが使用された。
次のメッセージが表示されます。
WARNING: md: d0: open error of hotspare (Unavailable) |
Solaris ボリュームマネージャソフトウェアは、物理的に同じ場所に交換された新しいホットスペアディスクを認識しないため、この問題が起こります。Solaris ボリュームマネージャソフトウェアはすでにシステムに存在しないディスクのデバイス ID を表示し続けます。
ディスクが交換されるとデバイス番号が変わる Photon などのストレージ格納装置では、この問題が発生するかどうかは判明していません。
回避方法: 次のいずれかを実行してください。
次の手順に従い、Solaris ボリュームマネージャの状態データベースでホットスペアディスクのデバイス ID を更新する。
スーパーユーザーになります。
次のコマンドを入力して、ホットスペアディスクのデバイス ID を更新します。
# metadevadm -u logical-device-name |
次のコマンドを入力して、新しいホットスペアディスクを利用できるようにします。
# metareplace -e logical-device-name |
次の手順に従い、システムのホットスペアとホットスペアプールを管理する。
スーパーユーザーになります。
次のコマンドを入力して、ホットスペアスライス用のエントリを削除します。
# metahs -d hsphot-spare-pool-number logical-device-name |
次のコマンドを入力して、正しいデバイス ID を持つ、同じ場所にあるホットスペアスライス用の新しいエントリを作成します。
# metahs -a hsphot-spare-pool-number logical-device-name |
障害が発生したドライブは Solaris ボリュームマネージャソフトウェアで構成しされたドライブに交換できません。交換するドライブは Solaris ボリュームマネージャソフトウェアにとって新しいドライブである必要があります。Photon 上のあるスロットから別のスロットにディスクを物理的に移動した場合、metadevadm コマンドが失敗することがあります。この問題が発生するのは、スライスの論理デバイス名がすでに存在しないのに、ディスクのデバイス ID がメタデバイス複製に存在しているためです。次のメッセージが表示されます。
Unnamed device detected. Please run 'devfsadm && metadevadm -r to resolve. |
このとき、新しい場所にあるディスクにはアクセスできますが、スライスにアクセスするためには、古い論理デバイス名を使用する必要があります。
回避方法: ドライブを物理的に元のスロットに戻してください。
システムからディスクを物理的に取り外して交換して、metarecover -p -d コマンドを使用して適切なソフトパーティションの特定の情報をディスクに書き込むと、オープンエラーが発生します。このコマンドはメタデバイスデータベースの名前空間を更新せず、ディスクデバイス識別情報の変更を反映しません。この状態になると、ディスクの一番上に構築された各ソフトパーティションでオープンエラーが発生し、次のエラーメッセージが表示されます。
Open Error |
回避方法: metarecover コマンドを実行してソフトパーティションを回復するのではなく、新しいディスクにソフトパーティションを作成してください。
ソフトパーティションがミラーまたは RAID5 の一部である場合、次の metareplace コマンドを -e オプションをつけずに使用して、古いソフトパーティションを新しいソフトパーティションに交換します。
# metareplace dx mirror または RAID5 old_soft_partition new_soft_partition |
次の場合、Solaris PPP (ポイントツーポイントプロトコル) 4.0 デーモン (pppd) が予期せずに終了することがあります。
pppd デーモンがアイドル状態である。
pppd デーモンの demand オプションと holdoff オプションが有効になっている。
ホールドオフ期間中にパケットが到着した。
pppd デーモンが予期せずに終了した場合、次のようなメッセージが適切なシステムログファイルに記録されます。
current date hostname pppd[PID]: [ID 702911 daemon.error] unable to set IP to pass: Invalid argument current date hostname pppd[PID]: [ID 702911 daemon.error] unable to enable IPCP |
pppd デーモンの demand オプションと holdoff オプションの詳細については、pppd(1M) のマニュアルページを参照してください。
回避方法: 次のいずれかを実行してください。
pppd デーモンがリンクを初期化し直そうとする前に待機する必要がない場合、pppd デーモンの holdoff オプションを使用しない。
holdoff オプションの値を 0 に設定する。
次のような Bourne シェルスクリプトに似たループスクリプトから pppd デーモンを実行する。
#!/bin/sh while :; do /usr/bin/pppd cua/b lock idle 60 demand nodetach noauth \ 38400 10.0.0.1:10.0.0.2 holdoff 20 done
2 つの IP ノード間に複数の IP トンネルを設定し、ip_strict_dst_multihoming または他の IP フィルタを有効にした場合、パケットが失われることがあります。
回避方法 : 次のいずれかを実行してください。
2 つの IP ノード間に IP トンネルを 1 つだけ設定し、-addif オプションを指定した ifconfig コマンドによって、トンネルにアドレスを追加する。
2 つの IP ノード間のトンネルでは ip_strict_dst_multihoming を有効にしない。
CDE セッションのロックを解除すると、キャッシュされている Kerberos Version 5 (krb5) の資格がすべて削除されることがあります。その結、さまざまなシステムユーティリティにアクセスできなくなることがあります。この問題は次の場合に起こります。
/etc/pam.conf ファイルにおいて、当該システム用の dtsession サービスがデフォルトで krb5 モジュールを使用するように構成されている。
CDE セッションをロックした後、そのセッションのロックを解除しようとした。
この問題が発生した場合、次のエラーメッセージが表示されます。
lock screen: PAM-KRB5 (auth): Error verifying TGT with host/host-name: Permission denied in replay cache code |
回避方法: 次の pam_krb5 dtsession のエントリを /etc/pam.conf ファイルに追加してください。
dtsession auth requisite pam_authtok_get.so. dtsession auth required pam_unix_auth.so.1 |
上記エントリが /etc/pam.conf ファイルに存在すると、pam_krb5 モジュールはデフォルトで実行されません。
CDE デスクトップ環境の Removable Media 自動実行機能は、Solaris 9 9/02 オペレーティング環境から一時的に削除されています。この機能が削除されているのは、セキュリティ上の潜在的な問題を軽減するためです。
CD-ROM または他の着脱式メディアボリュームの自動実行機能を使用するには、次のいずれかを実行する必要があります。
着脱式メディアの最上位のファイルシステムから volstart プログラムを実行する。
CDE の外部からアクセスするために CD に含まれている手順を実行する。
セキュリティ関連の注意事項とパッチの最新情報については、SunSolveSM Web サイト (http://sunsolve.sun.com) にアクセスして調べてください。セキュリティ関連のパッチは、ご購入先でなくてもすべて SunSolve サイトから入手できます。
Solaris 9 9/02 オペレーティング環境において、ロックされたアカウントは期限切れのアカウントまたは存在しないアカウントと同様に処理されます。したがって、ロックされたアカウントに対して、cron、at、および batch ユーティリティでジョブをスケジュールすることはできません。
回避方法 : ロックされたアカウントが cron、at、または batch ジョブを受け付けるようにするには、ロックされたアカウントのパスワードフィールド (*LK*) を NP (パスワードなしの意味) という文字列に置き換えます。
Solaris 9 9/02 オペレーティング環境を実行しているシステムで Veritas ボリュームマネージャを使用してさまざまな作業を実行しようとする場合、vxddladm addjob または vxddladm addsupport ユーティリティがコアダンプすることがあります。
回避方法: 次の手順に従ってください。
スーパーユーザーになります。
/var/ld/ld.config ファイルと /usr/bin/crle ユーティリティがシステムに存在することを確認します。
次のコマンドを端末ウィンドウに入力します。
# /usr/bin/cp /var/ld/ld.config /var/ld/ld.config.save # /usr/bin/crle -E LD_LIBRARY_PATH=/usr/lib # appropriate-vxddladm-command # /usr/bin/mv /var/ld/ld.config.save /var/ld/ld.config |
iPlanetTM Directory Server 5.1 Collection - Japanese において、「DocHome」というタイトルのリンクと異なるブック間のリンクが機能しません。これらのリンクを選択した場合、Not Found エラーがブラウザに表示されます。
回避方法: 当該システム上で iPlanet Directory Server 5.1 のドキュメント間を移動するには、 http://docs.sun.com で iPlanet Directory Server 5.1 Collection (Solaris Edition) - Japanese ページに移動します。そこから表示したい文書へのリンクをクリックします。
SUNWsdocs パッケージが削除されている場合、他の文書パッケージを削除しようとしても失敗します。この状況が発生するのは、SUNWsdocs が他のコレクションとともにインストールされ、ブラウザのエントリポイントを提供しているためです。
回避方法 : SUNWsdocs パッケージを削除している場合は、マニュアルメディアから SUNWsdocs パッケージをもう一度インストールし、そのあとで他のマニュアルパッケージを削除してください。
Solaris 9 9/02 オペレーティング環境とそれ以外の UNIX ベースのシステムにおいて、次のヨーロッパロケールでは、Solaris 9 9/02 DOCUMENTATION CD 1 of 2 の PDF 文書の表示ができません。
de (ドイツ語)
es (スペイン語)
fr (フランス語)
it (イタリア語)
sv (スウェーデン語)
この問題が発生するのは、Adobe Acrobat Reader の制限のためです。この問題の詳細については、http://www.adobe.com:80/support/techdocs/294de.htm にある Adobe Technote サイトを参照してください。
回避方法: 次のいずれかを実行してください。
Solaris 9 9/02 オペレーティング環境とそれ以外の UNIX ベースのシステムでは、環境変数 LC_ALL を C に設定する。たとえば、C シェルでは、次のコマンドを端末ウィンドウに入力する。
% env LC_ALL=C acroread |
Adobe Acrobat Reader 5.0 またはそれ以降のバージョンにアップグレードする。
次の場合、いくつかの Solaris 9 9/02 文書コレクションが予期せずシステムから削除されます。
Solaris 9 9/02 DOCUMENTATION CD の 1 of 2 と 2 of 2 を両方ともシステムにインストールした。
1 の後、prodreg ユーティリティまたは Solaris 9 9/02 DOCUMENTATION CD のインストールプログラムを使用して、ある文書パッケージを削除した。
Solaris 9 9/02 DOCUMENTATION CD の 1 of 2 と 2 of 2 には共通のコレクションが 3 つあります。このようなコレクションが含まれるパッケージを Solaris 9 9/02 DOCUMENTATION CD の 1 of 2 または 2 of 2 のどちらかのインストールから削除すると、このパッケージは両方のインストールから削除されます。
次の表に、予期せず削除されることがあるパッケージの一覧を示します。
表 3-1 両方の Solaris 9 9/02 DOCUMENTATION CD に含まれる Solaris 9 9/02 文書パッケージ
HTML パッケージ名 |
PDF パッケージ名 |
コレクション名 |
---|---|---|
SUNWaadm |
SUNWpaadm |
Solaris 9 9/02 System Administrator Collection |
SUNWdev |
SUNWpdev |
Solaris 9 Developer Collection |
SUNWids |
SUNWpids |
iPlanet Directory Server 5.1 Collection |
回避方法: 次のいずれかを実行してください。
アンインストールプロセスによって上記文書パッケージが予期せず削除されたが、これらのパッケージをシステムに置いておきたい場合、これらのパッケージを Solaris 9 9/02 DOCUMENTATION CD の 1 of 2 または 2 of 2 からインストールし直す。
この問題を回避するには、prodreg ユーティリティを使用せず、pkgrm ユーティリティを使用して、削除したいパッケージをシステムから削除する。
Solaris 8 では、ja_JP.eucJP ロケールは ja ロケールと同等のロケールとして定義されていましたが、Solaris 9 からは「UI-OSF 日本語環境実装規約 Version 1.1」を基準に定義されています。よって、ja ロケールは従来の Solaris の ja ロケールと同じ動作が必要な場合、ja_JP.eucJP ロケールは他の UNIX ベンダーと同じ動作が必要な場合に使用するのが適しています。詳細は「日本語環境ユーザーズガイド」を参照してください。
en_US.UTF-8 ロケール環境では、AltGraph キーと E キーを同時に押すことによってヨーロッパ言語の文字を入力することはできません。
回避方法 : 次のいずれかを実行してください。
Compose キーを押して放し、次に C キーを押して放し、さらに = キーを押して放す (Compose+C+=)。
キーボードに Compose キーがない場合は、Control キーを押したまま Shift キーと T キーを押してください (Ctrl+Shift+T)。
Alt キーを押したまま 4 のキーを押す (Alt-4)。
アラビア語のロケールで分音符号を生成するには、アラビア文字を入力してから Shift-U を入力してください。
Secure シェルアプリケーションは、一部のユーザーインタフェースまたはメッセージが英語で表示されます。これらは完全に翻訳することができない場合もあります。
Netscape Communicator 4.78 (日本語版) に関する注意事項とバグ情報について説明します。
Netscape Communicator 4.78 を ja_JP.PCK ロケールまたは ja_JP.UTF-8 ロケールで使用する場合、ページ情報ダイアログ内の日本語の一部が文字化けしたり、ダイアログのタイトルが表示されないことがあります。ja ロケールで使用している場合は、この問題は起こりません。
キーボードの Copy キー、Paste キー、編集メニューの「コピー」、「ペースト」を使用して、端末エミュレータやテキストエディタなどの CDE アプリケーションから Netscape Communicator に日本語文字列をコピー&ペーストできません。
回避方法 : マウスの左ボタンでコピーしたい文字をハイライト表示し、マウスの中ボタン (2 ボタンマウスの場合は右ボタン) を使って、Netscape Communicator 上にペーストしてください。
マウスボタンのマッピングを左利き用に設定している場合は、左ボタンと右ボタンの機能が逆になります。
Netscape Communicator 4.78 を最初に起動した際に、使用許諾契約書を表示するダイアログが表示されますが、契約書の内容が途中で切れています。
回避方法 :以下の場所にある license ファイルを直接参照してください。
/usr/dt/appconfig/netscape/lib/locale/<locale>/netscape/license
Solaris 版の Netscape 6.2.3 は、使用中のデスクトップのロケールに対応する言語環境が自動的に選択されて起動します。たとえば、ja ロケールでデスクトップを使用している場合、Netscape は常に日本語環境で起動します。したがって、Netscape 6.2.3 の「表示」メニューの「言語 / エリアを設定」メニューから言語を切り替えたり、「設定」ダイアログの「コンテンツパック」から言語またはエリアを切り替えたりしても、その操作は無効です。
また、「設定」ダイアログの「さらにダウンロード」および「表示」メニューの「追加ダウンロード」も機能しません。言語パッケージを追加したい場合は、「Netscape 6.2.3 のローカライズパッケージは DVD または CD から自動的にインストールされない (バグ ID: 4709348)」 の回避方法に書かれている手順に従って、必要なローカライズパッケージをインストールしてください。
英語以外のロケールに関する注意事項およびバグ情報について説明します。
ヨーロッパ言語の UTF-8 ロケールでソートを行うと、予期しない結果が発生します。
回避方法 : フランス語、イタリア語、ドイツ語、スペイン語、スウェーデン語の UTF-8 ロケールでソートを行う前に、LC_COLLATE 変数をその言語の IS08859-1 ロケールに設定してください。
# echo $LC_COLLATE es_ES.UTF-8 # setenv LC_COLLATE es_ES.IS08859-1 |
上記のように LC_COLLATE 変数を設定後、ソートを行なってください。
インストール時、識別名を入力するときには UTF-8 文字セットエンコーディングを使用します。ほかのエンコーディングはサポートされていません。インストール操作では、データはローカル文字セットエンコーディングから UTF-8 文字セットエンコーディングに変換されません。データをインポートするために使用される LDIF ファイルも UTF-8 文字セットエンコーディングを使用する必要があります。インポート操作では、データはローカル文字セットエンコーディングから UTF-8 文字セットエンコーディングに変換されません。
SunTM Open Net Environment (Sun ONE) Directory Server (旧 iPlanet Directory Server) 5.1 が提供するスキーマは、RFC 2256 において groupOfNames オブジェクトクラスと groupOfUniquenames オブジェクトクラスに指定されているものとは異なります。Sun ONE Directory Server 5.1 が提供するスキーマでは、member 属性タイプと uniquemember 属性タイプはオプションで選択します。RFC 2256 では、これらのタイプにはオブジェクトクラスごとに少なくとも 1 つの値が存在する必要があると指定されています。
aci 属性は操作属性です。明示的に要求しない限り、検索結果は返されません。
現在、広域ネットワーク上のマルチマスターレプリケーションはサポートされません。
SunTM ONE Directory Server 5.1 は UID 一意性検査 (Uniqueness) プラグインを提供します。デフォルトでは、このプラグインは起動されません。特定の属性について属性の一意性を確実にするには、属性ごとに属性の一意性検査 (Attribute Uniqueness) プラグインの新しいインスタンスを作成します。属性の一意性検査 (Attribute Uniqueness) プラグインの詳細については、http://docs.sun.com の『iPlanet Directory Server 5.1 管理者ガイド』を参照してください。
現在、参照整合性検査 (Referential Integrity) プラグインはデフォルトでオフです。衝突解決ループを回避するために、参照整合性検査 (Referential Integrity) プラグインは、マルチマスターレプリケーション環境でも 1 つのマスターレプリカだけで有効にする必要があります。連鎖要求を発行するサーバーで参照整合性検査 (Referential Integrity) プラグインを有効にする前に、パフォーマンス資源、時間、および完全性のニーズを解析します。完全性チェックはメモリー資源と CPU 資源を大量に消費する可能性があります。
nsRoleDN 属性はロールを定義するのに使用します。この属性は、ユーザーのエントリにおけるロールメンバーシップを評価するのには使用しないでください。ロールメンバーシップを評価するときには、nsrole 属性を調べます。
複数のデータベースを持つ場合、VLV インデックスは正しく機能しません。
Sun ONE Directory Server 5.1 Console を起動し、新しいユーザーまたはロールを「アクティブでない」として作成した場合、新たに作成したユーザーまたはロールがアクティブになります。Console を使用した場合、ユーザーとロールは「アクティブでない」として作成できません。
回避方法: ユーザーまたはロールを「アクティブでない」として作成するには、次の手順に従います。
新しいユーザーまたはロールを作成します。
新たに作成したユーザーまたはロールをダブルクリックするか、あるいは新たに作成したユーザーまたはロールを選択します。「オブジェクト」メニューから「プロパティ」項目をクリックします。
「アカウント」タブをクリックします。
「無効」ボタンをクリックします。
「OK」をクリックします。
新たに作成したユーザーまたはロールが無効になります。
Sun ONE Directory Server 5.1 構成時にユーザーが空白文字が含まれるベース DN を指定した場合 (たとえば、「o=U.S. Government,C=US」)、結果として DN は切り詰められます (たとえば、「Government,C=US」)。構成時に DN を指定するときには、空白文字を使用せずに指定する必要があります (たとえば、「o=U.S.%20Government,C=US」)。
回避方法: ベース DN エントリを修正するには、次の手順に従います。
Console の「サーバとアプリケーション」タブの左側にあるナビゲーション区画において、一番上のディレクトリエントリを選択します。
User ディレクトリサブツリーフィールドにおいて、接尾辞を編集します。
「OK」をクリックします。
マスター以外のディレクトリサーバーでパスワードポリシー情報を更新した場合、この情報はほかのすべてのサーバーに複製されません。これはアカウントロックアウトの原因にもなります。
回避方法: 各サーバーでパスワードポリシー情報を手動で管理します。
アカウントロックアウトが有効である場合、ユーザーパスワードを変更しても、アカウントロックアウトは残ります。
回避方法: ロックアウト属性 accountUnlockTime、passwordRetryCount、および retryCountResetTime をリセットして、アカウントのロックを解除します。
Sun ONE Directory Server 5.1 をインストールして、コンソールを起動し、ディレクトリを LDIF ファイルで初期化し、サーバーをバックアップした場合、Console はバックアップが成功したと報告しますが、実際にはバックアップは失敗しています。
回避方法: データベースを初期化した後、Console から次の作業を行います。
サーバーを停止します。
サーバーを起動し直します。
バックアップを実行します。
LDAP ネーミングサービスを使用して、大文字小文字の区別以外は同じである自動マウントパス名を複数作成することはできません。大文字と小文字の区別以外は同じ名前のエントリがすでに存在する場合、ネーミング属性が大文字と小文字を区別する構文で定義されるエントリは作成できません (ディレクトリサーバーが許可しません)。
/home/foo と /home/Foo の両方のパスを作成することはできません。
たとえば、エントリ attr=foo,dc=mycompany,dc=com が存在する場合、エントリ attr=Foo,dc=mycompany,dc=com は作成できません (ディレクトリサーバーが許可しません)。この問題の副作用として、LDAP ネーミングサービスを使用する場合、自動マウントパス名は大文字と小文字の区別に関わらず一意である必要があります。
回避方法: ありません。
エクスポート、バックアップ、復元、または索引の作成中にサーバーを停止すると、そのサーバーがクラッシュします。
回避方法: 上記操作中にはサーバーを停止しないでください。
ユーザーが証明書ベースの認証による SSL レプリケーションを構成しようとするとき、次のいずれかの場合、レプリケーションは機能しません。
サプライヤの証明書が自己署名である場合
サプライヤの証明書が SSL ハンドシェイク時にクライアントのロールを果たせず、 SSL サーバー証明書としてのロールしか果たせない場合
回避方法: ありません。
いくつかのフリーウェアのソフトウェアが Solaris SOFTWARE CD にバンドルされていますが、多くのものは国際化および各国語対応されていません。