Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)

完全指定ドメイン名の使用

LDAP クライアントと NIS や NIS+ クライアントとの 1 つの重要な相違点は、LDAP クライアントが DNS の場合と同様、ホスト名として常に完全指定ドメイン名 (FQDN) を返すことです。たとえば、次のドメイン名を考えてみましょう。


west.example.net

この場合、ホスト名 server を検索する場合、gethostbyname() および getipnodebyname () はホスト名を FQDN で返します。


server.west.example.net

また、server-# のようなインタフェース固有の別名を使用した場合も、完全指定ホスト名の長いリストが返されます。ホスト名を使用してファイルシステムの共有や他の検査を実行する場合、この点に留意する必要があります。ローカルホストには非 FQDN を想定し、DNS 解決済み遠隔ホストにのみ FQDN を想定している場合は特に注意が必要です。DNS と異なるドメイン名を使用して LDAP を設定すると、同じホストでも検索元によって FQDN が異なることがあります。