FNS では、通常各マシンに NFS マウントされた /var/fn ディレクトリにあるファイル内のエンタープライズオブジェクトに対する割り当てが格納されます。これらの FNS ファイルでは、次のエンタープライズ名前空間に対する割り当てが格納されます。
エンタープライズ全体に関連付けてオブジェクトをネーミングする名前空間を提供する「組織」。ローカルのファイルがネームサービスの下にある場合は、システム全体を表す 1 つの組織単位コンテキストがある。この組織単位コンテキストは、FNS では常に org// として識別される
/etc/hosts ファイルに対応する「ホスト」の名前空間。FNS では、/etc/hosts ファイルにある各ホストにコンテキストが提供される
/etc/passwd ファイルに対応する「ユーザー」の名前空間。FNS では、/etc/passwd ファイルにある各ユーザーにコンテキストが提供される
組織、ホスト、ユーザーに関連付けて地域サイトをネーミングするための「サイト」の名前空間
組織、ホスト、ユーザーに関連付けてプリンタやカレンダなどのサービスにネーミングするための「サービス」の名前空間
FNS では、他のオブジェクトをこれら 5 つの名前空間に関連付けてネーミングするためのコンテキストが提供されます。
FNS の fncreate コマンドによって、コマンドが実行されるマシンの /var/fn ディレクトリに FNS ファイルを作成します。fncreate を実行するには、そのマシンでのスーパーユーザー特権を持つ必要があります。UNIX ユーザー ID に基づいて、各ユーザーは、FNS コマンドを使用して自身のコンテキスト、割り当て、属性を変更することが許可されます。