Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : FNS、NIS+ 編)

NIS から NIS+ への変更

fncopy コマンドは、エンタープライズレベルのネームサービスを NIS から NIS+ に変更するときに、FNS 関連の側面を処理します。このコマンドは、NIS ベースの FNS コンテキストを NIS+ ベースのコンテキストにコピーして変換します。

コマンド構文は以下の通りです。


fncopy [-i oldsvc -o newsvc] [-f filename] oldctx newctx
表 25–23 fncopyコマンドオプション

オプション 

説明 

-i oldsvc

ソースのネームサービス。nis または files だけが指定される

-o newsvc

目標のネームサービス。 nisplus または nis だけが指定される

-f filename

コピーされる FNS コンテキストを表示するファイル名 

oldctx

コピーされる古い FNS コンテキスト 

newctx

目標の新規 FNS コンテキスト 

たとえば、ファイル /etc/sales_users に表示されるコンテキストを、NIS ベースのネームサービスの doc.com ドメインから NIS+ ネームサービスの sales.doc.com ドメインにコピーするには、次のように入力します。


fncopy -i nis -o nisplus -f /etc/sales_users org/sales.doc.com/user