テーブル間にリンクを設定すると、パスと同様の効果が生じますが、リンクでは 1 つのテーブル、つまりリモートテーブルの検索だけが行われる点が異なります。検索パスでは、 NIS+ はまずローカルテーブルを検索し、うまくいかなかった場合にのみリモートテーブルを検索します。リンクでは、検索は、リモートテーブルに対して直接行われます。実際には、リモートテーブルがローカルテーブルと置き換わります。リンクを設定すると、下位ドメインが、独自のテーブルを管理しなくても、上位ドメインの情報を使用することができます。
リンクを作成するには、nisln コマンドを使用してください。また、テーブルオブジェクトに対する変更権が必要です。
パスを使用するか、またはドメイン内の NIS+ テーブルをリンクするかを決定するのは、容易ではありません。この決定を行う際の基本的な方針をいくつか、次に示しておきます。
すべてのドメインに、すべての標準テーブルへのアクセス権がなければなりません。
内容の更新が多く、またアクセス頻度が高いデータは、階層の下位に位置していなければなりません。このようなデータは、最も使用頻度の高い場所の近くに置くようにしてください。
いくつかのドメインが使用するデータは、階層内の上位に位置していなければなりません。ただし、それらのドメインを独立した状態にしておく必要がある場合は除きます。