クロスプラットフォームの CD メディアを使用したインストールサーバーの作成

インストールサーバーとは異なるプラットフォームの CD を使用する必要がある場合、インストールサーバー上で CD を読み取ることができません。リモートシステムを使用して CD を読み取る必要があります。たとえば、SPARC インストールサーバーを設定している状態で IA CD メディアを使用する場合、リモート IA システムを使用して CD を読み取る必要があります。

IA CD メディアを使用して SPARC システムに IA インストールサーバーを作成する方法

ここでは、IA CD メディアを使用して SPARC システム上に IA インストールサーバーを作成する手順を説明します。以下が必要になります。

• SPARC システム

• CD-ROM ドライブを備えた IA システム

• リモート IA システム用の CD セット

  • Solaris 9 SOFTWARE 1 of 2 CD (Intel 版)

  • Solaris 9 SOFTWARE 2 of 2 CD (Intel 版)

  • Solaris 9 LANGUAGES CD (Intel 版)

  • Solaris 9 INSTALLATION CD (Intel 版)

この手順では、システムでボリュームマネージャを実行していると仮定しています。ボリュームマネージャを使用せずにメディアを管理する方法については、 『Solaris のシステム管理 (基本編) 』を参照してください

コマンド入力例中の SPARC system はインストールサーバーとなる SPARC システムを、remote IA system は IA CD メディアを使用するリモート IA システムを表します。

1. リモート IA システム上で、スーパーユーザーになります。

   さらに、システムは、このサイトのネットワークに接続されネームサービスに登録されている必要があります。ネームサービスを使用する場合、システムのネームサービスは、NIS、NIS+、DNS、LDAP のいずれかでなければなりません。ネームサービスを使用しない場合は、サイトのポリシーに従ってシステムの情報を供給する必要があります。

2. リモート IA システム上で、システムのドライブに Solaris 9 SOFTWARE 1 of 2 CD (Intel 版) を挿入します。

3. リモート IA システム上で、次のエントリを /etc/dfs/dfstab ファイルに追加します。

   share -F nfs -o ro,anon=0 /cdrom/cdrom0/s0 share -F nfs -o ro,anon=0 /cdrom/cdrom0/s2

4. リモート IA システム上で、NFS デーモンを起動します。

   remote IA system# /etc/init.d/nfs.server start

5. リモート IA システム上で share コマンドを実行し、他のシステムが CD を利用可能であることを確認します。

   remote IA system# share - /cdrom/sol_9_ia/s0 ro,anon=0 " " - /cdrom/sol_9_ia/s2 ro,anon=0 " "

6. IA インストールサーバーとして使用する SPARC システム上で、スーパーユーザーになります。

7. SPARC システム上で IA CD にアクセスする際のマウントポイントとなる 2 つのディレクトリ (ミニルート用と製品用) を作成します。

   SPARC system# mkdir directory_name_s0

   SPARC system# mkdir directory_name_s2

   directory_name_s0	ミニルート用のマウントポイントとなるディレクトリの名前
   directory_name_s2	製品用のマウントポイントとなるディレクトリの名前

8. SPARC システム上で、リモート IA システムの CD イメージをマウントします。

   SPARC system# mount remote_IA_system_name:/cdrom/sol_9_ia/s0 directory_name_s0

   SPARC system# mount remote_IA_system_name:/cdrom/sol_9_ia/s2 directory_name_s2

9. SPARC システム上で、マウントされたディスクの Tools ディレクトリに移動します。

   SPARC system# cd /directory_name_s2/Solaris_9/Tools

10. リモート IA システムのドライブ内のディスクイメージを setup_install_server コマンドを使用して、 インストールサーバー (SPARC システム) 上の、install_dir_path にコピーします。

    SPARC system# ./setup_install_server -t directory_name_s0 install_dir_path

    -t	Solaris 9 SOFTWARE 2 of 2 CD の Tools ディレクトリ上のブートイメージ以外を使用する場合は、そのブートイメージのパスを指定します。
    directory_name_s0	ミニルート用のマウントポイントとなるディレクトリの名前です。
    install_dir_path	ディスクイメージをコピーするディレクトリを指定します。空のディレクトリを指定してください。

    ---

    注 –

    setup_install_server コマンドは、Solaris 9 ソフトウェアディスクイメージをコピーする十分なディスク容量があるかどうかを調べます。利用できるディスク容量を調べるには、df -kl コマンドを使用します。

    ---

11. SPARC システム上で、トップディレクトリに移動します。

    SPARC system# cd /

12. SPARC システム上で、両方のディレクトリのマウントを解除します。

    SPARC system# unmount directory_name_s0

    SPARC system# unmount directory_name_s2

13. IA システム上で、両方の CD-ROM スライスの共有を解除します。

    remote IA system# unshare /cdrom/sol_9ia/s0

    remote IA system# unshare /cdrom/sol_9ia/s2

14. IA システム上で、Solaris 9 SOFTWARE 1 of 2 CD (Intel 版) を取り出します。

15. Solaris 9 SOFTWARE 2 of 2 CD (Intel 版) を SPARC システムの CD-ROM ドライブに挿入します。

16. SPARC システム上で、マウントされた CD の Tools ディレクトリに移動します。

    SPARC system# cd /cdrom/cdrom0/Solaris_9/Tools

17. CD イメージをインストールサーバー上の install_dir_path にコピーします。

    SPARC system# ./add_to_install_server install_dir_path

    install_dir_path

    CD イメージをコピーするディレクトリを指定します。

18. Solaris 9 SOFTWARE 2 of 2 CD (Intel 版) を取り出します。

19. Solaris 9 LANGUAGES CD (Intel 版) を SPARC システムの CD-ROM ドライブに挿入し、CD をマウントします。

20. SPARC システム上で、マウントされた CD の Tools ディレクトリに移動します。

    SPARC system# cd /cdrom/cdrom0/Tools

21. CD イメージをインストールサーバー上の install_dir_path にコピーします。

    SPARC system# ./add_to_install_server install_dir_path

    install_dir_path

    CD イメージをコピーするディレクトリを指定します。

22. ユーザーが Solaris Web Start を使用してシステムをブートし、ネットワーク上で Solaris 9 ソフトウェアをインストールできるように

    • しない場合は、Solaris 9 LANGUAGES CD (Intel 版) を取り出して 手順 30 へ進みます。

    • する場合は、Solaris 9 LANGUAGES CD (Intel 版) を取り出して手順 23 へ進みます。

23. リモート IA システムの CD-ROM ドライブに Solaris 9 INSTALLATION CD (Intel 版) を挿入します。

24. リモート IA システム上で、次のエントリを /etc/dfs/dfstab ファイルに追加します。

    share -F nfs -o ro,anon=0 /cdrom/cdrom0/s0 share -F nfs -o ro,anon=0 /cdrom/cdrom0/s2

25. リモート IA システム上で、NFS デーモンを起動します。

    remote IA system# /etc/init.d/nfs.server start

26. リモート IA システム上で、CD が他のシステムから利用可能であることを確認します。

    remote IA system# share - /cdrom/multi_sol_9_ia/s0 ro,anon=0 " " - /cdrom/multi_sol_9_ia/s2 ro,anon=0 " "

27. SPARC システム上で、CD 上のスライスをマウントします。

    SPARC system# mount remote_IA_system_name:/cdrom/multi_sol_9_ia/s0 directory_name_s0 SPARC system# mount remote_IA_system_name:/cdrom/multi_sol_9_ia/s2 directory_name_s2

28. SPARC システム上で、マウントされた CD の modify_install_server を含むディレクトリに移動します。

    SPARC system# cd directory_name_s2

29. Solaris Web Start インタフェースソフトウェアをインストールサーバー上の install_dir_path にコピーします。

    SPARC system# ./modify_install_server -p install_dir_path directory_name_s0

    -p	既存イメージのミニルートを install_dir_path/Solaris_9/Tools/Boot.orig に保存します。
    install_dir_path	Solaris Web Start インストールをコピーするディレクトリを指定します。
    directory_name_s0	ミニルート用のマウントポイントとなるディレクトリの名前です。

30. setup_install_server によって作成されたネットインストールイメージ上のミニルート (Solaris_9/Tools/Boot) にあるファイルにパッチを適用するか決定します。

    • 適用しない場合は、次の手順に進みます。

    • 適用する場合は、patchadd -C コマンドを使用して、ミニルートにあるファイルにパッチを適用します。

      ---

      注意 –

      patchadd -C を使用する前には必ず、パッチの Readme を読むか、ご購入先におたずねください。

      ---

31. ブートサーバーを作成する必要があるかどうかを判断します。

    • インストールサーバーとクライアント (インストールしているシステム) が同じサブネット上にある場合、あるいは、DHCP を使用している場合、ブートサーバーを作成する必要はありません。CD イメージを使用してネットワークからインストールするシステムを追加するを参照してください。

    • インストールサーバーがインストールするシステムと同じサブネット上に存在せず、DHCP を使用していない場合は、ブートサーバーを作成する必要があります。ブートサーバーを作成する方法については、CD イメージを使用してサブネット上にブートサーバーを作成する方法を参照してください。

例 12–3 IA CD メディアを使用して SPARC システムに IA インストールサーバーを作成する

次の例では、rosemary という名前の SPARC システム上に IA インストールサーバーを作成する方法を示します。次の IA CD が、tadpole という名前のリモート IA システムから SPARC インストールサーバーの /export/home/s9cdia ディレクトリにコピーされます。

• Solaris 9 SOFTWARE 1 of 2 CD (Intel 版)

• Solaris 9 SOFTWARE 2 of 2 CD (Intel 版)

• Solaris 9 LANGUAGES CD (Intel 版)

• Solaris 9 INSTALLATION (MULTILINGUAL) CD (Intel 版)

リモート IA システムで、次のように入力します。

tadpole (remote IA system)# share -F nfs -o ro,anon=0 /cdrom/cdrom0/s0
tadpole (remote IA system)# share -F nfs -o ro,anon=0 /cdrom/cdrom0/s2
tadpole (remote IA system)# /etc/init.d/nfs.server start

SPARC システムで、次のように入力します。

rosemary (SPARC system)# mkdir /iaS0
rosemary (SPARC system)# mkdir /iaS2
rosemary (SPARC system)# mount tadpole:/cdrom/sol_9_ia/s0 /iaS0
rosemary (SPARC system)# mount tadpole:/cdrom/sol_9_ia/s0 /iaS2
rosemary (SPARC system)# cd /iaS2/Solaris_9/Tools
rosemary (SPARC system)# ./setup_install_server -t /iaS0 /export/home/s9cdia
rosemary (SPARC system)# cd /
rosemary (SPARC system)# unmount /iaS0
rosemary (SPARC system)# unmount /iaS2

tadpole (remote IA system) unshare /cdrom/cdrom0/s0
tadpole (remote IA system) unshare  /cdrom/cdrom0/s2

rosemary (SPARC system)# cd /cdrom/cdrom0/Solaris_9/Tools
rosemary (SPARC system)# ./add_to_install_server /export/home/s9cdia
rosemary (SPARC system)# cd /cdrom/cdrom0/sol_9_lang_ia/Tools
rosemary (SPARC system)# ./add_to_install_server /export/home/s9cdia

リモート IA システムで、次のように入力します。

tadpole (remote IA system)# share -F nfs -o ro,anon=0 /cdrom/cdrom0/s0
tadpole (remote IA system)# share -F nfs -o ro,anon=0 /cdrom/cdrom0/s2
tadpole (remote IA system)# /etc/init.d/nfs.server start

SPARC システムで、次のように入力します。

rosemary (SPARC system)# mount remote_IA_system_name:/cdrom/sol_9_ia /iaS0
rosemary (SPARC system)# mount remote_IA_system_name:/cdrom/sol_9_ia /iaS2
rosemary (SPARC system)# cd /iaS2
rosemary (SPARC system)# ./modify_install_server -p /export/home/s9cdia /iaS0

この例では、各コマンドを実行する前に各 CD がドライブに挿入され、自動的にマウントされるものとします。各コマンドの実行が終了すると、CD が取り出されます。

SPARC CD メディアを使用して IA システムに SPARC インストールサーバーを作成する方法

ここでは、SPARC CD メディアを使用して IA システム上に SPARC インストールサーバーを作成する手順を説明します。以下が必要になります。

• IA システム

• CD-ROM ドライブを備えた SPARC システム

• リモート SPARC システム用の CD セット

  • Solaris 9 SOFTWARE 1 of 2 CD (SPARC 版)

  • Solaris 9 SOFTWARE 2 of 2 CD (SPARC 版)

  • Solaris 9 LANGUAGES CD (SPARC 版)

  • Solaris 9 INSTALLATION CD (SPARC 版)

この手順では、システムでボリュームマネージャを実行していると仮定しています。ボリュームマネージャを使用せずにメディアを管理する方法については、 『Solaris のシステム管理 (基本編) 』を参照してください

コマンド入力例中の IA system はインストールサーバーとなる IA システムを、remote SPARC system は SPARC CD メディアを使用するリモート SPARC システムを表します。

1. リモート SPARC システム上で、スーパーユーザーになります。

   さらに、システムは、このサイトのネットワークに接続されネームサービスに登録されている必要があります。ネームサービスを使用する場合、システムのネームサービスは、NIS、NIS+、DNS、LDAP のいずれかでなければなりません。ネームサービスを使用しない場合は、サイトのポリシーに従ってシステムの情報を供給する必要があります。

2. リモート SPARC システム上で、システムのドライブに Solaris 9 SOFTWARE 1 of 2 CD (SPARC 版) を挿入します。

3. リモート SPARC システム上で、次のエントリを /etc/dfs/dfstab ファイルに追加します。

   share -F nfs -o ro,anon=0 /cdrom/cdrom0/s0 share -F nfs -o ro,anon=0 /cdrom/cdrom0/s1

4. リモート SPARC システム上で、NFS デーモンを起動します。

   remote-SPARC-system# /etc/init.d/nfs.server start

5. リモート SPARC システム上で share コマンドを実行し、他のシステムが CD を利用可能であることを確認します。

   remote-SPARC-system# share - /cdrom/cdrom0/s0 ro,anon=0 " " - /cdrom/cdrom0/s1 ro,anon=0 " "

6. SPARC インストールサーバーとして使用する IA システム上で、スーパーユーザーになります。

7. IA システム上で SPARC CD にアクセスする際のマウントポイントとなる 2 つのディレクトリ (ミニルート用と製品用) を作成します。

   IA-system# mkdir directory_name_s0

   IA-system# mkdir directory_name_s1

   directory_name_s0	製品用のマウントポイントとなるディレクトリの名前
   directory_name_s1	ミニルート用のマウントポイントとなるディレクトリの名前

8. IA システム上で、リモート SPARC システムの CD イメージをマウントします。

   IA-system# mount remote_SPARC_system_name:/cdrom/cdrom0/s0 directory_name_s0

   IA-system# mount remote_SPARC_system_name:/cdrom/cdrom0/s1 directory_name_s1

9. IA システム上で、マウントされたディスクの Tools ディレクトリに移動します。

   IA-system# cd /directory_name_s0/Solaris_9/Tools

10. リモート SPARC システムのドライブ内のディスクイメージを setup_install_server コマンドを使用して、 インストールサーバー (IA システム) 上の、install_dir_path にコピーします。

    IA-system# ./setup_install_server -t directory_name_s1 install_dir_path

    -t	Solaris 9 SOFTWARE 2 of 2 CD の Tools ディレクトリ上のブートイメージ以外を使用する場合は、そのブートイメージのパスを指定します。
    directory_name_s1	ミニルート用のマウントポイントとなるディレクトリの名前です。
    install_dir_path	ディスクイメージをコピーするディレクトリを指定します。空のディレクトリを指定してください。

    ---

    注 –

    setup_install_server コマンドは、Solaris 9 ソフトウェアディスクイメージをコピーする十分なディスク容量があるかどうかを調べます。利用できるディスク容量を調べるには、df -kl コマンドを使用します。

    ---

11. IA システム上で、トップディレクトリに移動します。

    IA-system# cd /

12. IA システム上で、両方のディレクトリのマウントを解除します。

    IA-system# unmount directory_name_s0

    IA-system# unmount directory_name_s1

13. SPARC システム上で、両方の CD-ROM スライスの共有を解除します。

    remote-SPARC-system# unshare /cdrom/cdrom0/s0

    remote-SPARC-system# unshare /cdrom/cdrom0/s2

14. SPARC システム上で、Solaris 9 SOFTWARE 1 of 2 CD (SPARC 版) を取り出します。

15. Solaris 9 SOFTWARE 2 of 2 CD (SPARC 版) を IA システムの CD-ROM ドライブに挿入します。

16. IA システム上で、マウントされた CD の Tools ディレクトリに移動します。

    IA-system# cd /cdrom/cdrom0/Solaris_9/Tools

17. CD イメージをインストールサーバー上の install_dir_path にコピーします。

    IA-system# ./add_to_install_server install_dir_path

    install_dir_path

    CD イメージをコピーするディレクトリを指定します。

18. Solaris 9 SOFTWARE 2 of 2 CD (SPARC 版) を取り出します。

19. IA システム上で、Solaris 9 LANGUAGES CD (SPARC 版) を IA システムの CD-ROM ドライブに挿入し、CD をマウントします。

20. IA システム上で、マウントされた CD の Tools ディレクトリに移動します。

    IA-system# cd /cdrom/cdrom0/Tools

21. CD イメージをインストールサーバー上の install_dir_path にコピーします。

    IA-system# ./add_to_install_server install_dir_path

    install_dir_path

    CD イメージをコピーするディレクトリを指定します。

22. ユーザーが Solaris Web Start を使用してシステムをブートし、ネットワーク上で Solaris 9 ソフトウェアをインストールできるように

    • しない場合は、Solaris 9 LANGUAGES CD (SPARC 版) を取り出して 手順 30 へ進みます。

    • する場合は、Solaris 9 LANGUAGES CD (SPARC 版) を取り出して手順 23 へ進みます。

23. リモート SPARC システムの CD-ROM ドライブに Solaris 9 INSTALLATION CD (SPARC 版) を挿入します。

24. リモート SPARC システム上で、次のエントリを /etc/dfs/dfstab ファイルに追加します。

    share -F nfs -o ro,anon=0 /cdrom/cdrom0/s0 share -F nfs -o ro,anon=0 /cdrom/cdrom0/s1

25. リモート SPARC システム上で、NFS デーモンを起動します。

    remote-SPARC-system# /etc/init.d/nfs.server start

26. リモート SPARC システム上で、CD が他のシステムから利用可能であることを確認します。

    remote-SPARC-system# share - /cdrom/multi_sol_9_ia/s0 ro,anon=0 " " - /cdrom/multi_sol_9_ia/s1 ro,anon=0 " "

27. IA システム上で、CD 上のスライスをマウントします。

    IA-system# mount remote_SPARC_system_name:/cdrom/cdrom0/s0 directory_name_s0 IA-system# mount remote_SPARC_system_name:/cdrom/cdrom0/s1 directory_name_s1

28. IA システム上で、マウントされた CD の modify_install_server を含むディレクトリに移動します。

    IA-system# cd directory_name_s0

29. Solaris Web Start インタフェースソフトウェアをインストールサーバー上の install_dir_path にコピーします。

    IA-system# ./modify_install_server -p install_dir_path directory_name_s1

    -p	既存イメージのミニルートを install_dir_path/Solaris_9/Tools/Boot.orig に保存します。
    install_dir_path	Solaris Web Start インストールをコピーするディレクトリを指定します。
    directory_name_s1	ミニルート用のマウントポイントとなるディレクトリの名前です。

30. setup_install_server によって作成されたネットインストールイメージ上のミニルート (Solaris_9/Tools/Boot) にあるファイルにパッチを適用するか決定します。

    • 適用しない場合は、次の手順に進みます。

    • 適用する場合は、patchadd -C コマンドを使用して、ミニルートにあるファイルにパッチを適用します。

      ---

      注意 –

      patchadd -C を使用する前には必ず、パッチの Readme を読むか、ご購入先におたずねください。

      ---

31. ブートサーバーを作成する必要があるかどうかを判断します。

    • インストールサーバーとクライアント (インストールしているシステム) が同じサブネット上にある場合、あるいは、DHCP を使用している場合、ブートサーバーを作成する必要はありません。CD イメージを使用してネットワークからインストールするシステムを追加するを参照してください。

    • インストールサーバーがインストールするシステムと同じサブネット上に存在せず、DHCP を使用していない場合は、ブートサーバーを作成する必要があります。ブートサーバーを作成する方法については、CD イメージを使用してサブネット上にブートサーバーを作成する方法を参照してください。

例 12–4 SPARC CD メディアを使用して IA システムに SPARC インストールサーバーを作成する

次の例では、richards という名前の IA システム上に SPARC インストールサーバーを作成する方法を示します。次の SPARC CD が、simpson という名前のリモート SPARC システムから IA インストールサーバーの /export/home/s9cdsparc ディレクトリにコピーされます。

• Solaris 9 SOFTWARE 1 of 2 CD (SPARC 版)

• Solaris 9 SOFTWARE 2 of 2 CD (SPARC 版)

• Solaris 9 LANGUAGES CD (SPARC 版)

• Solaris 9 INSTALLATION CD (SPARC 版)

リモート SPARC システムで、次のように入力します。

simpson (remote SPARC system)# share -F nfs -o ro,anon=0 /cdrom/cdrom0/s0
simpson (remote SPARC system)# share -F nfs -o ro,anon=0 /cdrom/cdrom0/s1
simpson (remote SPARC system)# /etc/init.d/nfs.server start

IA システムで、次のように入力します。

richards (IA system)# mkdir /sparcS0
richards (IA system)# mkdir /sparcS1
richards (IA system)# mount simpson:/cdrom/cdrom0/s0 /sparcS0
richards (IA system)# mount simpson:/cdrom/cdrom0/s1 /sparcS1
richards (IA system)# cd /sparcS0/Solaris_9/Tools
richards (IA system)# ./setup_install_server -t /sparcS0 /export/home/s9cdsparc
richards (IA system)# cd /
richards (IA system)# unmount /sparcS0
richards (IA system)# unmount /sparcS1

リモート SPARC システムで、次のように入力します。

simpson (remote SPARC system) unshare /cdrom/cdrom0/s0
simpson (remote SPARC system) unshare  /cdrom/cdrom0/s1

IA システムで、次のように入力します。

richards (IA system)# cd /cdrom/cdrom0/Solaris_9/Tools
richards (IA system)# ./add_to_install_server /export/home/s9cdsparc
richards (IA system)# cd /cdrom/cdrom0/sol_9_lang_sparc/Tools
richards (IA system)# ./add_to_install_server /export/home/s9cdsparc

リモート SPARC システムで、次のように入力します。

simpson (remote SPARC system)# share -F nfs -o ro,anon=0 /cdrom/cdrom0/s0
simpson (remote SPARC system)# share -F nfs -o ro,anon=0 /cdrom/cdrom0/s1
simpson (remote SPARC system)# /etc/init.d/nfs.server start

IA システムで、次のように入力します。

richards (IA system)# mount remote_SPARC_system_name:/cdrom/cdrom0 /sparcS0
richards (IA system)# mount remote_SPARC_system_name:/cdrom/cdrom0 /sparcS1
richards (IA system)# cd /sparcS0
richards (IA system)# ./modify_install_server -p /export/home/s9cdsparc /sparcS1

この例では、各コマンドを実行する前に各 CD がドライブに挿入され、自動的にマウントされるものとします。各コマンドの実行が終了すると、CD が取り出されます。

IA CD メディアを使用して SPARC システムに IA インストールサーバーを作成する方法

ここでは、IA CD メディアを使用して SPARC システム上に IA インストールサーバーを作成する手順を説明します。以下が必要になります。

• SPARC システム

• CD-ROM ドライブを備えた IA システム

• リモート IA システム用の CD セット

  • Solaris 9 SOFTWARE 1 of 2 CD (Intel 版)

  • Solaris 9 SOFTWARE 2 of 2 CD (Intel 版)

  • Solaris 9 LANGUAGES CD (Intel 版)

  • Solaris 9 INSTALLATION CD (Intel 版)

この手順では、システムでボリュームマネージャを実行していると仮定しています。ボリュームマネージャを使用せずにメディアを管理する方法については、 『Solaris のシステム管理 (基本編) 』を参照してください

コマンド入力例中の SPARC system はインストールサーバーとなる SPARC システムを、remote IA system は IA CD メディアを使用するリモート IA システムを表します。

1. リモート IA システム上で、スーパーユーザーになります。

   さらに、システムは、このサイトのネットワークに接続されネームサービスに登録されている必要があります。ネームサービスを使用する場合、システムのネームサービスは、NIS、NIS+、DNS、LDAP のいずれかでなければなりません。ネームサービスを使用しない場合は、サイトのポリシーに従ってシステムの情報を供給する必要があります。

2. リモート IA システム上で、システムのドライブに Solaris 9 SOFTWARE 1 of 2 CD (Intel 版) を挿入します。

3. リモート IA システム上で、次のエントリを /etc/dfs/dfstab ファイルに追加します。

   share -F nfs -o ro,anon=0 /cdrom/cdrom0/s0 share -F nfs -o ro,anon=0 /cdrom/cdrom0/s2

4. リモート IA システム上で、NFS デーモンを起動します。

   remote IA system# /etc/init.d/nfs.server start

5. リモート IA システム上で share コマンドを実行し、他のシステムが CD を利用可能であることを確認します。

   remote IA system# share - /cdrom/sol_9_ia/s0 ro,anon=0 " " - /cdrom/sol_9_ia/s2 ro,anon=0 " "

6. IA インストールサーバーとして使用する SPARC システム上で、スーパーユーザーになります。

7. SPARC システム上で IA CD にアクセスする際のマウントポイントとなる 2 つのディレクトリ (ミニルート用と製品用) を作成します。

   SPARC system# mkdir directory_name_s0

   SPARC system# mkdir directory_name_s2

   directory_name_s0	ミニルート用のマウントポイントとなるディレクトリの名前
   directory_name_s2	製品用のマウントポイントとなるディレクトリの名前

8. SPARC システム上で、リモート IA システムの CD イメージをマウントします。

   SPARC system# mount remote_IA_system_name:/cdrom/sol_9_ia/s0 directory_name_s0

   SPARC system# mount remote_IA_system_name:/cdrom/sol_9_ia/s2 directory_name_s2

9. SPARC システム上で、マウントされたディスクの Tools ディレクトリに移動します。

   SPARC system# cd /directory_name_s2/Solaris_9/Tools

10. リモート IA システムのドライブ内のディスクイメージを setup_install_server コマンドを使用して、 インストールサーバー (SPARC システム) 上の、install_dir_path にコピーします。

    SPARC system# ./setup_install_server -t directory_name_s0 install_dir_path

    -t	Solaris 9 SOFTWARE 2 of 2 CD の Tools ディレクトリ上のブートイメージ以外を使用する場合は、そのブートイメージのパスを指定します。
    directory_name_s0	ミニルート用のマウントポイントとなるディレクトリの名前です。
    install_dir_path	ディスクイメージをコピーするディレクトリを指定します。空のディレクトリを指定してください。

    ---

    注 –

    setup_install_server コマンドは、Solaris 9 ソフトウェアディスクイメージをコピーする十分なディスク容量があるかどうかを調べます。利用できるディスク容量を調べるには、df -kl コマンドを使用します。

    ---

11. SPARC システム上で、トップディレクトリに移動します。

    SPARC system# cd /

12. SPARC システム上で、両方のディレクトリのマウントを解除します。

    SPARC system# unmount directory_name_s0

    SPARC system# unmount directory_name_s2

13. IA システム上で、両方の CD-ROM スライスの共有を解除します。

    remote IA system# unshare /cdrom/sol_9ia/s0

    remote IA system# unshare /cdrom/sol_9ia/s2

14. IA システム上で、Solaris 9 SOFTWARE 1 of 2 CD (Intel 版) を取り出します。

15. Solaris 9 SOFTWARE 2 of 2 CD (Intel 版) を SPARC システムの CD-ROM ドライブに挿入します。

16. SPARC システム上で、マウントされた CD の Tools ディレクトリに移動します。

    SPARC system# cd /cdrom/cdrom0/Solaris_9/Tools

17. CD イメージをインストールサーバー上の install_dir_path にコピーします。

    SPARC system# ./add_to_install_server install_dir_path

    install_dir_path

    CD イメージをコピーするディレクトリを指定します。

18. Solaris 9 SOFTWARE 2 of 2 CD (Intel 版) を取り出します。

19. Solaris 9 LANGUAGES CD (Intel 版) を SPARC システムの CD-ROM ドライブに挿入し、CD をマウントします。

20. SPARC システム上で、マウントされた CD の Tools ディレクトリに移動します。

    SPARC system# cd /cdrom/cdrom0/Tools

21. CD イメージをインストールサーバー上の install_dir_path にコピーします。

    SPARC system# ./add_to_install_server install_dir_path

    install_dir_path

    CD イメージをコピーするディレクトリを指定します。

22. ユーザーが Solaris Web Start を使用してシステムをブートし、ネットワーク上で Solaris 9 ソフトウェアをインストールできるように

    • しない場合は、Solaris 9 LANGUAGES CD (Intel 版) を取り出して 手順 30 へ進みます。

    • する場合は、Solaris 9 LANGUAGES CD (Intel 版) を取り出して手順 23 へ進みます。

23. リモート IA システムの CD-ROM ドライブに Solaris 9 INSTALLATION CD (Intel 版) を挿入します。

24. リモート IA システム上で、次のエントリを /etc/dfs/dfstab ファイルに追加します。

    share -F nfs -o ro,anon=0 /cdrom/cdrom0/s0 share -F nfs -o ro,anon=0 /cdrom/cdrom0/s2

25. リモート IA システム上で、NFS デーモンを起動します。

    remote IA system# /etc/init.d/nfs.server start

26. リモート IA システム上で、CD が他のシステムから利用可能であることを確認します。

    remote IA system# share - /cdrom/multi_sol_9_ia/s0 ro,anon=0 " " - /cdrom/multi_sol_9_ia/s2 ro,anon=0 " "

27. SPARC システム上で、CD 上のスライスをマウントします。

    SPARC system# mount remote_IA_system_name:/cdrom/multi_sol_9_ia/s0 directory_name_s0 SPARC system# mount remote_IA_system_name:/cdrom/multi_sol_9_ia/s2 directory_name_s2

28. SPARC システム上で、マウントされた CD の modify_install_server を含むディレクトリに移動します。

    SPARC system# cd directory_name_s2

29. Solaris Web Start インタフェースソフトウェアをインストールサーバー上の install_dir_path にコピーします。

    SPARC system# ./modify_install_server -p install_dir_path directory_name_s0

    -p	既存イメージのミニルートを install_dir_path/Solaris_9/Tools/Boot.orig に保存します。
    install_dir_path	Solaris Web Start インストールをコピーするディレクトリを指定します。
    directory_name_s0	ミニルート用のマウントポイントとなるディレクトリの名前です。

30. setup_install_server によって作成されたネットインストールイメージ上のミニルート (Solaris_9/Tools/Boot) にあるファイルにパッチを適用するか決定します。

    • 適用しない場合は、次の手順に進みます。

    • 適用する場合は、patchadd -C コマンドを使用して、ミニルートにあるファイルにパッチを適用します。

      ---

      注意 –

      patchadd -C を使用する前には必ず、パッチの Readme を読むか、ご購入先におたずねください。

      ---

31. ブートサーバーを作成する必要があるかどうかを判断します。

    • インストールサーバーとクライアント (インストールしているシステム) が同じサブネット上にある場合、あるいは、DHCP を使用している場合、ブートサーバーを作成する必要はありません。CD イメージを使用してネットワークからインストールするシステムを追加するを参照してください。

    • インストールサーバーがインストールするシステムと同じサブネット上に存在せず、DHCP を使用していない場合は、ブートサーバーを作成する必要があります。ブートサーバーを作成する方法については、CD イメージを使用してサブネット上にブートサーバーを作成する方法を参照してください。

例 12–3 IA CD メディアを使用して SPARC システムに IA インストールサーバーを作成する

次の例では、rosemary という名前の SPARC システム上に IA インストールサーバーを作成する方法を示します。次の IA CD が、tadpole という名前のリモート IA システムから SPARC インストールサーバーの /export/home/s9cdia ディレクトリにコピーされます。

• Solaris 9 SOFTWARE 1 of 2 CD (Intel 版)

• Solaris 9 SOFTWARE 2 of 2 CD (Intel 版)

• Solaris 9 LANGUAGES CD (Intel 版)

• Solaris 9 INSTALLATION (MULTILINGUAL) CD (Intel 版)

リモート IA システムで、次のように入力します。

tadpole (remote IA system)# share -F nfs -o ro,anon=0 /cdrom/cdrom0/s0
tadpole (remote IA system)# share -F nfs -o ro,anon=0 /cdrom/cdrom0/s2
tadpole (remote IA system)# /etc/init.d/nfs.server start

SPARC システムで、次のように入力します。

rosemary (SPARC system)# mkdir /iaS0
rosemary (SPARC system)# mkdir /iaS2
rosemary (SPARC system)# mount tadpole:/cdrom/sol_9_ia/s0 /iaS0
rosemary (SPARC system)# mount tadpole:/cdrom/sol_9_ia/s0 /iaS2
rosemary (SPARC system)# cd /iaS2/Solaris_9/Tools
rosemary (SPARC system)# ./setup_install_server -t /iaS0 /export/home/s9cdia
rosemary (SPARC system)# cd /
rosemary (SPARC system)# unmount /iaS0
rosemary (SPARC system)# unmount /iaS2

tadpole (remote IA system) unshare /cdrom/cdrom0/s0
tadpole (remote IA system) unshare  /cdrom/cdrom0/s2

rosemary (SPARC system)# cd /cdrom/cdrom0/Solaris_9/Tools
rosemary (SPARC system)# ./add_to_install_server /export/home/s9cdia
rosemary (SPARC system)# cd /cdrom/cdrom0/sol_9_lang_ia/Tools
rosemary (SPARC system)# ./add_to_install_server /export/home/s9cdia

リモート IA システムで、次のように入力します。

tadpole (remote IA system)# share -F nfs -o ro,anon=0 /cdrom/cdrom0/s0
tadpole (remote IA system)# share -F nfs -o ro,anon=0 /cdrom/cdrom0/s2
tadpole (remote IA system)# /etc/init.d/nfs.server start

SPARC システムで、次のように入力します。

rosemary (SPARC system)# mount remote_IA_system_name:/cdrom/sol_9_ia /iaS0
rosemary (SPARC system)# mount remote_IA_system_name:/cdrom/sol_9_ia /iaS2
rosemary (SPARC system)# cd /iaS2
rosemary (SPARC system)# ./modify_install_server -p /export/home/s9cdia /iaS0

この例では、各コマンドを実行する前に各 CD がドライブに挿入され、自動的にマウントされるものとします。各コマンドの実行が終了すると、CD が取り出されます。

SPARC CD メディアを使用して IA システムに SPARC インストールサーバーを作成する方法

ここでは、SPARC CD メディアを使用して IA システム上に SPARC インストールサーバーを作成する手順を説明します。以下が必要になります。

• IA システム

• CD-ROM ドライブを備えた SPARC システム

• リモート SPARC システム用の CD セット

  • Solaris 9 SOFTWARE 1 of 2 CD (SPARC 版)

  • Solaris 9 SOFTWARE 2 of 2 CD (SPARC 版)

  • Solaris 9 LANGUAGES CD (SPARC 版)

  • Solaris 9 INSTALLATION CD (SPARC 版)

この手順では、システムでボリュームマネージャを実行していると仮定しています。ボリュームマネージャを使用せずにメディアを管理する方法については、 『Solaris のシステム管理 (基本編) 』を参照してください

コマンド入力例中の IA system はインストールサーバーとなる IA システムを、remote SPARC system は SPARC CD メディアを使用するリモート SPARC システムを表します。

1. リモート SPARC システム上で、スーパーユーザーになります。

   さらに、システムは、このサイトのネットワークに接続されネームサービスに登録されている必要があります。ネームサービスを使用する場合、システムのネームサービスは、NIS、NIS+、DNS、LDAP のいずれかでなければなりません。ネームサービスを使用しない場合は、サイトのポリシーに従ってシステムの情報を供給する必要があります。

2. リモート SPARC システム上で、システムのドライブに Solaris 9 SOFTWARE 1 of 2 CD (SPARC 版) を挿入します。

3. リモート SPARC システム上で、次のエントリを /etc/dfs/dfstab ファイルに追加します。

   share -F nfs -o ro,anon=0 /cdrom/cdrom0/s0 share -F nfs -o ro,anon=0 /cdrom/cdrom0/s1

4. リモート SPARC システム上で、NFS デーモンを起動します。

   remote-SPARC-system# /etc/init.d/nfs.server start

5. リモート SPARC システム上で share コマンドを実行し、他のシステムが CD を利用可能であることを確認します。

   remote-SPARC-system# share - /cdrom/cdrom0/s0 ro,anon=0 " " - /cdrom/cdrom0/s1 ro,anon=0 " "

6. SPARC インストールサーバーとして使用する IA システム上で、スーパーユーザーになります。

7. IA システム上で SPARC CD にアクセスする際のマウントポイントとなる 2 つのディレクトリ (ミニルート用と製品用) を作成します。

   IA-system# mkdir directory_name_s0

   IA-system# mkdir directory_name_s1

   directory_name_s0	製品用のマウントポイントとなるディレクトリの名前
   directory_name_s1	ミニルート用のマウントポイントとなるディレクトリの名前

8. IA システム上で、リモート SPARC システムの CD イメージをマウントします。

   IA-system# mount remote_SPARC_system_name:/cdrom/cdrom0/s0 directory_name_s0

   IA-system# mount remote_SPARC_system_name:/cdrom/cdrom0/s1 directory_name_s1

9. IA システム上で、マウントされたディスクの Tools ディレクトリに移動します。

   IA-system# cd /directory_name_s0/Solaris_9/Tools

10. リモート SPARC システムのドライブ内のディスクイメージを setup_install_server コマンドを使用して、 インストールサーバー (IA システム) 上の、install_dir_path にコピーします。

    IA-system# ./setup_install_server -t directory_name_s1 install_dir_path

    -t	Solaris 9 SOFTWARE 2 of 2 CD の Tools ディレクトリ上のブートイメージ以外を使用する場合は、そのブートイメージのパスを指定します。
    directory_name_s1	ミニルート用のマウントポイントとなるディレクトリの名前です。
    install_dir_path	ディスクイメージをコピーするディレクトリを指定します。空のディレクトリを指定してください。

    ---

    注 –

    setup_install_server コマンドは、Solaris 9 ソフトウェアディスクイメージをコピーする十分なディスク容量があるかどうかを調べます。利用できるディスク容量を調べるには、df -kl コマンドを使用します。

    ---

11. IA システム上で、トップディレクトリに移動します。

    IA-system# cd /

12. IA システム上で、両方のディレクトリのマウントを解除します。

    IA-system# unmount directory_name_s0

    IA-system# unmount directory_name_s1

13. SPARC システム上で、両方の CD-ROM スライスの共有を解除します。

    remote-SPARC-system# unshare /cdrom/cdrom0/s0

    remote-SPARC-system# unshare /cdrom/cdrom0/s2

14. SPARC システム上で、Solaris 9 SOFTWARE 1 of 2 CD (SPARC 版) を取り出します。

15. Solaris 9 SOFTWARE 2 of 2 CD (SPARC 版) を IA システムの CD-ROM ドライブに挿入します。

16. IA システム上で、マウントされた CD の Tools ディレクトリに移動します。

    IA-system# cd /cdrom/cdrom0/Solaris_9/Tools

17. CD イメージをインストールサーバー上の install_dir_path にコピーします。

    IA-system# ./add_to_install_server install_dir_path

    install_dir_path

    CD イメージをコピーするディレクトリを指定します。

18. Solaris 9 SOFTWARE 2 of 2 CD (SPARC 版) を取り出します。

19. IA システム上で、Solaris 9 LANGUAGES CD (SPARC 版) を IA システムの CD-ROM ドライブに挿入し、CD をマウントします。

20. IA システム上で、マウントされた CD の Tools ディレクトリに移動します。

    IA-system# cd /cdrom/cdrom0/Tools

21. CD イメージをインストールサーバー上の install_dir_path にコピーします。

    IA-system# ./add_to_install_server install_dir_path

    install_dir_path

    CD イメージをコピーするディレクトリを指定します。

22. ユーザーが Solaris Web Start を使用してシステムをブートし、ネットワーク上で Solaris 9 ソフトウェアをインストールできるように

    • しない場合は、Solaris 9 LANGUAGES CD (SPARC 版) を取り出して 手順 30 へ進みます。

    • する場合は、Solaris 9 LANGUAGES CD (SPARC 版) を取り出して手順 23 へ進みます。

23. リモート SPARC システムの CD-ROM ドライブに Solaris 9 INSTALLATION CD (SPARC 版) を挿入します。

24. リモート SPARC システム上で、次のエントリを /etc/dfs/dfstab ファイルに追加します。

    share -F nfs -o ro,anon=0 /cdrom/cdrom0/s0 share -F nfs -o ro,anon=0 /cdrom/cdrom0/s1

25. リモート SPARC システム上で、NFS デーモンを起動します。

    remote-SPARC-system# /etc/init.d/nfs.server start

26. リモート SPARC システム上で、CD が他のシステムから利用可能であることを確認します。

    remote-SPARC-system# share - /cdrom/multi_sol_9_ia/s0 ro,anon=0 " " - /cdrom/multi_sol_9_ia/s1 ro,anon=0 " "

27. IA システム上で、CD 上のスライスをマウントします。

    IA-system# mount remote_SPARC_system_name:/cdrom/cdrom0/s0 directory_name_s0 IA-system# mount remote_SPARC_system_name:/cdrom/cdrom0/s1 directory_name_s1

28. IA システム上で、マウントされた CD の modify_install_server を含むディレクトリに移動します。

    IA-system# cd directory_name_s0

29. Solaris Web Start インタフェースソフトウェアをインストールサーバー上の install_dir_path にコピーします。

    IA-system# ./modify_install_server -p install_dir_path directory_name_s1

    -p	既存イメージのミニルートを install_dir_path/Solaris_9/Tools/Boot.orig に保存します。
    install_dir_path	Solaris Web Start インストールをコピーするディレクトリを指定します。
    directory_name_s1	ミニルート用のマウントポイントとなるディレクトリの名前です。

30. setup_install_server によって作成されたネットインストールイメージ上のミニルート (Solaris_9/Tools/Boot) にあるファイルにパッチを適用するか決定します。

    • 適用しない場合は、次の手順に進みます。

    • 適用する場合は、patchadd -C コマンドを使用して、ミニルートにあるファイルにパッチを適用します。

      ---

      注意 –

      patchadd -C を使用する前には必ず、パッチの Readme を読むか、ご購入先におたずねください。

      ---

31. ブートサーバーを作成する必要があるかどうかを判断します。

    • インストールサーバーとクライアント (インストールしているシステム) が同じサブネット上にある場合、あるいは、DHCP を使用している場合、ブートサーバーを作成する必要はありません。CD イメージを使用してネットワークからインストールするシステムを追加するを参照してください。

    • インストールサーバーがインストールするシステムと同じサブネット上に存在せず、DHCP を使用していない場合は、ブートサーバーを作成する必要があります。ブートサーバーを作成する方法については、CD イメージを使用してサブネット上にブートサーバーを作成する方法を参照してください。

例 12–4 SPARC CD メディアを使用して IA システムに SPARC インストールサーバーを作成する

次の例では、richards という名前の IA システム上に SPARC インストールサーバーを作成する方法を示します。次の SPARC CD が、simpson という名前のリモート SPARC システムから IA インストールサーバーの /export/home/s9cdsparc ディレクトリにコピーされます。

• Solaris 9 SOFTWARE 1 of 2 CD (SPARC 版)

• Solaris 9 SOFTWARE 2 of 2 CD (SPARC 版)

• Solaris 9 LANGUAGES CD (SPARC 版)

• Solaris 9 INSTALLATION CD (SPARC 版)

リモート SPARC システムで、次のように入力します。

simpson (remote SPARC system)# share -F nfs -o ro,anon=0 /cdrom/cdrom0/s0
simpson (remote SPARC system)# share -F nfs -o ro,anon=0 /cdrom/cdrom0/s1
simpson (remote SPARC system)# /etc/init.d/nfs.server start

IA システムで、次のように入力します。

richards (IA system)# mkdir /sparcS0
richards (IA system)# mkdir /sparcS1
richards (IA system)# mount simpson:/cdrom/cdrom0/s0 /sparcS0
richards (IA system)# mount simpson:/cdrom/cdrom0/s1 /sparcS1
richards (IA system)# cd /sparcS0/Solaris_9/Tools
richards (IA system)# ./setup_install_server -t /sparcS0 /export/home/s9cdsparc
richards (IA system)# cd /
richards (IA system)# unmount /sparcS0
richards (IA system)# unmount /sparcS1

リモート SPARC システムで、次のように入力します。

simpson (remote SPARC system) unshare /cdrom/cdrom0/s0
simpson (remote SPARC system) unshare  /cdrom/cdrom0/s1

IA システムで、次のように入力します。

richards (IA system)# cd /cdrom/cdrom0/Solaris_9/Tools
richards (IA system)# ./add_to_install_server /export/home/s9cdsparc
richards (IA system)# cd /cdrom/cdrom0/sol_9_lang_sparc/Tools
richards (IA system)# ./add_to_install_server /export/home/s9cdsparc

リモート SPARC システムで、次のように入力します。

simpson (remote SPARC system)# share -F nfs -o ro,anon=0 /cdrom/cdrom0/s0
simpson (remote SPARC system)# share -F nfs -o ro,anon=0 /cdrom/cdrom0/s1
simpson (remote SPARC system)# /etc/init.d/nfs.server start

IA システムで、次のように入力します。

richards (IA system)# mount remote_SPARC_system_name:/cdrom/cdrom0 /sparcS0
richards (IA system)# mount remote_SPARC_system_name:/cdrom/cdrom0 /sparcS1
richards (IA system)# cd /sparcS0
richards (IA system)# ./modify_install_server -p /export/home/s9cdsparc /sparcS1

この例では、各コマンドを実行する前に各 CD がドライブに挿入され、自動的にマウントされるものとします。各コマンドの実行が終了すると、CD が取り出されます。