Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)

構成ディレクトリの位置の選択

Directory Server 5.1 を含む多数の Sun ONE サーバーは、Sun ONE Directory Server 5.1 のインスタンスを使用して構成情報を格納します。この情報は、o=NetscapeRoot ディレクトリツリーに格納されます。これは、ユーザーのディレクトリデータの格納先の Sun ONE Directory Server 5.1 上に保持されなくてもかまいません。使用する構成ディレクトリは、o=NetscapeRoot を含む Sun ONE Directory Server 5.1 です。

他の Sun ONE サーバーをサポートするためにのみ、Sun ONE Directory Server 5.1 をインストールする場合、その Sun ONE Directory Server 5.1 が構成ディレクトリになります。一般的なディレクトリサービスの一部として使用するために Sun ONE Directory Server 5.1 をインストールする場合、企業内に複数のSun ONE Directory Server 5.1 がインストールされていること、構成ディレクトリツリー o=NetscapeRoot を保持する Sun ONE Directory Server 5.1 を決定することが必要です。この決定をしてから、Sun ONE サーバー (Sun ONE Directory Server 5.1 を含む) をインストールする必要があります。

アップグレードを容易にするため、o=NetscapeRoot ツリーのサポート専用の Sun ONE Directory Server 5.1 インスタンスを使用する必要があります。このサーバーインスタンスでは、企業のディレクトリデータ管理に関するその他の機能を一切実行するべきではありません。また、このサーバーインスタンスでポート 389 を使用しないでください。このサーバーインスタンスでポート 389 を使用すると、企業のディレクトリデータ管理に使用するホストに Sun ONE Directory Server 5.1 をインストールできなくなる場合があります。

通常、構成ディレクトリはトラフィックをごくわずかしか使用しないため、このサーバーインスタンスをより負荷の高い別の Sun ONE Directory Server 5.1 インスタンスと共に 1 台のマシンに共存させることができます。ただし、大規模なサイトに大量の Sun ONE サーバーをインストールする場合、他の本稼働サーバーのパフォーマンスに影響が出ないよう、構成ディレクトリ専用のローエンドマシンを準備することもできます。Sun ONE サーバーの構成によって、構成ディレクトリへの書き込み動作が行われます。大規模なサイトの場合、この書き込み動作により他のディレクトリ動作に短時間影響を与えることになります。

また、どのようなディレクトリ構成を行う場合でも、可用性と信頼性を向上させるため、構成ディレクトリの複製を作成することを検討してください。複製と DNS ラウンドロビンを使用してディレクトリの可用性を向上させる方法については、『iPlanet Directory Server 5.1 導入ガイド』を参照してください。


注意 – 注意 –

構成ディレクトリツリーが破壊された場合、構成ディレクトリに登録した他の Sun ONE サーバーすべての再インストールが必要になることがあります。構成ディレクトリを扱う場合、次のガイドラインに従って操作を行な ってください。