Solaris のシステム管理 (上級編)

/proc プロセスコマンドを使用したプロセスの管理

いくつかのプロセスコマンドを使用すると、アクティブなプロセスに関する詳細な技術情報を表示したり、そのプロセスを制御したりできます。 表 23–3に、いくつかの/proc コマンドを示します。

プロセスが無限ループ内でトラップされた場合や、実行時間が長すぎる場合は、プロセスを終了 (kill) できます。pkill コマンドを使用してプロセスを終了する方法については、第 23 章「システムプロセスの管理 (手順)」を参照してください。

/proc ファイルシステムは、状態情報と制御機能のためのサブディレクトリを含むディレクトリ階層です。

/proc ファイルシステムは、ウォッチポイント機能も提供します。この機能は、プロセスのアドレス領域の個々のページの読み取り権または書き込み権を再マップするために使用されます。この機能は制限がなく、MT-safe です。

デバッグ用ツールは、/proc の新しいウォッチポイント機能を使用するように変更されています。つまり、ウォッチポイントプロセス全体がより高速になったためです。

dbx デバッグ用ツールを使用してウォッチポイントを設定するときの次の制限は取り除かれました。

詳細については、proc(4)core(4)、および mdb(1) のマニュアルページを参照してください。

表 23–3 /proc プロセスコマンド

プロセスコマンド 

説明 

pcred

プロセスの資格情報を表示する 

pfiles

プロセス内で開いているファイルに関する fstat 情報と fcntl 情報を表示する

pflags

/proc 追跡フラグ、保留状態のシグナルと保持状態のシグナル、他の状態情報を出力する

pldd

プロセスにリンクされている動的ライブラリを表示する 

pmap

各プロセスのアドレス空間マップを表示する 

psig

各プロセスのシグナルの動作とハンドラを表示する 

prun

各プロセスを開始する 

pstack

各プロセス内の LWP の 16 進とシンボルのスタックトレースを出力する 

pstop

各プロセスを停止する 

ptime

microstate アカウントを使用してプロセスの時間を測定する

ptree

プロセスを含むプロセスツリーを表示する 

pwait

プロセス終了後の状態情報を表示する 

pwdx

プロセスの現在の作業ディレクトリを表示する 

詳細については、proc(1) のマニュアルページを参照してください。