Solaris のシステム管理 (上級編)

ttymon ポートモニター

直結モデムまたは英数字端末を通してログインしようとするたびに、ttymon は動作を開始します。

図 12–1 に示すように、init プロセスがブート時に最初に起動されるプロセスです。init プロセスは、その管理ファイル (/etc/inittab) を参照して、必要に応じて他のプロセスを起動します。それらのプロセスの 1 つに SAC があります。

SAC が起動されると、今度は SAC がその管理ファイル (/etc/saf/_sactab) に指定されているポートモニターを自動的に起動します。次の図は、1 つの ttymon ポートモニターだけを示しています。

ttymon ポートモニターが起動されると、シリアルポート回線を監視してサービス要求がないかどうかを調べます。

図 12–1 ttymon によるログイン要求の処理

この図については前の本文中で説明しています。

ユーザーが英数字端末やモデムを通してログインしようとすると、シリアルポートドライバはその操作をオペレーティングシステムに伝えます。ttymon ポートモニターはシリアルポートの操作を監視し、通信リンクを確立しようとします。つまり、装置との通信に必要なデータ転送速度、回線制御手順、ハンドシェークプロトコルを決定します。

モデムや端末との通信用の正しいパラメータの設定が終わると、 ttymon ポートモニターはそれらのパラメータをログインプログラムに渡し、制御を移します。