多くのデータベースと認証サービスでは、ネットワーク内でシステムクロックを同期させる必要があります。この章の内容は次のとおりです。
Solaris 2.6 以降、Solaris ソフトウェアには Delaware 大学の NTP (Network Time Protocol) 公開ドメインソフトウェアが添付されています。xntpd デーモンは、UNIX システムの時刻をインターネット標準時刻サーバーの時刻と合うように調整し、保守します。xntpd デーモンは、RFC 1305 に規定されている NTP バージョン 3 標準に完全に準拠して実装されています。
xntpd デーモンは、システムの起動時に /etc/inet/ntp.conf ファイルを読み込みます。構成オプションの詳細は、xntpd(1M) のマニュアルページを参照してください。
ネットワーク内で NTP を使用するときには、次のことを考慮してください。
xntpd デーモンは最小限のシステム資源しか使用しない
NTP クライアントは起動時に、自動的に NTP サーバーと同期を取る。クライアントは同期の取れていない状態になった場合、タイムサーバーと通信したときに再同期を取る
cron を使用して rdate コマンドを実行することにより、時刻の同期を取ることもできます。
NTP サービスを設定および使用するための手順を示します。
スーパーユーザーになります。
xntpd デーモンを正しく実行するには、最初に ntp.conf ファイルを作成する必要があります。ntp.server ファイルをテンプレートとして使用できます。
# cd /etc/inet # cp ntp.server ntp.conf |
# /etc/init.d/xntpd start |
スーパーユーザーになります。
xntpd デーモンを有効にするには、最初に ntp.conf ファイルを作成する必要があります。
# cd /etc/inet # cp ntp.client ntp.conf |
# /etc/init.d/xntpd start |
rdate コマンドを使用して、日付と時刻を設定し直し、他のシステムとの同期を取ります。
# rdate another-system |
another-system |
他のシステムの名前 |
date コマンドを使用して、システムの日時が正しく設定し直されていることを確認してください。出力は、指定したシステムと同じ日付と時刻を示します。
次の例は、rdate を使用してシステムの日時を別のシステムの日時と同期させる方法を示します。次の例は、時刻が数時間遅れているシステム earth の日付と時刻をサーバー starbug の日付と時刻に一致させます。
earth# date Tue Jun 5 11:08:27 MDT 2001 earth# rdate starbug Tue Jun 5 14:06:37 2001 earth# date Tue Jun 5 14:06:40 MDT 2001 |
ファイル名 |
機能 |
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NTP 用のすべての構成オプションが記述されているファイル |
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NTP クライアント用のサンプル構成ファイル |
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NTP サーバー用のサンプル構成ファイル |
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NTP サーバー上で初期周波数オフセットを設定するファイル |
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NTP サーバー用のサンプル構成ファイル |
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ホストの起動時に実行される NTP 起動スクリプト |
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NTP デーモン。詳細は xntpd(1M) のマニュアルページを参照 |
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NTP に基づいてローカルな日付と時刻を設定するユーティリティ。詳細は ntpdate(1M) のマニュアルページを参照 |
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NTP 照会プログラム。詳細は ntpq(1M) のマニュアルページを参照 |
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マスターの NTP サーバーまで NTP ホストを追跡するプログラム。詳細は ntptrace(1M) のマニュアルページを参照 |
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xntp デーモン用の NTP 照会プログラム。詳細は xntpdc(1M) のマニュアルページを参照 |
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NTP の統計情報を保持するディレクトリ |