Solaris のシステム管理 (資源管理とネットワークサービス)

CPU シェアとプロセスの状態

Solaris オペレーティング環境では、プロジェクトの作業負荷は一般に複数のプロセスから構成されます。フェアシェアスケジューラの観点からは、各プロジェクトの作業負荷は、アイドル状態かアクティブ状態のどちらかです。プロジェクトのどのプロセスも CPU 資源を使用していないとき、プロジェクトはアイドル状態であるといいます。 このような場合、プロセスは一般にスリープ (入出力の完了を待機している状態) または停止状態にあります。プロジェクトの 1 つ以上のプロセスが CPU 資源を使用しているとき、プロジェクトはアクティブ状態であるといいます。すべてのアクティブなプロジェクトが持つシェア数の合計が、プロジェクトに割り当てられる CPU 資源の配分の計算に使用されます。

次の式から、FSS スケジューラによるプロジェクトごとの CPU 資源の割り当て方法が算出されます。(allocation = 割り当て、project = プロジェクト、shares = シェア)

図 9-1 FSS スケジューラのシェア計算

FSS スケジューラのシェアを表す方程式。

アクティブなプロジェクトが増えると、各プロジェクトの CPU 割り当ては減りますが、プロジェクト間の CPU 割り当て比率は変わりません。