資源プールは、以下で説明するように、多くの管理作業に適用できる汎用メカニズムを提供します。
プールの機能を使用して、1 つのサーバーを 2 つのプールに分割します。
一方のプールは、ログインセッションとタイムシェアリングユーザーによる対話型作業に使用されます。もう一方のプールは、バッチシステムを介して投入されるジョブに使用されます。
アプリケーションの要件に基づいて、対話型アプリケーション用の資源をパーティション分割します。
ユーザーが期待するサービスレベルを設定します。
最初は、目標とする最終的なサービスの一部だけを実行するマシンを導入することがあります。マシンをオンラインにしたときに、予約方式の資源管理メカニズムが確立していなければ、ユーザーがサービスに不満を持つ可能性があります。
たとえば、フェアシェアスケジューラは CPU の使用率を最適化します。ユーザーから見ると、1 つしかアプリケーションを実行していないマシンの応答時間は、複数のアプリケーションがロードされているマシンの応答時間に比べ、極端に速くなります。アプリケーションごとに個別のプールを用意することにより、各アプリケーションで使用可能な CPU 数の上限をあらかじめ設定してから、すべてのアプリケーションを運用することができます。
多数のユーザーをサポートするサーバーをパーティション分割します。
サーバーのパーティション分割によって、ユーザーごとの応答が時間をより確実に予測できる分離メカニズムが提供されます。
ユーザーをグループに分割して個別のプールに結合し、フェアシェアスケジューラ (FSS) 機能を使用すれば、CPU 割り当てを調整して、優先順位を持つユーザーグループをサポートできます。このような割り当ては、ユーザーの役割や課金などに基づいて行えます。
資源プールを使用して、変動する作業負荷に対応します。
サイトでの作業負荷の変動が月次、四半期、年次などの周期で予想できる場合があります。このような変動がサイトで予想できる場合は、cron(1M) ジョブで pooladm を実行して、複数のプール構成を使い分けることができます。
RT スケジューラと専用のプロセッサ資源を使用して、リアルタイムプールを作成します。