この節では、Solaris 9 オペレーティング環境で発生する sendmail 関連のエラーメッセージを解釈し対処する方法について説明します。http://www.sendmail.org/faq/ も参照してください。
以下のエラーメッセージには、次の種類の情報が含まれます。
原因 –メッセージ発生の原因となった可能性があるもの
説明 –エラーメッセージが発生した時にユーザーが行なっていた操作
対処方法 –問題を解決するため、あるいは作業を続けるための操作
技術メモ –開発者などの専門家向けの背景情報
関連項目 –他の情報源
451 timeout waiting for input during source
原因 –タイムアウトの可能性があるソース (SMTP 接続など) から読み取るとき、sendmail は、読み込みを開始する前にさまざまな Timeout オプションの値をタイマーに設定します。タイマーが期限切れになる前に読み取りが完了しなかった場合、このメッセージが表示され、読み取りが停止します。通常、この状況は RCPT 時に発生します。メールメッセージは、後で配信するためにキューに入れられます。
対処方法 –このメッセージが頻繁に表示される場合は、/etc/mail/sendmail.cf ファイルの Timeout オプションの値を大きくします。タイマーがすでに大きな値に設定されている場合は、ネットワークの配線や接続などハードウェアの問題点を探します。
関連項目 –Timeout オプションの詳細については、Timeout オプションの変更点を参照してください。オンラインマニュアルを使用している場合は、検索語として「timeouts」を指定します。
550 hostname... Host unknown
原因 –この sendmail のメッセージは、単価記号 (@) の後のアドレス部分で指定されている受信先のホストマシンが、ドメインネームシステム (DNS) ルックアップ時に見つからなかったことを示します。
対処方法 –nslookup コマンドを使用して、受信先ホストが、そのドメインまたは他のドメインにあることを確認します。スペルが間違っている可能性があります。あるいは、受信者に連絡して正しいアドレスを確認します。
550 username... User unknown
原因 –この sendmail のメッセージは、単価記号 (@) の前のアドレス部分で指定されている受信者を受信先ホストマシンで検出できなかったことを示します。
対処方法 –電子メールアドレスを確認し、再度送信してみます。スペルが間違っている可能性があります。これで解決しない場合は、受信者に連絡して正しいアドレスを確認します。
554 hostname... Local configuration error
原因 –この sendmail メッセージは通常、ローカルホストがメールを自分宛に送信しようとしていることを示します。
対処方法 –/etc/mail/sendmail.cf ファイル内の $j マクロの値が完全指定ドメイン名になっていることを確認します。
技術メモ –送信側のシステムが SMTP の HELO コマンドで受信側のシステムに自身のホスト名を示すと、受信側のシステムはそのホスト名を送信者の名前と比較します。これらの名前が同じ場合、受信側のシステムはこのエラーメッセージを発行し、接続を閉じます。HELO コマンドで提供される名前は、$j マクロの値です。
関連項目 –追加情報については、http://www.sendmail.org/faq/section4.html#4.5 を参照してください。
config error: mail loops back to myself.
原因 –MX レコードを設定し、ホスト bar をドメイン foo のメールエクスチェンジャーにする場合で、かつ、ホスト bar に自分がドメイン foo のメールエクスチェンジャーであることを認識させる設定をしていない場合、このエラーメッセージを受け取ります。
また、送信側システムと受信側システムの両方が同じドメインとして識別される場合にも、このメッセージを受け取ります。
対処方法 –手順については、http://www.sendmail.org/faq/section4.html#4.5 を参照してください。
host name configuration error
対処方法 –次のエラーメッセージの対処方法で説明されている手順に従います。554 hostname... Local configuration error.
技術メモ – これは sendmail の古いメッセージで、「I refuse to talk to myself」というメッセージから置き換えられたもので現在は、「Local configuration error」メッセージに置き換えられています。
user unknown
説明 –メールをユーザー宛てに送信しようとすると、「Username... user unknown」のエラーが表示されます。ユーザーが同じシステム上にいます。
対処方法 –入力した電子メールアドレスに誤字がないか確認します。あるいは、ユーザーが、/etc/mail/aliases またはユーザーの .mailrc ファイルに存在しない電子メールアドレスに別名を割り当てられている可能性があります。また、ユーザー名の大文字も確認してください。できれば、電子メールアドレスは大文字と小文字が区別されないようにします。
関連項目 –追加情報については、http://www.sendmail.org/faq/section4.html#4.17 を参照してください。