Solaris のシステム管理 (資源管理とネットワークサービス)

FTP サーバーの自動起動

FTP サーバーを起動するには、次の 2 つの方法があります。

inetd.conf を使用した FTP サーバーの起動

inetd.conf ファイルに nowait エントリを追加して FTP サーバーを起動することができます。サイトで処理する接続が多数になる場合、FTP デーモンをスタンドアロンモードで実行することもできます。詳細は、inetd.conf(4) のマニュアルページを参照してください。また、その他のコマンド行オプションについては、in.ftpd(1M) のマニュアルページを参照してください。

inetd.conf を使用して FTP サーバーを起動する方法

  1. スーパーユーザーになります。

  2. nowait エントリを inetd.conf ファイルに追加します。


    ftp  stream  tcp6  nowait  root  /usr/sbin/in.ftpd  in.ftpd -a

    注 -

    -a オプションの指定により、ftpaccess ファイルの使用を有効にします。


  3. inetd にシグナルを送信し、inetd.conf ファイルを再読み取りします。


    # pkill -HUP inetd
     

スタンドアロン FTP サーバーの起動

FTP サーバーを、inetd.conf とは無関係に、スタンドアロンサーバーとして実行することもできます。

スタンドアロンサーバーの応答時間は常に可能な限り最短であり、FTP サービス専用の大規模サーバー向けです。スタンドアロンサーバーは一切再起動する必要がないので、専用サーバーに適した短い接続応答時間を実現します。スタンドアロンサーバーは、混雑していない時間帯も含めて、常に動作しており、永久に接続要求を待ちます。

スタンドアロン FTP サーバーの起動方法

  1. スーパーユーザーになります。

  2. inetd.conf ファイルの ftp サービスの行の先頭に # 記号を挿入して、そのエントリをコメントアウトします。

  3. inetd にシグナルを送信し、inetd.conf ファイルを再読み取りします。


    # pkill -HUP inetd
     
    
  4. スタンドアロン FTP サーバーを起動します。


    # /usr/sbin/in.ftpd -a -S
    

    FTP サーバー起動スクリプトにこの行を追加します。システム起動スクリプトの作成については、『Solaris のシステム管理 (基本編)』の「実行制御スクリプト」を参照してください。