以下に、sendmail と NIS との相互作用について説明し、ガイドラインを示します。
メールドメイン名 – NIS をプライマリネームサービスとして設定している場合に、sendmail は、自動的に NIS ドメイン名の最初の構成要素を取り除いた結果をメールドメイン名として使用します。たとえば、ebs.admin.acme.com は、admin.acme.com となります。
メールホスト名 – NIS のホストマップには、mailhost エントリが必要になります。
完全なホスト名 – 通常の NIS の設定では、完全なホスト名は認識されません。NIS に完全なホスト名を認識させようとするよりは、sendmail.cf ファイルを編集し %l を %y で置き換えて、sendmail 側からこの要件をなくしてください。この変更によって、sendmail のドメイン間のメール検出機能をオフにできます。ターゲットとするホストの IP アドレスを取得できれば、SMTP による直接配信が試みられます。NIS のホストマップに現在のメールドメインの外部のホストのエントリが含まれていないことを確認してください。もし、そのエントリがあれば、さらに sendmail.cf ファイルをカスタマイズする必要があります。
ホストの完全名および短縮名のマッチング – 前述の手順を参考にして、完全なホスト名による gethostbyname() をオフにしてください。
1 つのメールドメイン内の複数の NIS ドメイン – 共通のメールドメインの NIS のホストマップ中のホストのエントリは同じでなければなりません。たとえば、ebs.admin.acme.com ドメインのホストマップは、esg.admin.acme.com のホストマップと同じものにします。異なる場合には、ある NIS ドメインで有効なアドレスが他の NIS ドメインでは無効になることがあります。
作業手順については、第 25 章「メールサービス (手順)」の メール別名ファイルの管理 (作業マップ)を参照してください。