Solaris のシステム管理 (資源管理とネットワークサービス)

例 – NCA ログファイルとして raw デバイスを使用する

ncalogd.conf ファイル内の logd_path_name 文字列で、NCA ログファイルの格納先として raw デバイスを指定できます。raw デバイスを使用する利点としては、アクセス時のオーバーヘッドが小さいため、サービスを高速に実行できることが挙げられます。

NCA サービスはファイル内に記述されているすべての raw デバイスに対して、対応するファイルシステムがないことを確認します。このテストは、アクティブなファイルシステムを誤って上書きしてしまわないように実行されます。

このテストでファイルシステムが検出されないようにするには以下のコマンドを実行します。このコマンドは、ファイルシステムとして構成されている任意のディスクパーティション上のファイルシステム部分を破棄します。この例では、/dev/rdsk/c0t0d0s7 が古いファイルシステムを持つ raw デバイスです。


# dd if=/dev/zero of=/dev/rdsk/c0t0d0s7 bs=1024 count=1

上記の dd コマンドを実行すると、ncalogd.conf ファイルに raw デバイスを追加できるようになります。


# cat /etc/nca/ncalogd.conf
#
# NCA Logging Configuration File
#
status=enabled
logd_path_name="/dev/rdsk/c0t0d0s7"
logd_file_size=1000000