Solaris のシステム管理 (資源管理とネットワークサービス)

信頼できる呼び出し元に PAP 認証資格を設定する方法

ここでは、2 人の信頼できる呼び出し元の PAP 資格を設定する方法について説明します。これらのうちの 1 人は、リモートピアに認証資格を要求します。この手順では、システム管理者が、信頼できる呼び出し元のダイアルアウトマシンで PAP 資格を作成することを前提にしています。

  1. ダイアルアウトマシンのスーパーユーザーになります。

    図 30–3 で紹介した PAP 構成のサンプルでは、user1 がダイアルアウトマシンを所有しています。

  2. 呼び出し元の pap-secrets データベースを変更します。

    Solaris PPP 4.0 には、/etc/ppp/pap-secrets ファイルがあります。このファイルには、便利な情報が含まれていますが、オプションについては触れていません。次のオプションをこの /etc/ppp/pap-secrets ファイルに追加できます。


    # user1    myserver  pass1    *
    

    user1 のパスワードである pass1 は、接続を通して、読み取り可能な ASCII 形式になることに注意してください。myserver は、呼び出し元 user1 がピアで使用する名前です。

  3. 他のダイアルアウトマシンのスーパーユーザーになります。

    PAP 認証の例では、呼び出し元 user2 がこのダイアルアウトマシンを所有しています。

  4. 呼び出し元の pap-secrets データベースを変更します。

    次のオプションを既存の /etc/ppp/pap-secrets ファイルの終わりに追加できます。


    # user2     myserver   pass2       *
    myserver  user2      serverpass  * 
    

    この例では、/etc/ppp/pap-secrets に 2 つのエントリがあります。最初のエントリには、user2 が認証のためにダイアルインサーバー myserver に渡す PAP セキュリティ資格が含まれています。

    user2 は、接続のネゴシエーションの一部として、ダイアルインサーバーに PAP 資格を要求します。そのため、/etc/ppp/pap-secrets の 2 つ目の行に、myserver に要求される PAP 資格も含まれています。


    注 -

    ほとんどのISP は認証資格を提供しないため、ここで検討しているシナリオは、ISP との通信に関しては現実的ではありません。


次に進む手順

作業 

参照先  

その他の呼び出し元に、PAP 資格を作成する 

PAP 資格データベースの作成方法 (ダイアルインサーバー)

ダイアルアウトマシンが PAP 認証をサポートするように設定する  

信頼できる呼び出し元に PAP 認証資格を設定する方法