Solaris のシステム管理 (資源管理とネットワークサービス)

PPP オプションの処理方法

Solaris PPP 4.0 のすべての操作は、ユーザーが pppd コマンドを実行すると起動する pppd デーモンによって処理されます。ユーザーがリモートピアを呼び出すと、以下が発生します。

  1. pppd デーモンが以下を構文解析する

    • /etc/ppp/options

    • $HOME/.ppprc

    • /etc/ppp/options または $HOME/.ppprc の中で file または call オプションによって開かれたファイル

  2. pppd がコマンド行を走査して使用中のデバイスを判定する。デーモンはまだ遭遇したオプションを解釈しない

  3. pppd は次の条件に基づいて使用するシリアルデバイスを検出しようとする

    • シリアルデバイスがコマンド行またはそれ以前に処理した構成ファイルで指定されている場合、pppd はそのデバイス名を使用する

    • シリアルデバイスが指定されていない場合、pppd はコマンド行で nottypty、または socket オプションを検索する。これらのオプションが指定されている場合、pppd はデバイス名が存在しないとみなす

    • 上記以外の場合で、標準入力が tty に接続されていることを pppd が検出した場合は、tty の名前を使用する

    • それでも pppd がシリアルデバイスを見つけられない場合は、接続を終了し、エラーを発生させる

  4. pppd は次に /etc/ppp/options.ttyname ファイルが存在するかどうかをチェックする。ファイルが見つかると、pppd はそのファイルを構文解析する

  5. pppd はコマンド行のオプションを処理する

  6. pppd はリンク制御プロトコル (LCP) のネゴシエーションを行い、接続を確立する

  7. (省略可能) 認証が必要な場合、pppd は、/etc/ppp/pap-secrets または /etc/ppp/chap-secrets を読み取り、反対側のピアを認証する

pppd デーモンがコマンド行または他の構成ファイルで call peer-name オプションに遭遇すると、/etc/ppp/peers/peer-name ファイルが読み取られます。