Solaris のシステム管理 (資源管理とネットワークサービス)

複数のホームディレクトリファイルシステムで /home を設定する方法

  1. スーパーユーザー、またはそれと同等の役割になります。

    役割については、『Solaris のシステム管理 (セキュリティサービス)』の「特権付きアプリケーションの使用」を参照してください。

  2. /export/home の下にホームディレクトリパーティションをインストールします。

    システムに複数のパーティションがある場合は、/export/home1/export/home2 のように、別のディレクトリにそれぞれインストールを行います。

  3. auto_home マップを作成して維持します。

    新しいユーザーアカウントを作成する場合は、そのユーザーのホームディレクトリの場所を auto_home マップに入力します。マップのエントリは、次のように単純な形式にすることができます。


    rusty        dragon:/export/home1/&
    gwenda       dragon:/export/home1/&
    charles      sundog:/export/home2/&
    rich         dragon:/export/home3/&

    マップキーを置換する & (アンパサンド) の使い方に注意してください。このアンパサンドは、次の例の 2 つ目の rusty の使用を省略した形式です。


    rusty     	dragon:/export/home1/rusty

    auto_home マップを配置すると、ユーザーは、/home/user というパスを使用して、ユーザー自身のホームディレクトリを含むあらゆるホームディレクトリを参照できます。user はログイン名で、マップ内でのキーになります。すべてのホームディレクトリを共通に表示するしくみは、他のユーザーのコンピュータにログインする場合に便利です。autofs は、ユーザー自身のホームディレクトリをマウントします。同様に、他のコンピュータ上でリモートのウィンドウシステムクライアントを実行するとウィンドウシステムクライアントと同じ /home ディレクトリが表示されます。

    この共通表示は、サーバーにも拡張されています。前の例を使用すれば、rusty がサーバー dragon にログインする場合、autofs は、/export/home1/rusty/home/rusty にループバックマウントすることにより、ローカルディスクへの直接アクセスを提供します。

    ユーザーは、各ホームディレクトリの実際の位置を意識する必要はありません。rusty がさらにディスクスペースを必要とし、rusty 自身のホームディレクトリを他のサーバーに再配置する必要がある場合には、auto_home マップ内の rusty のエントリを新しい場所を反映するように変更することだけが必要になります。他のユーザーは、/home/rusty パスを継続して使用することができます。