Solaris のシステム管理 (資源管理とネットワークサービス)

UUCP Time フィールド

このフィールドには、リモートコンピュータを呼び出すことのできる曜日と時刻を指定します。Time フィールドの形式は次のとおりです。

daytime[;retry]

day の部分には、次のエントリのいくつかを含むリストを指定できます。

表 40-1 Day フィールド

Su Mo Tu We Th Fr Sa

個々の曜日 

Wk

任意の平日 

Any

任意の日 

Never

このホストはこのリモートコンピュータの呼び出しをいっさい行わない。呼び出しはリモートコンピュータ側から行う必要がある。それを受けて、このホストは受動モードで稼動する 

例 40–1 では、Time フィールドに Any が示されています。これは、ホスト arabian をいつでも呼び出せるということです。

time の部分には、24 時間表記で表した時間の範囲を指定します。たとえば、午前 8 時 00 分から午後 12 時 30 分までなら 0800-1230 とします。time の部分を指定しなかった場合は、どのような時刻にでも呼び出しができるものとみなされます。

0000 の前後にまたがる時間範囲も指定できます。たとえば、0800-0600 は、午前 6 時から午前 8 時までの間を除くすべての時間帯で呼び出し可能であることを示します。

UUCP retry サブフィールド

retry サブフィールドには、試行が失敗してから次の再試行までの間に最小限必要な時間 (分単位) を指定できます。デフォルトの待ち時間は 60 分です。サブフィールド区切り文字はセミコロン (;) です。たとえば、Any;9 は、呼び出しはいつでもできるが、失敗したときは次の再試行までに少なくとも 9 分は待たなければならないことを意味します。

retry エントリを指定しなかった場合は、待ち時間倍加アルゴリズムが使用されます。これは、UUCP がデフォルトの待ち時間から始めて、失敗した試行の回数が増えるほど待ち時間を長くしていくことを意味します。たとえば、最初の再試行待ち時間が 5 分であるとします。応答がない場合は、次の再試行は10 分後となりま す。次の再試行は 20 分後というようになり、最大再試行時間の 23 時間に達するまで増加します。retry を指定した場合は、常にその値が再試行待ち時間となります。指定がなければ待ち時間倍加アルゴリズムが使用されます。