ftpconfig スクリプトを使用して、すべての必要なシステムファイルをホームディレクトリにコピーします。ゲストユーザーとゲストのホームディレクトリがすでに存在する場合は、ftpconfig スクリプトは現在のシステムファイルでホームディレクトリ下の領域を更新します。
詳細は、ftpconfig(1M) のマニュアルページを参照してください。
匿名ユーザー用のユーザー名は anonymous か ftp ですが、FTP ゲスト用のユーザー名は固定されていません。実ユーザー名として使用できる名前であれば、どのような名前でも選択できます。
ゲストユーザーの FTP サーバーへのアクセスを有効にするには、次の手順を実行します。
useradd スクリプトを使用して、ログインシェルが /bin/true、ホームディレクトリが /root_dir/./home_dir であるようなゲストユーザーアカウントを作成します。
詳細は、useradd(1M) のマニュアルページと『Solaris のシステム管理 (基本編)』の「ユーザーアカウントとグループの管理 (概要)」を参照してください。
この手順では、/home/guests/./guest1 は guest1 というユーザーのホームディレクトリの名前として使用されます。
# /usr/sbin/useradd -m -c "Guest FTP" -d \ /home/guests/./guest1 -s /bin/true guest1 |
ゲストアカウントにパスワードを割り当てます。
guestuser エントリを ftpaccess ファイルに追加します。
guestuser guest1 |
さらに、ftpaccess ファイルで guestgroup 機能を使用して、複数のゲストユーザーを指定することができます。ftpaccess ファイルで guest-root 機能を使用すると、ゲストユーザーのホームディレクトリパスで /./ を指定する必要がなくなります。
ftpaccess ファイルで、ゲストユーザーが class のメンバーであることを確認します。詳細は、FTP サーバークラスの定義方法を参照してください。
ftpconfig スクリプトを使用して、chroot 領域の必要なファイルを作成します。
/usr/sbin/ftpconfig -d /home/guests |
/bin/true が /etc/shells ファイルに列挙されていることを確認します。/etc/shells ファイルの作成方法を参照してください。
この例では、FTP 領域は /home/guests ディレクトリに設定されます。
# /usr/sbin/ftpconfig -d /home/guests Updating directory /home/guests |