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Sun[tm] ONE Application Server 7
サーバーのその他の機能
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これまでに、アプリケーションの配備、再配備、および再読み込みの練習を通じてアプリケーションサーバーの基本機能について説明してきました。次の練習では、共通の管理タスクの実行方法について説明します。

  » HTTP リスナーのポート番号の変更
  » 新しい HTTP リスナーの追加
  » 仮想サーバーの追加
  » サーバーインスタンスの追加
  » 管理ドメインの作成

HTTP リスナーのポート番号の変更

HTTP リスナーのポート番号がほかのサーバーと重複する場合、管理コンソールを使用して簡単に変更できます。
  1. 管理コンソールを開きます。
  2. アプリケーションサーバーインスタンスの HTTP サーバーフォルダと HTTP リスナーフォルダを展開します。
  3. http-listener-1」というリスナーをクリックします。
  4. ポート番号を変更します。
  5. 「保存」をクリックします。
  6. server1」インスタンスノードを選択します。
  7. 「変更の適用」をクリックします。サーバーの再起動は必要ありません。
  8. ブラウザに新しいポート番号を指定し、HTTP サーバーにアクセスします。

新しい HTTP リスナーの追加

初期設定で使える HTTP リスナーは 1 つだけですが、簡単に別のリスナーを追加できます。次の練習では、SSL に対応していない新しい HTTP リスナーを作成します。
  1. 管理コンソールを開きます。
  2. HTTP サーバーを展開します。
  3. HTTP リスナーをクリックします。
  4. 「新規...」をクリックします。
  5. 次の情報を入力します。
  6. フィールド 設定
    「名前」 new-listener
    「IP アドレス」 0.0.0.0 (任意のインタフェース上で待機)
    「ポート」 任意のポートを選択
    「戻すサーバー名」 そのマシンで有効な任意のホスト名またはインタフェース名
  7. 「了解」をクリックします。
  8. server1 」インスタンスノードを選択します。
  9. 「変更の適用」をクリックします。
  10. ブラウザに両方のポート番号を指定し、HTTP サーバーにアクセスします。

サーバーの再起動時に、サーバーインスタンスのイベントログに次のようなメッセージが記録されます。

INFO:HTTP3072: HTTP listener http-listener-1 [http://kampfire:88] ready to accept requests
INFO:HTTP3072:HTTP listener new-listener [http://kampfire:89] ready to accept requests

仮想サーバーの追加

運用環境では、通常は 1 つの HTTP サーバーに複数ドメインのコンテンツと Web アプリケーションを持つように設定します。 たとえば、同じ HTTP サーバーに別々の仮想サーバーを定義することで、www.abc.com ドメインと www.xyz.com ドメインの両方を簡単に混在させることができます。それぞれの仮想サーバーがどのトラフィックを処理するかは、HTTP トラフィックを受け取るインタフェース、またはポート番号、あるいは HTTP 要求を受け取るドメインの名前で決定されます。

この練習では、新たに定義した HTTP リスナーを使ってトラフィックを新しい仮想サーバーに配信します。

  1. 管理コンソールを開きます。
  2. HTTP サーバーフォルダを展開します。
  3. 前述の手順に従って、新しい仮想サーバーに関連づける HTTP リスナーを新たに作成します。
  4. 「仮想サーバー」をクリックします。
  5. 「新規...」をクリックします。
  6. 次の情報を入力します。
  7. フィールド 設定
    「ID」 new-virtual-server
    「ホスト」 受信 URL に指定するホスト名 (この例では、この仮想サーバーには一意のポート番号が割り当てられるので重要ではない)
    「MIME タイプファイル」 mime1
    「HTTP リスナー」 1 つまたは複数の適切な HTTP リスナーを選択
    「アクセスログ」

    <domain_config_dir>/domain1/server1/logs/<access log file name>

  8. 「了解」をクリックします。
  9. 「server1」インスタンスノードを選択します。
  10. 「変更の適用」をクリックします。
  11. サーバーインスタンスを再起動します。
  12. ブラウザを起動し、新しい仮想サーバーと関連づけた HTTP リスナーポートにアクセスします。

サーバーインスタンスの追加

アプリケーションサーバーの設定をテストする上で、独立した作業領域が必要な場合は、アプリケーションサーバーの新しいインスタンスの定義が必要な場合があります。たとえば、Java 2 SDK (JDK) を新しいバージョンにアップグレードするときに、新しい JDK を試すと同時に従来の設定も残すような場合は、アプリケーションサーバーのインスタンスを新たに定義する必要があります。
  1. 管理コンソールを開きます。
  2. 「アプリケーションサーバーインスタンス」を選択します。
  3. 「新規...」をクリックします。
  4. 「my-new-server」のようなサーバーインスタンス名と、最初の HTTP リスナーのポート番号を入力します。
  5. 「了解」をクリックします。
  6. サーバーインスタンスのリストから新しいインスタンスを選択します。
  7. 「変更の適用」をクリックします。
  8. 「起動」をクリックします。
  9. ブラウザを起動し、新しいサーバーインスタンスと関連づけた HTTP リスナーポートにアクセスします。

サーバーの domain1/ ディレクトリに移動します。

<domain_config_dir>/domain1/

新たに作成したインスタンスのディレクトリが作成されていることを確認します。

管理コンソールの「アプリケーションサーバーインスタンス」には、新しいサーバーインスタンスのノードが表示されます。新しいノードを開くと、作成したアプリケーションサーバーインスタンスのデフォルト設定を確認できます。

管理ドメインの作成

Solaris 9 バンドル版のアプリケーションサーバーをインストールした場合、すでに asadmin CLI を使って新しい管理ドメインを作成しているはずです。この場合は、最後の項、「要約と参照情報」に進んでください。

それ以外の場合、次の手順に従って「mydomain」という新しいドメインを作成して起動し、ドメインを管理する管理サーバーにアクセスします。

ドメインの作成と削除に使うユーティリティは asadmin CLI だけなので、ドメインの新規作成にはコマンド行インタフェースを使用する必要があります。

1. コマンド行から次のコマンドを実行し、「mydomain」という新しい管理ドメインを作成します。

    asadmin create-domain --adminport 9999 --adminuser admin --adminpassword password mydomain

ポート番号、ユーザー名、パスワードのフィールドには、そのドメインの新しい管理サーバーの初期設定を指定します。

このコマンドを実行すると、次のようなメッセージが表示されます。

ドメイン mydomain を作成しました

ドメイン名「domain1」がすでに使用中の場合は、別のドメイン名を指定して create-domain サブコマンドを再実行します。ドメイン名にはピリオドなどの文字も使用できます。ドメイン名が重複しないように、ログインユーザー名を追加することも可能です。次に例を示します。 ckamps.domain1.

情報アイコン管理ドメインのデフォルトディレクトリの変更 : 新規作成した管理ドメインのデフォルトディレクトリを変更する場合、サブコマンド create-domain - -path オプションを指定します。管理ドメインの設定はこのディレクトリに書き込まれるので、書き込み権のあるディレクトリを指定する必要があります。

asadmin create-domain --path <domain_config_dir> --adminport 4848 --adminuser admin --adminpassword password mydomain

この例では、<domain_config_dir> で指定したディレクトリに「mydomain」という新しいディレクトリが作成されます。

2. サブコマンド list-domains を実行し、アプリケーションサーバーのインストールに設定されているすべてのドメインをリスト表示します。次に例を示します。

asadmin list-domains
domain1 [<domain_config_dir>/mydomain]

<domain_config_dir> の値は新しく作成された管理ドメインのデフォルトの場所か、サブコマンド create-domain--path オプションで指定された値になります。

3. 次のコマンドを実行して、新しいドメインを起動します。

asadmin start-domain --domain mydomain

このコマンドは、新しいドメインの管理サーバーだけを起動します。

4. 新しいドメインの管理サーバーが起動すると、ブラウザでその管理サーバーの管理コンソールを開き、次の URL にアクセスできるようになります。

http://localhost:9999

4. 管理サーバーの認証が完了したら、管理コンソールを使って新しいアプリケーションサーバーインスタンスを作成し、Web ブラウザからそのインスタンスの HTTP ポートにアクセスします。

ドメインを停止するには、次のコマンドを実行します。

asadmin stop-domain --domain mydomain

ここまでの手順が完了したら、最後の項、「要約と参照情報」に進んでください。

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