Solaris のシステム管理 (資源管理とネットワークサービス)

ダイアルアップ PPP リンクの計画

ダイアルアップリンクはもっともよく使用される PPP リンクです。この節では、次の内容について説明します。

通常は、マシンをダイアルアップ PPP リンク、ダイアルアウトマシン、またはダイアルインサーバーの一方の端に構成するだけです。ダイアルアップ PPP の概要については、ダイアルアップ PPP の概要を参照してください。

ダイアルアウトマシンを設定する前に

ダイアルアウトマシンを構成する前に、次の表に示されている情報を収集します。


注 –

この節の計画情報には、認証や PPPoE について収集する情報は含まれていません。 認証計画については、リンクへの認証計画を参照してください。 PPPoE 計画については、PPPoE トンネルを介した DSL サポートの計画を参照してください。


表 30–2 ダイアルアウトマシンの情報

情報 

作業 

最大モデム速度 

モデムの製造元が提供するマニュアルを参照する 

モデム接続コマンド (AT コマンド) 

モデムの製造元が提供するマニュアルを参照する 

リンクの一方の端で使用するダイアルインサーバーの名前 

ダイアルインサーバーの識別が簡単な名前を作成する 

ダイアルインサーバーで必要なログインシーケンス 

ダイアルインサーバーの管理者に問い合わせるか、ダイアルインサーバーが ISP 側に存在すれば、ISP のマニュアルを参照する 

ダイアルインサーバーを設定する前に

ダイアルインサーバーを構成する前に、次の表に示されている情報を収集します。


注 –

この節の計画情報には、認証や PPPoE について収集する情報は含まれていません。 認証計画については、リンクへの認証計画を参照してください。 PPPoE 計画については、PPPoE トンネルを介した DSL サポートの計画を参照してください。


表 30–3 ダイアルインサーバーの情報

情報 

操作 

最大モデム速度 

モデムの製造元が提供するマニュアルを参照する 

ダイアルインサーバーの呼び出しが許可されている人のユーザー名 

ダイアルインサーバーのユーザーを構成する方法 で説明するようなホームディレクトリを設定する前に、予想されるユーザーの名前を入手する

PPP 通信の専用 IP アドレス 

会社での IP アドレスの委譲に責任を持つ担当者からアドレスを入手する 

例 — ダイアルアップ PPP の構成

第 31 章「ダイアルアップ PPP リンクの設定 (手順)」 で紹介する作業では、従業員が週に 2、3 日自宅で作業することを許している小さい企業の要件を実施します。一部の従業員は、ホームマシンに Solaris オペレーティング環境が必要になります。また、社内イントラネット上にある作業マシンにリモートログインすることも必要になります。

作業では、次の機能を持つ基本的なダイアルアップリンクを設定します。

次の図は、第 31 章「ダイアルアップ PPP リンクの設定 (手順)」で設定されているリンクを示します。

図 30–1 ダイアルアップリンクの例

この図は、ダイアルアップのリンク例を示しています。このリンクについては以下で詳しく説明します。

この図では、リモートホストが電話回線上のモデルを介して Big Company 社のイントラネットにダイアルアウトしています。もう一台のホストが Big Company 社にダイアルアウトするように構成されていますが、現在アクティブではありません。Big Company 社のダイアルインサーバーに接続されているモデムが、リモートユーザーからの呼び出しに順に応答しています。PPP 接続はピア間で確立しています。ダイアルアウトマシンは、イントラネット上のホストマシンにリモートログインできます。

ダイアルアップ PPP の詳細情報に進む手順

作業 

参照先  

ダイアルアウトマシンを設定する 

表 31–2

ダイアルインマシンを設定する 

表 31–4

ダイアルアップリンクの概要を把握する 

ダイアルアップ PPP の概要

PPP のファイルとコマンドについて理解する 

ファイルおよびコマンド行での PPP オプションの使用