Solaris のシステム管理 (資源管理とネットワークサービス)

ダイアルアップ通信中の動作

ダイアルアウトとダイアルインの両方のピアにある PPP 構成ファイルには、リンクを設定するための命令群が含まれています。ダイアルアップリンクが開始されると、次のプロセスが発生します。

  1. ダイアルアウトマシン上のユーザーまたはプロセスは、pppd コマンドを実行してリンクを開始する

  2. ダイアルアウトマシンは PPP 構成ファイルを読み取る。次に、シリアル回線を介して、ダイアルインサーバーの電話番号などの命令群をモデムに送信する

  3. モデムは電話番号をダイアルして、ダイアルインサーバー側のモデムと電話接続を確立する。

    ダイアルアウトマシンは、必要に応じて、ダイアルインサーバーにコマンドを送信し、サーバー側の PPP を呼び出す

  4. ダイアルインサーバーに接続されているモデムは、ダイアルアウトマシン側のモデムとリンクのネゴシエーションを開始する。

    ダイアルアウトマシンが、モデムとダイアルインサーバーに送信する一連のテキスト文字列は、chat スクリプトと呼ばれるファイルに格納されている

  5. モデム同士のネゴシエーションが完了すると、ダイアルアウトマシン側のモデムは「CONNECT」を通知する

  6. 両方のピア側の PPP は確立フェーズに入る。このフェーズでは、リンク制御プロトコル (LCP) が基本的なリンクパラメータと認証の使用をネゴシエートする

  7. ピアは、必要に応じて、互いを認証する

  8. PPP のネットワーク制御プロトコル (NCP) は、IPv4 や IPv6 などのネットワークプロトコルの使用をネゴシエートする

ダイアルアウトマシンでは、ダイアルインサーバーに知られているホストに telnet または類似のコマンドを実行できます。