Solaris ボリュームマネージャの構成が適切に設定されていないと、性能が低下することがあります。この節では、Solaris ボリュームマネージャの性能を最適に保つためのヒントについて説明します。
ディスクとコントローラ – ドライブを別々のドライブパス上のボリュームに置きます。SCSI ドライブの場合は、別のホストアダプタに置くようにします。入出力負荷をいくつかのコントローラロに分散することによって、ボリュームの性能と可用性が向上します。
システムファイル – /etc/lvm/mddb.cf や /etc/lvm/md.cf ファイルは変更したり削除したりしないでください。
これらのファイルは、定期的にバックアップしてください。
ボリュームの整合性 – スライスをボリュームとして定義したら、その元となるスライスをダンプデバイスなどの別の目的に使用してはなりません。
ボリュームの最大数 – 1 つのディスクセットでサポートされる最大ボリューム数は 8192 (デフォルトでは 128) です。 デフォルトの最大ボリューム数を増やすには、/kernel/drv/md.conf ファイルを編集する必要があります。このファイルの詳細は、システムファイルと始動ファイルを参照してください。
ディスクとパーティションに関する情報 – 不良ディスクを再フォーマットしたり、Solaris ボリュームマネージャの構成を作成し直したりしなければならない場合に備えて、prtvtoc と metastat -p コマンドの出力コピーを保管してください。
ボリュームを構成しているスライス上にファイルシステムをマウントしないでください。スライスがボリュームを構成するために使用されている場合は、そのスライスをファイルシステムとしてマウントしてはなりません。可能であれば、ボリュームとして使用する予定の物理デバイスは、アクティブにする前にマウント解除してください。たとえば、UFS 用のトランザクションボリュームを /etc/vfstab ファイルに作成する場合は、トランザクションボリューム名を、マウントおよび fsck を実行するデバイスとして指定します。