Solaris ボリュームマネージャの管理

ボリュームとディスク領域の拡張

Solaris ボリュームマネージャでは、ボリュームにスライスを追加することによってボリュームを拡張できます。既存のボリュームにスライスを追加するには、Solaris 管理コンソール内の「拡張ディスク」かコマンド行インタフェースを使用します。

ボリュームに含まれている UFS ファイルシステムは、マウントされているかどうかに関係なく、システムを停止したりバックアップをとらなくても、拡張できます。ただし、どのような場合でも、データのバックアップを取ることを推奨します。ボリュームを拡張したあとは、growfs コマンドを使用してファイルシステムを拡張します。


注 –

いったん拡張したファイルシステムを縮小することはできません。これは UFS の制約です。同じように、いったん拡張した Solaris ボリュームマネージャのパーティションを縮小することはできません。


raw ボリュームを使用するアプリケーションやデータベースは、新たに追加された領域を独自の方法で拡張し、それを認識する必要があります。Solaris ボリュームマネージャには、この機能はありません。

ボリュームのディスク領域を拡張するには、次の方法を利用できます。

growfs コマンド

growfs コマンドは、サービスの中断やデータを失うことなく、UFS ファイルシステムを拡張します。ただし、growfs コマンドが実行している間は、ボリュームへの書き込みアクセスはできません。ファイルシステムは、それを格納しているスライスまたはボリュームのサイズまで拡張できます。

追加ディスク領域の一部だけを使ってファイルシステムを拡張する場合は、growfs コマンドに -s size オプションを指定します。


注 –

ミラーを拡張すると、ミラーを構成しているすべてのサブミラーに領域が追加されます。同じように、トランザクションボリュームを拡張すると、マスターデバイスに領域が追加されます。その後で RAID 1 ボリュームまたはトランザクションボリュームに対してgrowfs コマンドを実行します。一般的な規則としては、ボリュームを構成するデバイスに領域を追加してから、トップレベルのデバイスに対して growfs コマンドを実行します。