IPsec と IKE の管理

はじめに

IPsec と IKE の管理』は、『Solaris のシステム管理 (IP サービス)』の第 19、20、21 章を更新したものです。 本書では、次の作業がすでに終わっているものとします。

SunOS 5.9 オペレーティングシステムは Solaris 製品ファミリの一部であり、Solaris 共通デスクトップ環境 (CDE) などが含まれます。また、SunOS 5.9 は、AT&T System V リリース 4 オペレーティングシステムに準拠しています。


注 –

Solaris オペレーティングシステムは、SPARC® と x86 の 2 種類のハードウェア (プラットフォーム) 上で動作します。 また、Solaris オペレーティングシステムは、64 ビットと 32 ビットの両方のアドレス空間で動作します。このマニュアルの情報は、両方のプラットフォームと両方のアドレス空間に適用されます。例外がある場合は、特別な章、節、注、箇条書き、図、表、例、またはコード例で、その旨を明記します。


対象読者

このマニュアルは、Solaris 9 リリースを実行するシステムの管理者を対象にしています。このマニュアルを活用するには、1、2 年程度の UNIX® システムの管理経験が必要です。UNIX システム管理トレーニングコースへの参加が役立つことがあります。

内容の紹介

第 1 章「IPsec (概要)」 では、IP セキュリティアーキテクチャの概要を説明します。IP セキュリティアーキテクチャ (IPsec) は、IP データグラムを保護します。

第 2 章「IPsec の管理 (手順)」では、ネットワークに IPsec (IP セキュリティ) を実装する手順について説明します。

第 3 章「インターネットキー交換 (概要)」 では、IPsec で使用する Internet Key Exchange の概要を説明します。

第 4 章「インターネットキー交換 (手順)」 では、IKE を実装するための手順を説明します。

用語集では、IP セキュリティに関する主な用語について説明します。

Sun のオンラインマニュアル

docs.sun.com では、Sun が提供しているオンラインマニュアルを参照することができます。マニュアルのタイトルや特定の主題などをキーワードとして、検索を行うこともできます。URL は、http://docs.sun.com です。

表記上の規則

このマニュアルでは、次のような字体や記号を特別な意味を持つものとして使用します。

表 P–1 表記上の規則

字体または記号 

意味 

例 

AaBbCc123

コマンド名、ファイル名、ディレクトリ名、画面上のコンピュータ出力、コード例を示します。 

.login ファイルを編集します。

ls -a を使用してすべてのファイルを表示します。

system%

AaBbCc123

ユーザーが入力する文字を、画面上のコンピュータ出力と区別して示します。 

system% su

password:

AaBbCc123

変数を示します。実際に使用する特定の名前または値で置き換えます。 

ファイルを削除するには、rm filename と入力します。

『 』 

参照する書名を示します。 

『コードマネージャ・ユーザーズガイド』を参照してください。 

「 」 

参照する章、節、ボタンやメニュー名、強調する単語を示します。 

第 5 章「衝突の回避」を参照してください。 

この操作ができるのは、「スーパーユーザー」だけです。 

枠で囲まれたコード例で、テキストがページ行幅を超える場合に、継続を示します。 

sun% grep `^#define \
  XV_VERSION_STRING'

コード例は次のように表示されます。

[ ] は省略可能な項目を示します。上記の例は、filename は省略してもよいことを示しています。

| は区切り文字 (セパレータ) です。この文字で分割されている引数のうち 1 つだけを指定します。

キーボードのキー名は英文で、頭文字を大文字で示します (例: Shift キーを押します)。ただし、キーボードによっては Enter キーが Return キーの動作をします。

ダッシュ (-) は 2 つのキーを同時に押すことを示します。たとえば、Ctrl-DControl キーを押したまま D キーを押すことを意味します。

一般規則