Solaris のシステム管理 (基本編)

SPARC: ブートプロセス

次の表に、SPARC システムのブートプロセスの説明を示します。

表 15–1 SPARC: ブートプロセスの説明

ブート段階 

説明 

ブート PROM 

1. PROM は、システム識別情報を表示し、セルフテスト診断を実行してシステムのハードウェアとメモリーを検査する。 

 

2. PROM は一次ブートプログラム bootblk を読み込む。このプログラムの目的は、デフォルトのブートデバイスから二次ブートプログラム (ufs ファイルシステムにある) を読み込むことにある。

ブートプログラム 

3. bootblk プログラムは二次ブートプログラム ufsboot を検索して実行し、それをメモリーに読み込む。

 

4. ufsboot プログラムが読み込まれた後、ufsboot プログラムはカーネルを読み込む。

カーネル初期設定 

5. カーネルが自身を初期設定し、ファイルの読み込みに ufsboot を使ってモジュールのロードを開始する。カーネルはルート (/) ファイルシステムをマウントするのに十分なモジュールをロードすると、 ufsboot プログラムの対応づけを解除し、それ自身のリソースを使って動作を続ける。

 

6. カーネルがユーザープロセスを作成し、/etc/inittab ファイルを読んで他のプロセスを起動する /sbin/init プロセスを起動する。

init

7. /sbin/init プロセスが実行制御 (rc) スクリプトを起動し、このスクリプトは一連の他のスクリプトを実行する。それらのスクリプト (/sbin/rc*) はファイルシステムを検査、マウントし、さまざまなプロセスを実行して、システム保守作業を実行する。