必要に応じて個々のパッチを削除できます。ただし、Solaris 9 MU4 のインストール時に install_mu スクリプトの -d オプションを使用しなかった場合に限ります。
個々のパッチをバックアウトする手順は、それぞれのパッチのディレクトリにあります。パッチのディレクトリは /var/sadm/patch/ ディレクトリにあります。
install_mu スクリプトの -d オプションを使用した場合、MU 全体をバックアウトすることもできません。
MU4 をバックアウトする前にシステムをシングルユーザーモードでリブートするのが最善の方法です。MU4 はシステムライブラリにパッチを適用します。マルチユーザーシステムでは、個々のシステムが不安定にならないようにしてください。パッチを当てたバージョンのライブラリにマップしているプロセスが存在しないことを確認してください。このようなプロセスが存在すると、あとで古いライブラリの別のセクションにマップしようとする可能性があります。
シングルユーザーモードでは、ネットワークサービスは使用できません。シングルユーザーモードでシステムをブートする前に、MU4 イメージをネットワークからローカルシステムにコピーしておく必要があります。
次のどちらかに当てはまる場合、マルチユーザーモードで NFS を使用して MU4 をバックアウトすることになります。
システムをシングルユーザーモードにできない
十分なディスク容量がないため、MU4 イメージをローカルにコピーできない
MU4 が提供する backout_mu スクリプトを使用すると、MU 全体をバックアウトできます。
Solaris 9 MU4 をバックアウトするには、次の手順に従います。
重要なユーザープロセスまたは重要なシステムプロセスが実行されていないことを確認します。
現在のセッションを終了します。
CDE ログイン画面が表示されます。
「オプション」ボタンをクリックして、「コマンド行ログイン」を選択します。
ログインプロンプトが表示されます。
ログイン名として root と入力し、root のパスワードを入力します。
login: root password: root password |
システムをシングルユーザーモードでリブートします。root のシェルプロンプトで、次のコマンドを入力します。
# reboot -- -s |
root パスワードを入力します。
次のメッセージが表示され、システムがシステム保守モードになります。
Entering System Maintenance Mode Sun Microsystems Inc. SunOS 5.9 Generic May 2002 # |
backout_mu スクリプトを実行します。MU4 イメージのローカルコピーから実行するには、次のコマンドを入力します。
# cd local–directory # ./backout_mu options |
オプション |
説明 |
---|---|
-q |
backout_mu の処理状況を示すドットの表示を無効にする |
-B backoutdir |
パッチをバックアウトするのに必要な情報を保存している代替ディレクトリを指定する |
バックアウトが完了したときに、次のメッセージが表示されることを確認してください。
backout_mu completed at date–time. |
このメッセージが表示された場合は、手順 9 に進んでバックアウトを完了します。
エラーが発生した場合は、第 5 章「エラーメッセージ」を参照してください。
次のコマンドを入力してシステムをリブートします。
# sync ; reboot |
ログインプロンプトが表示されます。
ライブラリの衝突を防ぐために、MU4 をバックアウトしたあとは必ずシステムをリブートしてください。
ログイン名とパスワードを入力します。
login: login password: password |