利用できるプリンタの一部またはすべてにアクセスできるユーザーを制限する必要がある場合があります。たとえば、一部のユーザーが高品質プリンタ上で印刷できないようにして経費を抑えることができます。プリンタへのユーザーアクセスを制限するには、プリンタサーバー上でlpadmin -u コマンドを使用して「許可 」リストと「拒否」リストを作成できます。Solaris プリンタマネージャを使用すると、許可リストのみを作成できます。 どちらのリストも作成しなければ、プリンタはそこにアクセスできる全ユーザーが利用できます。
許可リストには、指定したプリンタへのアクセスを許可されるユーザー名が入っています。拒否リストには、指定したプリンタへのアクセスを拒否されるユーザー名が入っています。
許可リストと拒否リストには、次の規則が適用されます。
許可リストと拒否リストの規則 |
ユーザアクセスの制限 |
---|---|
許可リストも拒否リストも作成しない、または両方のリストが空 |
そのプリンタには全ユーザーがアクセスできる |
許可リストで all を指定する |
そのプリンタには全ユーザーがアクセスできる |
拒否リストで all を指定する |
サーバー上の root と lp 以外の全ユーザーのアクセスが拒否される |
許可リストにエントリを作成する |
拒否リストは無視される。リストに指定されているユーザーだけがプリンタにアクセスできる |
拒否リストを作成し、許可リストは作成しないか許可リストを空にする |
拒否リストで指定されたユーザーはプリンタにアクセスできない |
実際にプリンタへのアクセスを制御しているのはプリンタサーバーなので、許可リストと拒否リストを作成できるのはプリンタサーバー上でだけです。許可リストと拒否リストを作成した場合、プリンタサーバーは、プリンタへのユーザーアクセスを排他的に制御します。
表 5–5 は、プリンタへのユーザーアクセスを制限するために許可リストまたは拒否リストに追加できる値を示しています。
表 5–5 許可リストと拒否リストの値
user-list の値 |
説明 |
---|---|
user |
任意のシステム上の特定ユーザー |
all |
すべてのシステム上の全ユーザー |
none |
すべてのシステム上の全ユーザーが該当しない |
system !user |
特定システム上の特定ユーザー |
! user |
ローカルシステム上の特定ユーザー |
all! user |
任意のシステム上の特定ユーザー |
all!all |
すべてのシステム上の全ユーザー |
system!all |
特定システム上の全ユーザー |
!all |
ローカルシステム上の全ユーザー |