Solaris のシステム管理 (基本編)

ファイルシステム間でディレクトリをコピーする方法 (cpio)

  1. スーパーユーザーになるか、同等の役割を引き受けます。

  2. 目的のディレクトリに移動します。


    # cd /filesystem1
    
  3. find コマンドと cpio コマンドを組み合わせて実行し、ディレクトリツリーを filesystem1 から filesystem2 へコピーします。


    # find . -print -depth | cpio -pdm filesystem2
    

    現在の作業ディレクトリで処理を始める。 

    -print

    ファイル名を出力する。 

    -depth

    ディレクトリ階層を下降してバックアップ中にファイル名を出力する。 

    -p

    ファイルのリストを作成する。 

    -d

    必要に応じてディレクトリを作成する。 

    -m

    ディレクトリ上で正しい変更時刻を設定する。 

    詳細については、cpio(1) のマニュアルページを参照してください。

    指定したディレクトリ名からファイルがコピーされます。シンボリックリンクは保持されます。

    また、-u オプションも指定できます。このオプションは、無条件にコピーを実行します。-u オプションを指定しない場合、古いファイルが、新しいファイルで置換されません。このオプションは、ディレクトリごとコピーしたいときに、コピーするファイルの一部がすでにターゲットのディレクトリ中に存在する場合に便利です。

  4. コピー先ディレクトリの内容を表示して、コピーに成功したかどうかを確認します。


    # cd /filesystem2
    # ls
    
  5. ソースディレクトリが不要な場合は削除します。


    # rm -rf /filesystem1
    

例 — ファイルシステム間でディレクトリをコピーする (cpio)


# cd /data1
# find . -print -depth | cpio -pdm /data2
19013 blocks
# cd /data2
# ls
# rm -rf /data1