Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)

IPv6 と Solaris ネームサービス

NIS、NIS+、および LDAP では、IPv6 データを格納できるだけでなく、プロトコルのトラフィックに IPv6 トランスポートを使用することもできます。DNS は、クライアント側でのみ IPv6 トランスポートの使用をサポートします。BIND Version 8.3.3 では、DNS サーバーは IPv6 トランスポートをサポートしません。

nsswitch.conf ファイルは、IPv6 アドレスの検索基準を制御します。IPv6 は、32 ビットから 128 ビットまで IP アドレスサイズを大きくして、より多くのアドレス階層をサポートし、より多くのノードにアドレス指定できるようにします。IPv6 の構成と実装の詳細については、『Solaris のシステム管理 (IP サービス)』を参照してください。

IPv6 アドレスには、新しい ipnodes ソースを使用してください。/etc/inet/ipnodes ファイルには、IPv4 と IPv6 のアドレスが格納されています。/etc/inet/ipnodes ファイルは、/etc/hosts ファイルと同じフォーマットを使用します。

IPv6 のネームサービスでは、 検索用に新しい ipnodes ソースを使用しています。たとえば、LDAP で IPv6 アドレスを認識させる場合は、次のように指定します。


ipnodes: ldap [NOTFOUND=return] files

注意 – 注意 –

ipnodes は、デフォルトでは files です。 IPv4 から IPv6 への変更中には、すべてのネームサービスが、IPv6 アドレスを認識できるわけではないので、デフォルトの files を使用します。このデフォルトを使用しない場合には、アドレスの解決中に不必要な遅延が生じることがあります (ブート時の遅延など)。



注意 – 注意 –

アプリケーションは、IPv4 アドレスを ipnodes データベースで検索してから、hosts データベースを検索します。ipnodes を指定する前に、IPv4 アドレスの両方のデータベースを検索する時間を考慮にいれる必要があります。