以下の各節では、Solaris Live Upgrade に必要なパッケージを示し、推奨パッチ情報を提供します。Solaris Live Upgrade を使ってパッケージおよびパッチを追加する方法については、パッケージとパッチによるシステムのアップグレードを参照してください。
パッケージやパッチのアップグレード、追加、削除を行うためには、そのパッケージまたはパッチが SVR4 Advanced Packaging Guideline に準拠していなければなりません。サンのパッケージはこのガイドラインに準拠していますが、サードパーティベンダーのパッケージがこれに準拠しているとは限りません。非準拠のパッケージを追加しようとすると、アップグレード時にパッケージ追加ソフトウェアの障害が発生するか、アクティブブート環境が改変されてしまう可能性があります。
Solaris Live Upgrade によるパッケージの追加や削除については、luupgrade(1M) のマニュアルページを参照してください。パッケージ化の要件については、付録 G 「その他の SVR4 パッケージ要件に関するリファレンス情報」を参照してください。
次の表は、Solaris Live Upgrade を使用する上で必要なパッケージを示しています。この表で、現在のオペレーティング環境に必要なパッケージを確認してください。使用しているリリースに必要なパッケージがインストールされていない場合は、pkgadd コマンドを使用してパッケージを追加してください。
表 31–2 Solaris Live Upgrade に必要なパッケージ
Solaris 2.6 リリース |
Solaris 7 リリース |
Solaris 8 リリース |
---|---|---|
SUNWadmap |
SUNWadmap |
SUNWadmap |
SUNWadmc |
SUNWadmc |
SUNWadmc |
SUNWjvrt |
SUNWjvrt |
SUNWj2rt |
SUNWlibC |
SUNWlibC |
SUNWlibC |
SUNWadmfw |
SUNWbzip |
|
SUNWmfrun |
| |
SUNWloc |
システム上のパッケージを確認するには、次のコマンドを入力します。
% pkginfo [[package_name]] |
Solaris Live Upgrade を使ってパッチやパッケージをシステムに追加することができます。Solaris Live Upgrade を使ってパッチをマシンに追加すると、システムのダウンタイムはリブートの時間だけですみます。luupgrade コマンドまたはフラッシュアーカイブを使って、パッチやパッケージをブート環境に追加できます。
パッチをブート環境に直接追加する場合は、新しいブート環境を作成してから、-t オプションを指定して luupgrade コマンドを実行します。パッケージをブート環境に追加する場合は、 luupgrade コマンドに -p オプションを指定します。詳細は、luupgrade(1M) のマニュアルページを参照してください。
Solaris Live Upgrade を使ってフラッシュアーカイブをインストールすることもできます。アーカイブには、新しいパッケージやパッチがすでに追加されているブート環境の完全なコピーが格納されています。この完全なブート環境または単一の参照用システムをマスターシステムと呼びます。フラッシュアーカイブを作成するプロセスは、マスターシステムの作成から始まります。マスターシステムを作成したら、インストールしたいパッチやパッケージを追加します。そして、マスターシステムのフラッシュアーカイブを作成します。次に Solaris Live Upgrade を使ってこのアーカイブを新しいブート環境にインストールします。ブート環境は、必要に応じて何回でもコピーしたり、変更したり、配布したりできます。フラッシュアーカイブの作成方法については、第 18 章「フラッシュアーカイブの作成」を参照してください。Solaris Live Upgrade を使ってフラッシュアーカイブをインストールする方法については、ブート環境へのフラッシュアーカイブのインストールを参照してください。
Solaris Live Upgrade でパッケージやパッチのアップグレードや追加、削除を行うためには、パッケージやパッチが SVR4 パッケージ化ガイドラインに準拠していなければなりません。サンのパッケージはこのガイドラインに準拠していますが、サードパーティベンダーのパッケージがこれに準拠しているとは限りません。非準拠のパッケージを追加しようとすると、パッケージ追加ソフトウェアの障害が発生するか、アクティブブート環境が改変されてしまう可能性があります。
Solaris Live Upgrade によるパッケージの追加や削除については、luupgrade(1M) のマニュアルページを参照してください。パッケージ化の要件については、付録 G 「その他の SVR4 パッケージ要件に関するリファレンス情報」を参照してください。
Solaris Live Upgrade ソフトウェアは、複数の Solaris オペレーティング環境バージョンでインストールと実行ができるように設計されています。Solaris Live Upgrade の処理が正しく行われるようにするためには、各 OS バージョン用に提供されている最新の推奨パッチとセキュリティパッチを適用する必要があります。実行中の Solaris のリリースに適したパッチクラスタのリビジョンについては、 http://sunsolve.sun.com を参照してください。