in.iked デーモンを実行すると、Solaris システム上の IPsec の暗号キーの管理が自動化されます。また、同じプロトコルを実行するリモートシステムとのネゴシエーションを行い、認証されたキー情報が、保護された方法でセキュリティアソシエーションに提供されます。このデーモンは、セキュリティ保護された通信を行うすべてのシステムで実行する必要があります。
IKE ポリシーの構成ファイル /etc/inet/ike/config がある場合には、IKE デーモンがブート時に自動的にロードされます。デーモンは構成ファイルの構文を検査します。
IKE デーモンを実行すると、フェーズ 1 交換では、システムがそのピア IKE エンティティに対してそのシステム自体を認証します。そのピアは、認証方式として IKE ポリシーファイルに定義されています。その後、フェーズ 2 交換のキーが設定されます。ポリシーファイルで指定した時間間隔で、IKE キーが自動的に更新されます。in.iked デーモンを実行すると、ネットワークから着信する IKE 要求と、 PF_KEY ソケット経由のアウトバウンドトラフィックの要求を待機します。詳細については、pf_key(7P) のマニュアルページを参照してください。
2 つのコマンドで IKE デーモンをサポートします。ikeadm コマンドを実行すると、IKE ポリシーを表示および変更できます。ikecert コマンドを実行すると、公開鍵データベースを表示および変更できます。このコマンドは、ローカルデータベース ike.privatekeys および publickeys を管理します。公開鍵の操作とハードウェア上の公開鍵の記憶領域も管理します。