ブート環境の作成が完了したら、そのブート環境をアップグレードできます。アップグレード作業の過程で、ブート環境の任意のファイルシステムに RAID-1 ボリューム (ミラー) を持たせることができます。アップグレードを行なっても、アクティブなブート環境内のファイルには影響ありません。準備ができたところでこの新しいブート環境をアクティブ化し、このブート環境を現行のブート環境とします。
ブート環境のアップグレード手順については、第 36 章「Solaris Live Upgrade によるアップグレード (作業)」を参照してください。
ミラー化されたファイルシステムを持つブート環境のアップグレード例については、RAID 1 ボリューム (ミラー) の一方を切り離してアップグレードする例 (コマンド行インタフェース)を参照してください。
図 33–6 に、非アクティブなブート環境のアップグレードの例を示します。
アップグレードする代わりに、フラッシュアーカイブをブート環境にインストールすることもできます。フラッシュインストール機能を利用して、あるシステム上に Solaris オペレーティング環境の単一の参照用インストールを作成します。このシステムはマスターシステムと呼ばれます。続いて、クローンシステムと呼ばれる多数のシステム上にこのインストールを複製できます。この場合、非アクティブなブート環境はクローンシステムです。フラッシュアーカイブをシステムにインストールするとき、初期インストールの場合と同じように、アーカイブは既存のブート環境にあるすべてのファイルを置き換えます。
フラッシュアーカイブのインストール手順については、ブート環境へのフラッシュアーカイブのインストールを参照してください。
図 33–7 に、非アクティブなブート環境におけるフラッシュアーカイブのインストールを示します。