Solaris 9 4/04 オペレーティング環境の概要

DNLC の機能拡張

ディレクトリ名検索キャッシュ (DNLC) が拡張され、1000 以上のファイルを含む大容量のディレクトリにあるファイルにアクセスする際のパフォーマンスが向上しました。

DNLC は、一般的なファイルシステムサービスです。 DNLC は、最後に参照されたディレクトリ名とそれらに関連付けられた v ノードをキャッシュに書き込みます。 UFS ディレクトリエントリはディスクに直線的に格納されます。 つまり、エントリを配置する場合は、名前を探すために各エントリを検索する必要があります。 新しいエントリを追加するには、ディレクトリ全体を検索して同じ名前が存在しないことを確認する必要があります。 このパフォーマンスに関わる問題を解決するため、DNLC によってディレクトリ全体がメモリーに書き込まれます。

このリリースのもう 1 つの機能として、DNLC は検索の結果、存在しなかったファイルオブジェクトをキャッシュに書き込みます。 ネガティブキャッシングとして知られるこの機能は、ファイルの存在を確認するために繰り返しテストを行うアプリケーションに便利です。

DNLC の拡張に伴い、調整可能なパラメータがいくつか追加されています。 これらのパラメータは最適な状態に設定されています。 不用意に変更しないでください。

詳細は、『Solaris カーネルのチューンアップ・リファレンスマニュアル』を参照してください。