Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : DNS、NIS、LDAP 編)

NIS から LDAP への移行で使用される用語

N2L サービスの実装に関連する用語を以下に挙げます。

表 19–1 N2L の移行の関連用語

用語 

説明 

N2L 構成ファイル 

/var/yp/NISLDAPmapping および /var/yp/ypserv ファイル。ypserv デーモンが N2L モードでマスターサーバーを起動するために使用する。 詳細は、NISLDAPmapping(4) および ypserv(4) のマニュアルページを参照。

マップ 

N2L サービスでは、「マップ」は、以下の 2 とおりの意味で使用される。

  • NIS が特定の種類の情報を格納するデータベースファイル

  • LDAP DIT との間の NIS 情報のマッピングプロセス

マッピング 

LDAP DIT エントリとの間の NIS エントリの変換プロセス 

マッピングファイル 

NISLDAPmapping ファイル。NIS と LDAP の間のエントリのマッピング方法を確立する。

標準マップ 

通常使用される NIS マップ。マッピングファイルへの手動修正が不要で、N2L サービスによってサポートされる。 サポートされる標準マップのリストは、サポートされる標準マッピングを参照。

非標準マップ 

標準の NIS マップであるが、RFC 2307 やその後継で指定されたマッピング以外の、NIS と LDAP DIT 間のマッピングを使用するようにカスタマイズされたマップ。 

カスタムマップ 

標準のマップではないマップ。したがって、NIS から LDAP への移行時にはマッピングファイルの手動修正が必要。 

LDAP クライアント 

従来の LDAP クライアント。LDAP サーバーとの間で読み書きを行う。 従来の LDAP クライアントは、任意の LDAP サーバーに対して読み取りおよび書き込みを行うシステム。 Solaris LDAP ネームサービスクライアントは、カスタマイズされたネーム情報のサブセットを処理する。 

LDAP ネームサービスクライアント 

Solaris LDAP クライアント。カスタマイズされたネーム情報のサブセットを処理する。 

N2L サーバー 

N2L サービスを使用して、N2L サーバーとして再構成された NIS マスターサーバー。 新しい構成ファイルによって、再構成が実現する。