Solaris 9 9/04 インストールガイド

初期インストールかアップグレードか

まず、初期インストールを行うのかアップグレードを行うのかを選択する必要があります。アップグレードを選択する場合は、Solaris オペレーティング環境がすでにシステム上で動作している必要があります。

初期インストール

初期インストールでは、システムのディスクが Solaris オペレーティング環境の新しいバージョンで上書きされます。システム上で Solaris オペレーティング環境がまだ動作していない場合は、初期インストールを行う必要があります。

システム上で Solaris オペレーティング環境がすでに動作している場合でも、初期インストールを行うことができます。ローカルに行なった変更を維持したい場合は、インストールを行う前にローカル変更のバックアップをとり、 インストールが終わった後でローカル変更を復元する必要があります。

初期インストールは、Solaris のどのインストール方法を使っても実行できます。Solaris のインストール方法については、第 3 章「Solaris のインストール方法の選択 (概要)」を参照してください。

アップグレード

アップグレードでは、システムのディスクにある既存のファイルと Solaris オペレーティング環境の新しいバージョンがマージされます。アップグレードでは、既存の Solaris オペレーティング環境に対して行なった変更は最大限に保存されます。

アップグレードできるシステムは、Solaris 2.6、Solaris 7、または Solaris 8 ソフトウェアが動作しているものです。システムで動作している Solaris のバージョンを確認するには、次のコマンドを入力します。


$ uname -a

Solaris オペレーティング環境のアップグレードでは、次のインストール方法を使用できます。


注 –

ディスクレスクライアントをアップグレードする場合は、smosservice patch コマンドを使用する必要があります。詳細は、『Solaris のシステム管理 (基本編)』または smosservice(1M) のマニュアルページを参照してください。


Solaris のアップグレード方法

表 2–2 SPARC: Solaris のアップグレード方法

現在の Solaris オペレーティング環境 

Solaris のアップグレード方法 

Solaris 2.6、Solaris 7、Solaris 8、Solaris 9 

  • SolarisTM Web Start プログラム

  • Solaris suninstall プログラム

  • カスタム JumpStartTM

  • Solaris Live Upgrade

表 2–3 x86: Solaris のアップグレード方法

現在の Solaris オペレーティング環境 

Solaris のアップグレード方法 

Solaris 2.6 

DVD メディアまたはネットインストールイメージからのインストール: 

  • Solaris Web Start プログラム

  • Solaris suninstall プログラム

  • カスタム JumpStart

CD メディアからのインストール: 

  • Solaris suninstall プログラム

  • カスタム JumpStart

Solaris 7 

DVD メディアまたはネットインストールイメージからのインストール: 

  • Solaris Web Start プログラム

  • Solaris suninstall プログラム

  • カスタム JumpStart

  • Solaris Live Upgrade

CD メディアからのインストール: 

  • Solaris suninstall プログラム

  • カスタム JumpStart

  • Solaris Live Upgrade

Solaris 8、Solaris 9 

DVD/CD メディアまたはネットインストールイメージからのインストール: 

  • Solaris Web Start プログラム

  • Solaris suninstall プログラム

  • カスタム JumpStart

  • Solaris Live Upgrade

アップグレードに関する制限事項


注 –

Solaris Live Upgrade を使用したアップグレードの制限については、Solaris Live Upgrade の要件を参照してください。


アップグレード時には、次の点に注意してください。