Solaris 9 9/04 オペレーティング環境の概要

TCP マルチデータ転送

マルチデータ転送 (MDT) は、64 ビットのカーネルを実行するシステムでのみ利用できます。この機能は、Solaris 9 8/03 リリースで追加されました。

MDT では、ネットワークスタックから同時に複数のパケットをネットワークデバイスドライバに送信できます。この機能を使用すると、ホストの CPU 使用率やネットワークのスループットが改善され、パケットあたりの処理コストが削減されます。

マルチデータ転送機能を利用できるのは、この機能をサポートするデバイスドライバのみです。

MDT パラメータを使用するには、/etc/system ファイルを編集して、次のパラメータを有効にする必要があります。

set ip:ip_use_dl_cap = 0x1

デフォルトの設定では、MDT は無効になっています。次のコマンドを実行すると、TCP/IP スタックにより、MDT が有効になります。

# ndd -set /dev/ip ip_multidata_outbound 1

MDT を有効にする前に、次の点を確認してください。

詳細は、『Solaris カーネルのチューンアップ・リファレンスマニュアル』および ip(7P) のマニュアルページを参照してください。