Solaris ボリュームマネージャの管理

ネットワーク接続された記憶装置に対して Solaris ボリュームマネージャを使用する場合の構成例

Solaris ボリュームマネージャは、ネットワーク接続された記憶装置、特に、構成可能な RAID レベルと柔軟なオプションを備えた記憶装置に対しても使用できます。 通常、Solaris ボリュームマネージャと他のデバイスを組み合わせると、一方だけの場合よりも優れた性能と柔軟性が得られます。

一般には、冗長性を備えたハードウェア記憶デバイス (RAID 1 および RAID 5 ボリューム) 上に Solaris ボリュームマネージャの RAID 5 ボリュームを設定しないようにします。 極めて特殊な状況を除けば、性能に悪影響があるだけでなく、冗長性や高可用性の観点からも得るものはほとんどありません。

一方、RAID 5 ハードウェア記憶デバイスに RAID 5 以外のボリュームを作成するのは非常に効果的な方法です。これは、 RAID 5 ボリュームが Solaris ボリュームマネージャにとって、適切な基本コンポーネントであるためです。 ハードウェア RAID 5 を使用すると、Solaris ボリュームマネージャの RAID 1 ボリュームや、ソフトパーティション、その他のボリュームでは、冗長性がより向上します。


類似したソフトウェアデバイスとハードウェアデバイスをいっしょに構成しないようにします。 たとえば、ハードウェア RAID 1 デバイス上にソフトウェア RAID 1 ボリュームを作成しないでください。 類似したデバイスを使用すると、性能が低下し、信頼性が向上することもありません。


RAID 1 ハードウェア記憶デバイス上に作成された Solaris ボリュームマネージャの RAID 1 ボリュームは RAID 1+0 ではありません。Solaris ボリュームマネージャは、RAID 1 ボリュームを構成する記憶デバイスを正しく認識できないため、RAID 1+0 機能を提供できません。

ハードウェア RAID 5 デバイスに Solaris ボリュームマネージャの RAID 1 ボリュームを作成し、さらにその上にソフトパーティションを作成すると、柔軟で耐障害性に優れた構成になります。