Solaris ボリュームマネージャの管理

Procedure状態データベースの複製を作成するには

手順
  1. 「Solaris ボリュームマネージャコンポーネントを作成するための前提条件 」を確認します。

  2. 次のどちらかの方法で状態データベースの複製を作成します。

    • Solaris 管理コンソール内の「拡張ストレージ」から「状態データベースの複製」ノードを開きます。 「アクション (Action)」、「複製の作成 (Create Replicas)」の順に選択し、画面の指示に従います。 詳細については、オンラインヘルプを参照してください。

    • 次の形式の metadb コマンドを実行します。 詳細は、metadb(1M) のマニュアルページを参照してください。


      metadb -a -c n -l nnnn -f ctds-of-slice
      
      • -a は、状態データベースの複製を追加します。

      • -f は、複製が存在しなくても強制的に操作を実行します。

      • -c n には、指定したスライスに追加する複製の数を指定します。

      • -l nnnn には、新しい複製のサイズをブロック数で指定します。

      • ctds-of-slice には、複製を格納するコンポーネントの名前を指定します。

      最初の複製を強制的に追加するには、-f フラグを指定します。


例 71 最初の状態データベースの複製を作成する


# metadb -a -f c0t0d0s7
# metadb
        flags         first blk      block count
...
     a      u         16             8192            /dev/dsk/c0t0d0s7

-a オプションは状態データベースの複製をシステムに追加し、-f オプションは最初の複製を強制的に作成します。2 番目以後の複製を追加するときは、-f オプションは省略できます。



例 72 2 つの状態データベースの複製を同じスライスに追加する


# metadb -a -c 2 c1t3d0s1
# metadb
        flags         first blk      block count
...
     a        u         16              8192            /dev/dsk/c1t3d0s1
     a        u         8208            8192            /dev/dsk/c1t3d0s1

-a オプションは、状態データベースの複製をシステムに追加します。 -c 2 オプションは、指定したスライスに 2 つの複製を格納します。 metadb コマンドは、これらの複製が有効であるかどうかをチェックします (a フラグで示される)。

また、-l オプションでブロック数を指定すると、状態データベースの複製のサイズを指定できます。 ただし、デフォルトのサイズ (8192) は、数千の論理ボリュームを持つ構成を含め、事実上すべての構成に適しています。



例 73 指定したサイズの状態データベースの複製を追加する

既存の状態データベースの複製を置き換える場合は、複製のサイズを指定しなければならない場合があります。 特に、ファイルシステムとスライスを共有している状態データベースの複製がすでに存在している場合は (たとえば、Solstice DiskSuite からアップグレードした場合など)、既存の複製を同じサイズの複製で置き換えるか、別の場所に新しい複製を作成する必要があります。


# metadb -a -c 3 -l 1034 c0t0d0s7
# metadb
        flags         first blk      block count
...
     a      u         16             1034            /dev/dsk/c0t0d0s7
     a      u         1050           1034            /dev/dsk/c0t0d0s7
     a      u         2084           1034            /dev/dsk/c0t0d0s7

-a オプションは、状態データベースの複製をシステムに追加します。-l オプションは、追加する複製のサイズをブロック数で指定します。