Solaris ボリュームマネージャの管理

ホットスペア集合の保守

以下の各節では、ホットスペア集合の保守作業を実行する方法を説明します。

Procedureホットスペア集合とホットスペアの状態を確認するには

手順

    次のどちらかの方法でホットスペア集合とそのホットスペアの状態を表示します。

    • Solaris 管理コンソール内の「拡張ストレージ」から「ホットスペアプール (Spare Pools)」ノードを開き、ホットスペア集合を選択します。 「アクション (Action)」、「プロパティ (Properties)」の順に選択して、詳細なステータス情報を表示します。 詳細は、オンラインヘルプを参照してください。

    • 次の形式の metastat コマンドを実行します。


      metastat hot-spare-pool-name
      

例 178 ホットスペア集合の状態を表示する

次に、metastat コマンドを使用して、ホットスペア集合の状態を表示する例を示します。


# metastat hsp001
hsp001: 1 hot spare
        c1t3d0s2                Available       16800 blocks

ホットスペア集合の状態を確認するには、metahs コマンドを使用することもできます。


Procedureホットスペア集合内のホットスペアを置き換えるには

手順
  1. 次のどちらかの方法で、ホットスペアがすでに使用されているかどうかを確認します。

    • Solaris 管理コンソール内の「拡張ストレージ」から「ホットスペアプール (Spare Pools)」ノードを開き、ホットスペア集合を選択します。 「アクション (Action)」、「プロパティ (Properties)」の順に選択し、「ホットスペア (Hot Spares)」パネルを選択してから、画面の指示に従います。 詳細は、オンラインヘルプを参照してください。

    • 次の形式の metastat コマンドを使用します。


      metastat hot-spare-pool-name
      

      詳細は、metastat(1M) のマニュアルページを参照してください。

  2. 次のどちらかの方法でホットスペアを置き換えます。

    • Solaris 管理コンソール内の「拡張ストレージ」から「ホットスペアプール (Spare Pools)」ノードを開き、ホットスペア集合を選択します。 「アクション (Action)」、「プロパティ (Properties)」の順に選択し、「ホットスペア (Hot Spares)」パネルを選択してから、画面の指示に従います。 詳細は、オンラインヘルプを参照してください。

    • 次の形式の metahs コマンドを使用します。


      metahs -r hot-spare-pool-name current-hot-spare replacement-hot-spare
      
      -r

      ホットスペア集合のディスクを交換することを意味します。

      hot-spare-pool

      ホットスペア集合の名前です。対応付けられているすべてのホットスペア集合を選択する場合は、特別なキーワード all を指定します。

      current-hot-spare

      置き換えられる現在のホットスペアの名前です。

      replacement-hot-spare

      現在のホットスペアの代わりに使用するスライスの名前です。

      詳細は、metahs(1M) のマニュアルページを参照してください。


例 179 1 つのホットスペア集合内のホットスペアを置き換える


# metastat hsp003
hsp003: 1 hot spare
        c0t2d0s2                Broken       5600 blocks
# metahs -r hsp003 c0t2d0s2 c3t1d0s2
hsp003: Hotspare c0t2d0s2 is replaced with c3t1d0s2

最初に、metastat コマンドを使用して、ホットスペアが使用中でないことを確認します。 metahs -r コマンドは、ホットスペア集合 hsp003 の ホットスペア /dev/dsk/c0t2d0s2 /dev/dsk/c3t1d0s2 で置き換えます。



例 1710 対応付けられているすべてのホットスペア集合内のホットスペアを置き換える


# metahs -r all c1t0d0s2 c3t1d0s2
hsp001: Hotspare c1t0d0s2 is replaced with c3t1d0s2
hsp002: Hotspare c1t0d0s2 is replaced with c3t1d0s2
hsp003: Hotspare c1t0d0s2 is replaced with c3t1d0s2

この例では、キーワード all を使用して、対応付けられているすべてのホットスペア集合内のホットスペア /dev/dsk/c1t0d0s2/dev/dsk/c3t1d0s2 で置き換えます。


Procedureホットスペア集合からホットスペアを削除するには

手順
  1. 次のどちらかの方法で、ホットスペアがすでに使用されているかどうかを確認します。

    • Solaris 管理コンソール内の「拡張ストレージ」から「ホットスペアプール (Spare Pools)」ノードを開き、ホットスペア集合を選択します。 「アクション (Action)」、「プロパティ (Properties)」の順に選択し、「ホットスペア (Hot Spares)」パネルを選択してから、画面の指示に従います。 詳細は、オンラインヘルプを参照してください。

    • 次の形式の metastat コマンドを使用します。


      metastat hot-spare-pool-name
      

      詳細は、metastat(1M) のマニュアルページを参照してください。

  2. 次のどちらかの方法でホットスペアを削除します。

    • Solaris 管理コンソール内の「拡張ストレージ」から「ホットスペアプール (Spare Pools)」ノードを開き、ホットスペア集合を選択します。 「アクション (Action)」、「プロパティ (Properties)」の順に選択し、「ホットスペア (Hot Spares)」パネルを選択してから、画面の指示に従います。 詳細については、オンラインヘルプを参照してください。

    • 次の形式の metahs コマンドを使用します。


      metahs -d hot-spare-pool-name current-hot-spare 
      
      -d

      ホットスペア集合からホットスペアを削除することを意味します。

      hot-spare-pool

      ホットスペア集合の名前です。対応付けられているすべてのホットスペア集合を選択する場合は、特別なキーワード all を指定します。

      current-hot-spare

      削除するホットスペアの名前です。

      詳細は、metahs(1M) のマニュアルページを参照してください。


例 1711 1 つのホットスペア集合からホットスペアを削除する


# metastat hsp003
hsp003: 1 hot spare
        c0t2d0s2                Broken       5600 blocks
# metahs -d hsp003 c0t2d0s2

最初に、metastat コマンドを使って、ホットスペアが使用中でないことを確認します。 次に、metahs -d コマンドを使用して、ホットスペア集合 hsp003 からホットスペア /dev/dsk/c0t2d0s2 を削除します。


Procedureホットスペアを有効にするには

手順

    次のどちらかの方法でホットスペアを「使用可能 (available)」状態に戻します。

    • Solaris 管理コンソール内の「拡張ストレージ」から「ホットスペアプール (Spare Pools)」ノードを開き、ホットスペア集合を選択します。 「アクション (Action)」、「プロパティ (Properties)」の順に選択し、「ホットスペア (Hot Spares)」 パネルを選択してから、画面の指示に従います。 詳細は、オンラインヘルプを参照してください。

    • 次の形式の metahs コマンドを使用します。


      metahs -e hot-spare-slice
      
      -e

      ホットスペアを有効にすることを意味します。

      hot-spare-slice

      有効にするスライスの名前です。

      詳細については、metahs(1M) のマニュアルページを参照してください。


例 1712 ホットスペアを有効にする


# metahs -e c0t0d0s2

この例では、ホットスペア /dev/dsk/c0t0d0s2 を修理した後で、「使用可能 (Available)」状態にします。 ホットスペア集合を指定する必要はありません。