Solaris のシステム管理 (デバイスとファイルシステム)

ファイルシステムをコピーするためのコマンド

ファイルシステム全体をバックアップして復元する場合は、第26章「UFS バックアップおよび復元コマンド (参照情報)」で説明した ufsdump コマンドと ufsrestore コマンドを使用します。個々のファイル、ファイルシステムの一部、またはファイルシステム全体をコピーまたは移動する場合は、ufsdumpufsrestore コマンドの代わりに、この章で説明する手順を使用できます。

次の表に、各種バックアップコマンドの用途を示します。

表 271 バックアップコマンドの用途

作業 

コマンド 

参照先 

ファイルシステムをテープにバックアップする 

ufsdump

「ファイルシステムのバックアップをテープに作成する方法」

ファイルシステムのスナップショットを作成する 

fssnap

第24章「UFS スナップショットの使用 (手順)」

ファイルシステムをテープから復元する 

ufsrestore コマンド

「ファイルシステム全体を復元する方法」

ファイルを他のシステムに転送する 

paxtar、または cpio

「ファイルとファイルシステムをテープにコピーする」

ファイルまたはファイルシステムをディスク間でコピーする 

dd

「ディスクをコピーする方法 (dd)」

ファイルをフロッピーディスクにコピーする 

tar

「ファイルを 1 枚のフォーマット済みフロッピーディスクにコピーする方法 (tar)」

次の表に、各種のバックアップおよび復元コマンドを示します。

表 272 バックアップコマンドの概要

コマンド名 

ファイルシステム境界の認識 

複数ボリュームバックアップのサポート 

物理コピー / 論理コピー 

volcopy

あり 

あり 

物理 

tar

なし 

なし 

論理 

cpio

なし 

あり 

論理 

pax

あり 

あり 

論理 

dd

あり 

なし 

物理 

ufsdump/ufsrestore

あり 

あり 

論理 

次の節では、各コマンドの長所と短所を説明します。また、コマンドを使用する手順と使用例も挙げていきます。