Sun Cluster のシステム管理 (Solaris OS 版)

定足数の管理の概要

clquorum(1CL) コマンドを使用すると、定足数の管理手順をすべて実行できます。また、clsetup(1CL) 対話型ユーティリティーや Sun Cluster Manager GUI を使用しても、いくつかの管理手順を実行できます。この章の管理手順は、可能なかぎり clsetup ユーティリティーを使用して説明してあります。GUI を使用して定足数手順を実行する方法については、Sun Cluster Manager のオンラインヘルプを参照してください。定足数デバイスを使用して作業する際は、次のガイドラインに注意してください。


注 –

clsetup コマンドは、ほかの Sun Cluster コマンドに対する対話型インタフェースです。clsetup の実行時、このコマンドは適切な固有のコマンドを生成します。今回の場合は、clquorum コマンドです。これらのコマンドは、各説明の後にある例の中で示しています。


定足数構成を表示するには、clquorum show を使用します。clquorum list コマンドは、クラスタ内の定足数デバイスの名前を表示します。clquorum status コマンドは、状態と投票数の情報を提供します。

表 6–1 作業リスト : 定足数の管理

作業 

参照先 

clsetup(1CL) を使用することで、定足数デバイスをクラスタに追加する

「定足数デバイスの追加」

clsetup を使用する (clquorum を生成する) ことにより、クラスタから定足数デバイスを削除する

「定足数デバイスを削除する」

clsetup を使用する (clquorum を生成する) ことにより、クラスタから最後の定足数デバイスを削除する

「クラスタから最後の定足数デバイスを削除する」

追加と削除の手順を使用することで、クラスタ内の定足数デバイスを交換する 

「定足数デバイスを交換する」

追加と削除の手順を使用することで、定足数デバイスのリストを変更する 

「定足数デバイスのノードリストを変更する」

clsetup を使用する (clquorum を生成する) ことにより、定足数デバイスを保守状態にする

(保守状態にある場合、定足数デバイスは定足数確立の投票に参加しません。) 

「定足数デバイスを保守状態にする」

clsetup を使用する (clquorum を生成する) ことにより、定足数構成をデフォルト状態にリセットする

「定足数デバイスを保守状態から戻す」

clquorum(1CL) コマンドを使用することで、定足数デバイスと投票数を一覧表示する

「クラスタ構成を一覧表示する」

定足数デバイスへの動的再構成

クラスタ内の定足数デバイス上で動的再構成 (DR) を実行するときには、いくつかの問題を考慮する必要があります。

定足数デバイスを削除するには、次の手順をその順番どおりに行います。

表 6–2 作業マップ: 定足数デバイスへの動的再構成

作業 

参照先 

1. 削除する定足数デバイスと交換する、新しい定足数デバイスを有効に設定 

「定足数デバイスの追加」

2. 削除する定足数デバイスを無効に設定 

「定足数デバイスを削除する」

3. 削除する定足数デバイス上で DR 削除操作を実行 

Solaris 9 on Sun Hardware」コレクションと「Solaris 10 on Sun Hardware」コレクションの『Sun Enterprise 10000 DR 構成マニュアル』と『Sun Enterprise 10000 Dynamic Reconfiguration リファレンスマニュアル』)