Sun Cluster 3.2 ご使用にあたって (Solaris OS 版)

マニュアルに関する情報

この節では、Sun Cluster 3.2 リリースのマニュアル、オンラインヘルプ、マニュアルページの誤りや記載漏れについて説明します。

概念に関するガイド

この節では、『Sun Cluster の概念 (Solaris OS 版)』内の記述の誤りと記載漏れについて説明します。

x86: Sun Cluster トポロジ

『Sun Cluster の概念 (Solaris OS 版)』「Sun Cluster トポロジ」の節にある次の記述は、Sun Cluster 3.2 リリースにはすでに該当しません。「x86 ベースのシステムで構成された Sun Cluster は、1 つのクラスタで 2 つのノードをサポートします。」

この記述は、次のように読み替えてください。「x86 ベースのシステムで構成された Sun Cluster 構成は、Oracle RAC を実行する 1 つのクラスタでは最大 8 つのノードをサポートし、Oracle RAC を実行しない 1 つのクラスタでは最大 4 つのノードをサポートします。」

ソフトウェアのインストール

この節では、『Sun Cluster ソフトウェアのインストール (Solaris OS 版)』内の記述の誤りや記載漏れについて説明します。

Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアを実行するクラスタのアップグレードの準備手順の記載漏れ

Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアも実行しているクラスタをアップグレードする場合、Sun Cluster ソフトウェアのアップグレードを開始する前に実行すべき追加の準備手順があります。これらの手順には、Sun Cluster Geographic Edition インフラストラクチャーのシャットダウンが含まれます。アップグレードする前に、『Sun Cluster Geographic Edition のインストール』「Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアのアップグレード」を参照してください。これらの手順には、いつ Sun Cluster Software Installation Guide に戻って Sun Cluster ソフトウェアアップグレードを実行するべきかも記述されています。

Sun Cluster データサービスの計画と管理

この節では、『Sun Cluster データサービスの計画と管理 (Solaris OS 版)』内の記述の誤りと記載漏れについて説明します。

非大域ゾーンのスケーラブルサービスのサポート

『Sun Cluster データサービスの計画と管理 (Solaris OS 版)』「リソースタイププロパティー」 で、Failover リソースプロパティーの説明に、非大域ゾーンでのスケーラブルサービスのサポートに関する記述が抜けています。このサポートは、リソースタイプの Failover プロパティーが FALSE に設定され、リソースの Scalable プロパティーが TRUE に設定されているリソースに適用されます。このプロパティー設定の組み合わせは、SharedAddress リソースを使用するスケーラブルサービスがネットワークの負荷分散を実行することを示しています。Sun Cluster 3.2 リリースでは、非大域ゾーンで動作するリソースグループでこのタイプのスケーラブルサービスを構成できます。ただし、スケーラブルサービスを同じノードの複数の非大域ゾーンで実行するように構成することはできません。

Sun Cluster Data Service for MaxDB ガイド

この節では、『Sun Cluster Data Service for MaxDB Guide for Solaris OS 』内の記述の誤りと記載漏れについて説明します。

SPARC および x86 ベースシステム上の非大域ゾーンでの Sun Cluster Data Service for MaxDB サポートに関する変更

Sun Cluster Data Service for MaxDB は、SPARC および x86 ベースのシステム上の非大域ゾーンをサポートしています。このサポートのために、Sun Cluster Data Service for MaxDB ガイドに対して次の変更を加える必要があります。次の手順は、大域ゾーンで実行するように構成されたクラスタ上で実行できます。非大域ゾーンで実行するようにクラスタをインストールする場合は、後述のように不要になる手順もあります。

Sun Cluster Data Service for SAP ガイド

この節では、『Sun Cluster Data Service for SAP Guide for Solaris OS 』内の記述の誤りと記載漏れについて説明します。

SPARC および x86 ベースシステム上の非大域ゾーンでの SAP サポートの変更

Sun Cluster Data Service for SAP は、SPARC および x86 ベースシステム上の非大域ゾーンをサポートしています。このサポートのために、Sun Cluster Data Service for SAP ガイドに対して次の変更を加える必要があります。次の手順を実行できるのは、大域ゾーンで実行するように構成されたクラスタ上においてです。非大域ゾーンで実行するようにクラスタをインストールする場合は、後述されているように、不要になる手順もあります。

Sun Cluster Data Service for SAP liveCache ガイド

この節では、『Sun Cluster Data Service for SAP liveCache Guide for Solaris OS 』内の記述の誤りと記載漏れについて説明します。

SPARC および x86 ベースシステム上の非大域ゾーンでの SAP liveCache サポートの変更

Sun Cluster Data Service for SAP liveCache は、SPARC および x86 ベースシステム上の非大域ゾーンをサポートしています。このサポートのために、Sun Cluster Data Service SAP liveCache ガイドに対して次の変更を加える必要があります。次の手順を実行できるのは、大域ゾーンで実行するように構成されたクラスタ上においてです。非大域ゾーンで実行するようにクラスタをインストールする場合は、後述されているように、不要になる手順もあります。

Sun Cluster Data Service for SAP Web Application Server ガイド

この節では、『Sun Cluster Data Service for SAP Web Application Server Guide for Solaris OS』内の記述の誤りと記載漏れについて説明します。

Sun Cluster HA for SAP Web Application Server の SAP 7.0 のサポート (6461002)

SAP 7.0 および NW2004SR1 で SAP インスタンスが起動されると、sapstartsrv プロセスがデフォルトで起動されます。sapstartsrv プロセスは、Sun Cluster HA for SAP Web Application Server によって制御されません。このため、Sun Cluster HA for SAP Web Application Server による SAP インスタントの停止またはフェイルオーバー時に、sapstartsrv プロセスは停止しません。

Sun Cluster HA for SAP Web Application による SAP インスタンスの起動時に、sapstartsrv プロセスが起動されることを回避するには、startsap スクリプトを変更します。さらに、すべての Sun Cluster ノードで /etc/rc3.d/S90sapinit のファイル名を /etc/rc3.d/xxS90sapinit に変更します。

SPARC および x86 ベースシステム上の非大域ゾーンでの SAP Web Application Server サポートの変更

Sun Cluster Data Service for SAP Web Application Server は、SPARC および x86 ベースシステム上の非大域ゾーンをサポートしています。このサポートのために、Sun Cluster Data Service SAP Web Application Server ガイドに対して次の変更を加える必要があります。次の手順を実行できるのは、大域ゾーンで実行するように構成されたクラスタ上においてです。非大域ゾーンで実行するようにクラスタをインストールする場合は、後述されているように、不要になる手順もあります。

非大域ゾーン上の SAP Web Application Server の HASP 構成用設定 (6530281)

非大域ゾーン用に HAStoragePlus リソースを構成するには、次の手順に従います。


注 –

Procedure非大域ゾーン上の SAP Web Application Server の HAStoragePlus 構成用に設定する

  1. クラスタ内の任意のノードで、スーパーユーザーになるか、solaris.cluster.modify RBAC の承認を提供する役割になります。

  2. HAStoragePlus リソースを含む非大域ゾーンで、スケーラブルリソースグループを作成します。


       # clresourcegroup create \
         -p Maximum_primaries=m\
         -p Desired_primaries=n\
        [-n node-zone-list] hasp-resource-group
    
    -p Maximum_primaries=m

    リソースグループのアクティブな主ノードの最大数を指定します。

    -p Desired_primaries=n

    リソースグループが起動するアクティブな主ノードの数を指定します。

    -n node-zone-list

    HAStoragePlus リソースグループのノードリストに、nodename:zonename ペアのリストを、HAStoragePlus リソースグループのノードリストとして指定します。この指定により、SAP インスタンスがオンラインになります。

    hasp-resource-group

    追加するスケーラブルリソースグループの名前を指定します。任意の名前の先頭文字は ASCII にする必要があります。

  3. HAStoragePlus リソースのリソースタイプを登録します。


    # clresourcetype register HAStoragePlus
  4. HAStoragePlus のリソース hasp-resource を作成し、SAP ファイルシステムのマウントポイントと広域デバイスパスを定義します。


     # clresource create -g hasp-resource-group -t SUNW.HAStoragePlus \
        -p GlobalDevicePaths=/dev/global/dsk/d5s2,dsk/d6 \
        -p affinityon=false -p 
    FilesystemMountPoints=/sapmnt/JSC,/usr/sap/trans,/usr/sap/JSC hasp-resource
    
    -g hasp-resource-group

    リソースグループの名前を指定します。

    GlobalDevicePaths

    次の値が含まれます。

    • 広域デバイスグループ名 (例: sap-dg, dsk/d5 )

    • 広域デバイスへのパス (例: /dev/global/dsk/d5s2/dev/md/sap-dg/dsk/d6)

    FilesystemMountPoints

    次の値が含まれます。

    • ローカルまたはクラスタファイルシステムのマウントポイント。たとえば、/local/mirrlogA,/local/mirrlogB,/sapmnt/JSC,/usr/sap/JSC など。

    HAStoragePlus リソースが、有効な状態で作成されます。

  5. SAP アプリケーションのリソースタイプを登録します。


    # clresourcetype register resource-type
    
    resource-type

    追加するリソースタイプの名前を指定します。詳細は、「サポートされる製品」を参照してください。

  6. SAP リソースグループの作成


      # clresourcegroup create [-n node-zone-list] -p 
    RG_affinities=++hastorageplus-rg resource-group-1
    
    resource-group-1

    SAP サービスリソースグループを指定します。

  7. SAP アプリケーションリソースを resource-group-1 に追加し、hastorageplus-1 に対する依存関係を設定します。


       # clresource create -g resource-group-1 -t SUNW.application \
         [-p "extension-property[{node-specifier}]"=value, ?] \
         -p Resource_dependencies=hastorageplus-1 resource
    
  8. フェイルオーバーリソースグループをオンラインにします。


    # clresourcegroup online resource-group-1
    

システム管理ガイド

この節では、『Sun Cluster のシステム管理 (Solaris OS 版)』内の記述の誤りと記載漏れについて説明します。

非クラスタモードで起動されたノードからの Solaris Volume Manager メタセットの取得

Procedure非クラスタモードで起動されたノードから Solaris Volume Manager メタセットを取得する

テストの目的で、アプリケーションをクラスタ外で実行するには、次の手順に従います。

  1. 定足数デバイスが Solaris Volume Manager メタセットで使用されるかどうかを判定し、定足数デバイスが scsi2 または scsi3 予約を使用するかどうかを判別します。


    # clquorum show
    
    1. 定足数デバイスが Solaris Volume Manager メタセット内にある場合、あとで非クラスタモードで取得されるメタセットの一部ではない定足数デバイスを新しく追加します。


      # clquorum add did
      
    2. 古い定足数デバイスを削除します。


      # clqorum remove did
      
    3. 定足数デバイスが scsi2 予約を使用する場合、scsi2 予約を古い定足数から消し込み、scsi2 予約が残っていないことを確認します。


      # /usr/cluster/lib/sc/pgre -c pgre_scrub -d /dev/did/rdsk/dids2
      # /usr/cluster/lib/sc/pgre -c pgre_inkeys -d /dev/did/rdsk/dids2
      
  2. 非クラスタモードで起動するノードを退避します。


    # clresourcegroup evacuate -n targetnode
    
  3. HAStorage または HAStoragePlus リソースを含み、また、あとで非クラスタモードで取得するメタセットの影響を受けるデバイスやファイルシステムを含むリソースグループをすべてオフラインにします。


    # clresourcegroup offline resourcegroupname
    
  4. オフラインにしたリソースグループ内のすべてのリソースを無効にします。


    # clresource disable resourcename
    
  5. リソースグループを非管理状態に切り替えます。


    # clresourcegroup unmanage resourcegroupname
    
  6. 対応するデバイスグループをオフラインにします。


    # cldevicegroup offline devicegroupname
    
  7. デバイスグループを無効にします。


    # cldevicegroup disable devicegroupname
    
  8. パッシブノードを非クラスタモードで起動します。


    # reboot -x
    
  9. 次に進む前に、パッシブノードで起動プロセスが完了したことを確認します。

    • Solaris 9

      ログインプロンプトが表示されることが起動プロセスの完了を意味しているので、アクションは不要です。

    • Solaris 10


      # svcs -x
      
  10. メタセット内のディスクに scsi3 予約があるかどうかを判別します。メタセット内のすべてのディスクで次のコマンドを実行します。


    # /usr/cluster/lib/sc/scsi -c inkeys -d /dev/did/rdsk/dids2
    
  11. scsi3 予約がある場合は、消します。


    # /usr/cluster/lib/sc/scsi -c scrub -d /dev/did/rdsk/dids2
    
  12. 退避したノード上のメタセットを取得します。


    # metaset -s name -C take -f
    
  13. メタセット上で定義されたデバイスを含むファイルシステムをマウントします。


    # mount device mountpoint
    
  14. アプリケーションを起動し、必要なテストを実行します。テスト終了後、アプリケーションを停止します。

  15. ノードを再起動し、起動プロセスが完了するまで待機します。


    # reboot
    
  16. デバイスグループをオンラインにします。


    # cldevicegroup online -e devicegroupname
    
  17. リソースグループを起動します。


    # clresourcegroup online -eM  resourcegroupname 
    

Sun Cluster での Solaris IP フィルタリングの使用

Sun Cluster は Solaris IP フィルタリングをサポートしますが、次の制限があります。

ProcedureSolaris IP フィルタリングを設定する

  1. /etc/iu.ap ファイル内で、clhbsndr pfil をモジュールリストにリストするようにパブリック NIC エントリを変更します。

    pfil は、リストの最後のモジュールである必要があります。


    注 –

    プライベートおよびパブリックネットワークに対して同じタイプのアダプタを使用している場合、/etc/iu.ap ファイルへの編集は、pfil をプライベートネットワークストリームにプッシュします。ただし、ストリーム生成時に、クラスタトランスポートモジュールは望ましくないモジュールをすべて自動的に削除するため、pfil はプライベートネットワークストリームから削除されます。


  2. IP フィルタが非クラスタモードで確実に機能するようにするには、/etc/ipf/pfil.ap ファイルを更新します。

    /etc/iu.ap ファイルに対する更新は、多少異なります。詳細は、IP フィルタのマニュアルを参照してください。

  3. 影響を受けるすべてのノードを再起動します。

    ノードを順次、起動できます。

  4. 影響を受けるすべてのノード上の /etc/ipf/ipf.conf ファイルに、フィルタルールを追加します。IP フィルタルールについては、ipf(4) を参照してください。

    Sun Cluster ノードにフィルタルールを追加する際は、次のガイドラインと要件に留意してください。

    • Sun Cluster は、ネットワークアドレスをノードからノードへフェイルオーバーします。フェイルオーバー時に特別な手順やコードは必要ありません。

    • 論理ホストネームの IP アドレスと共有アドレスリソースを参照するすべてのフィルタリングルールは、すべてのクラスタノード上で同一である必要があります。

    • 予備ノードに関するルールは、存在しない IP アドレスを参照します。このルールは、依然として IP フィルタの有効なルールセットの一部であり、フェイルオーバー後にノードがアドレスを受け取ると有効になります。

    • すべてのフィルタリングルールは、同じ IPMP グループ内のすべての NIC で同一である必要があります。言い換えると、ルールがインタフェース特有の場合、同じ IPMP グループ内のすべてのほかのインタフェースにも同じルールが存在する必要があります。

  5. ipfilter SMF サービスを有効にします。


    # svcadm enable /network/ipfilter:default
    

データサービス開発ガイド

この節では、『Sun Cluster データサービス開発ガイド (Solaris OS 版)』 内の記述の誤りと記載漏れについて説明します。

非大域ゾーンの特定のスケーラブルサービスのサポート

『Sun Cluster データサービス開発ガイド (Solaris OS 版)』「リソースタイププロパティー」 で、Failover リソースプロパティーの説明に非大域ゾーンでのスケーラブルサービスのサポートに関する記述が抜けています。このサポートは、リソースタイプの Failover プロパティーが FALSE に設定され、リソースの Scalable プロパティーが TRUE に設定されているリソースに適用されます。このプロパティー設定の組み合わせは、SharedAddress リソースを使用するスケーラブルサービスがネットワークの負荷分散を実行することを示しています。Sun Cluster 3.2 リリースでは、非大域ゾーンで動作するリソースグループでこのタイプのスケーラブルサービスを構成できます。ただし、スケーラブルサービスを同じノードの複数の非大域ゾーンで実行するように構成することはできません。

メソッドのタイムアウト動作が変更されている

Sun Cluster 3.2 リリースにおけるメソッドのタイムアウト動作の変更についての説明がありません。RGM メソッドのコールバックがタイムアウトすると、プロセスは SIGTERM シグナルではなく、SIGABRT シグナルを使用して停止されます。これにより、プロセスグループのすべてのメンバーがコアファイルを生成します。


注 –

新しいプロセスグループを作成するデータサービスメソッドを書かないでください。データサービスメソッドで新しいプロセスグループを作成する必要がある場合は、SIGTERM および SIGABRT シグナルのシグナルハンドラも書きます。シグナルハンドラが親プロセスを終了する前に、SIGTERM または SIGABRT シグナルを子プロセスグループに転送するシグナルハンドラを書きます。これにより、メソッドにより生じたすべてのプロセスが正しく終了する可能性が高くなります。


CRNP は大域ゾーンでのみ動作する

『Sun Cluster データサービス開発ガイド (Solaris OS 版)』の第 12 章「クラスタ再構成通知プロトコル」 に、Solaris 10 OS では CNRP (Cluster Reconfiguration Notification Protocol) が大域ゾーンでのみ動作するという説明が抜けています。

必要な Solaris ソフトウェアグループの説明が不明確

『Sun Cluster データサービス開発ガイド (Solaris OS 版)』「データサービス作成用開発環境の設定」には、Solaris ソフトウェアグループの Developer または Entire Distribution が必要であるという注釈があります。この説明は、開発マシンに該当します。しかし、説明がクラスタ上でのデータサービスのテストについての説明のあとにあるため、データサービスが実行されているクラスタの必要条件であるかのように誤解される可能性があります。

定足数サーバーユーザーズガイド

この節では、『Sun Cluster 定足数サーバーユーザーズガイド』内の記述の誤りと記載漏れについて説明します。

サポートされるソフトウェアおよびハードウェアプラットフォーム

次のインストールの必要条件およびガイドラインが抜けているかまたは不明確です。

マニュアルページ

この節では、Sun Cluster のマニュアルページの誤り、記載漏れ、および追加について説明します

ccp(1M)

ccp(1M) マニュアルページの次の更新された概要の節と追加されたオプションの節は、Cluster Control Panel (CCP) ユーティリティーでセキュアシェルがサポートされるようになったことについて説明しています。

形式


$CLUSTER_HOME/bin/ccp [-s] [-l username] [-p ssh-port] {clustername | nodename}

オプション

次のオプションを指定できます。

-l username

ssh 接続のためのユーザー名を指定します。このオプションは、ユーティリティーが CCP から起動される際、cconsolecrlogin、または cssh ユーティリティーに渡されます。ctelnet ユーティリティーは、このオプションを無視します。

-l オプションが指定されていない場合、CCP を起動したユーザー名が有効になります。

-p ssh-port

使用するセキュアシェルポート番号を指定します。このオプションは、 ユーティリティーが CCP から起動される際、cssh ユーティリティーに渡されます。cconsolecrlogin、および ctelnet ユーティリティーは、このオプションを無視します。

-p オプションが指定されていない場合、安全な接続のためデフォルトのポート番号 22 が使用されます。

-s

telnet 接続の代わりに、ノードコンソールへのセキュアシェル接続を使うことを指定します。このオプションは、ユーティリティーが CCP から起動される際、cconsole ユーティリティーに渡されます。crlogincssh、および ctelnet ユーティリティーは、このオプションを無視します。

-s オプションが指定されていない場合、cconsole ユーティリティーは、コンソールに telnet で接続します。

-s オプションを上書きするには、cconsole グラフィカルユーザーインタフェース (GUI) で「オプション」メニューの「SSH の使用」チェックボックスを選択解除します。

cconsole(1M)、crlogin(1M)、cssh(1M)、および ctelnet(1M)

cconsolecrlogincssh、および ctelnet を組み合わせたマニュアルページの、次の更新された「形式」の節と追加された「オプション」の節は、Cluster Control Panel ユーティリティーでセキュアシェルがサポートされるようになったことについて記述しています。

形式


$CLUSTER_HOME/bin/cconsole [-s] [-l username] [clustername… | nodename…]
$CLUSTER_HOME/bin/crlogin [-l username] [clustername… | nodename…]
$CLUSTER_HOME/bin/cssh [-l username] [-p ssh-port] [clustername… | nodename…]
$CLUSTER_HOME/bin/ctelnet [clustername… | nodename…]

説明

cssh

このユーティリティーは、セキュアシェルによりクラスタノードに直接接続を確立します。

オプション

-l username

リモート接続のための ssh ユーザー名を指定します。このオプションは、cconsolecrlogin、および cssh コマンドで有効です。

あとで指定されるクラスタとノードが、接続時に同じユーザー名を使用するように、この引数の値は記憶されます。

-l オプションが指定されていない場合、コマンドを起動したユーザー名が有効になります。

-p ssh-port

使用するセキュアシェルポート番号を指定します。このオプションは、cssh コマンドで有効です。

-p オプションが指定されていない場合、安全な接続のためデフォルトのポート番号 22 が使用されます。

-s

ノードコンソールに接続するために、 telnet の代わりにセキュアシェルを使用することを指定します。このオプションは、cconsole コマンドで有効です。

-s オプションが指定されていない場合、ユーティリティーはコンソールに telnet で接続します。

cconsole グラフィカルユーザーインタフェース (GUI) から -s オプションを上書きするには、「オプション」メニューの「SSH の使用」チェックボックスを選択解除します。

clnode(1CL)

clresource(1CL)

clresourcegroup(1CL)

r_properties(5)

rt_properties(5)

Failover リソースタイプのプロパティーに Sun Cluster 3.2 リリースの非大域ゾーンでのスケーラブルサービスのサポートに関する誤った記述が含まれます。これは、リソースタイプの Failover プロパティーが FALSE に設定され、リソースの Scalable プロパティーが TRUE に設定されているリソースに適用されます。

serialports(4)

次の情報は、serialport(4) のマニュアルページの「説明」の節への追加です。

ノードコンソールへのセキュアシェル接続をサポートするには、/etc/serialports ファイル内に、各ノードのコンソールアクセスデバイス名およびセキュアシェルポート番号を指定します。コンソールアクセスデバイスでデフォルトのセキュアシェル構成を使用する場合は、ポート番号 22 を指定します。

SUNW.Event(5)

SUNW.Event(5) のマニュアルページに、Solaris 10 OS では、CRNP (Cluster Reconfiguration Notification Protocol) は大域ゾーンでのみ動作するという記述が抜けています。