XML クラスタ構成ファイルを使用して新規クラスタを構成するには、以下の手順を実行します。新しいクラスタは、Sun Cluster 3.2 2/08 ソフトウェアを実行する既存のクラスタから複製できます。
この手順では、次のクラスタ構成要素を構成します。
クラスタノードのメンバーシップ
クラスタインターコネクト
グローバルデバイス
次の作業を実行します。
Sun Cluster ソフトウェアをサポートするように Solaris OS がインストールされているか確認します。
Solaris ソフトウェアがすでにノード上にインストールされている場合は、Solaris のインストールが Sun Cluster ソフトウェアの必要条件、およびそのクラスタにインストールする予定の他のソフトウェアの必要条件を満たしていることを確認してください。Solaris ソフトウェアをインストールして、Sun Cluster ソフトウェアの必要条件を満たす方法の詳細については、「Solaris ソフトウェアをインストールする」を参照してください。
Sun Cluster ソフトウェアパッケージと必要なパッチがノードにインストールされていることを確認します。「Sun Cluster フレームワークおよびデータサービスソフトウェアパッケージをインストールする」を参照してください。
クラスタが新しいノードの追加用に準備されていることを確認します。「追加のクラスタノード用にクラスタを準備する」を参照してください。
クラスタを追加するノード上で Sun Cluster ソフトウェアがまだ構成されていないことを確認します。
作成するノード上でスーパーユーザーになります。
作成するノードで Sun Cluster ソフトウェアがすでに構成されているか調べます。
phys-schost-new# /usr/sbin/clinfo -n |
作成するノードを非クラスタモードで起動します。
SPARC ベースのシステム上で、以下のコマンドを実行します。
ok boot -x |
x86 ベースのシステム上で、次のコマンドを実行します。
GRUB メニューで矢印キーを使用して該当する Solaris エントリを選択し、e と入力してコマンドを編集します。
GRUB メニューは次のようになっています。
GNU GRUB version 0.95 (631K lower / 2095488K upper memory) +----------------------------------------------------------------------+ | Solaris 10 /sol_10_x86 | | Solaris failsafe | | | +----------------------------------------------------------------------+ Use the ^ and v keys to select which entry is highlighted. Press enter to boot the selected OS, 'e' to edit the commands before booting, or 'c' for a command-line. |
GRUB ベースのブートの詳細は、『System Administration Guide: Basic Administration』の第 11 章「GRUB Based Booting (Tasks)」を参照してください。
ブートパラメータ画面で矢印キーを使用して kernel エントリを選択し、e と入力してエントリを編集します。
GRUB ブートパラメータの画面は、次のような画面です。
GNU GRUB version 0.95 (615K lower / 2095552K upper memory) +----------------------------------------------------------------------+ | root (hd0,0,a) | | kernel /platform/i86pc/multiboot | | module /platform/i86pc/boot_archive | +----------------------------------------------------------------------+ Use the ^ and v keys to select which entry is highlighted. Press 'b' to boot, 'e' to edit the selected command in the boot sequence, 'c' for a command-line, 'o' to open a new line after ('O' for before) the selected line, 'd' to remove the selected line, or escape to go back to the main menu. |
コマンドに -x を追加して、システムが非クラスタモードで起動するように指定します。
[ Minimal BASH-like line editing is supported. For the first word, TAB lists possible command completions. Anywhere else TAB lists the possible completions of a device/filename. ESC at any time exits. ] grub edit> kernel /platform/i86pc/multiboot -x |
Enter キーを押して変更を承諾し、ブートパラメータ画面に戻ります。
画面には編集されたコマンドが表示されます。
GNU GRUB version 0.95 (615K lower / 2095552K upper memory) +----------------------------------------------------------------------+ | root (hd0,0,a) | | kernel /platform/i86pc/multiboot -x | | module /platform/i86pc/boot_archive | +----------------------------------------------------------------------+ Use the ^ and v keys to select which entry is highlighted. Press 'b' to boot, 'e' to edit the selected command in the boot sequence, 'c' for a command-line, 'o' to open a new line after ('O' for before) the selected line, 'd' to remove the selected line, or escape to go back to the main menu.- |
b と入力して、ノードを非クラスタモードで起動します。
カーネル起動パラメータコマンドへのこの変更は、システムを起動すると無効になります。次にノードを再起動する際には、ノードはクラスタモードで起動します。非クラスタモードで起動するには、上記の手順を実行してもう一度カーネルのブートパラメータに -x オプションを追加してください。
Sun Cluster ソフトウェアを作成するノードから削除します。
phys-schost-new# /usr/cluster/bin/clnode remove |
Sun Cluster 3.2 2/08 ソフトウェアを実行するノードを複製する場合は、クラスタ構成 XML ファイルを作成します。
作成するノード上でスーパーユーザーになります。
必要に応じてクラスタ構成 XML ファイルを変更します。
クラスタ構成XMLファイルを確認します。
phys-schost-new# xmllint --valid --noout clconfigfile |
新しいクラスタノードを構成します。
phys-schost-new# clnode add -n sponsornode -i clconfigfile |
既存のクラスタメンバーの名前を新しいノードのスポンサーの役割を果たすように指定します。
入力ソースとして使用するクラスタ構成 XML ファイルの名前を指定します。
(省略可能) 監視対象のディスクパスがすべて失敗する場合は、自動ノード再起動を有効にします。
自動リブート機能を有効にします。
phys-schost# clnode set -p reboot_on_path_failure=enabled |
設定するプロパティーを指定します。
クラスタ内の異なるノードから 1 つ以上のディスクにアクセスできる場合、監視されているすべてのディスクパスで障害が発生するとノードが再起動するように指定します。
ディスクパスの障害発生時の自動リブートが有効になっていることを確認します。
phys-schost# clnode show === Cluster Nodes === Node Name: node … reboot_on_path_failure: enabled … |
構成の失敗 - 1 つまたは複数のノードがクラスタに参加できない場合、または誤った構成情報が指定された場合は、まずこの手順をもう一度実行してみてください。それでも問題が修正されない場合は、誤った構成の各ノードで 「インストールの問題を修正するために Sun Cluster ソフトウェアを構成解除する」の手順を実行して、クラスタ構成からそのノードを削除します。Sun Cluster ソフトウェアパッケージをアンインストールする必要はありません。それから、この手順をもう一度実行します。
定足数デバイスを使用する既存のクラスタに新しいノードを追加した場合は、「クラスタへのノードの追加後に定足数デバイスを更新する」に進みます。
それ以外の場合は、「定足数構成とインストールモードを確認する」に進みます。